国立学校設置法及び国立養護教諭養成所設置法の一部を改正する法律案
衆議院 文教委員会
昭和42年法律第18号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文教委員会
- S42.5.10趣旨説明文教委員会 56
- S42.5.12質疑文教委員会 673
- S42.5.17質疑文教委員会 784
- S42.5.19参考人招致・質疑文教委員会 8161
- S42.5.24質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)文教委員会 9100
- S42.5.25修正案・採決(修正)・委員長報告本会議 1640
参議院文教委員会
- S42.5.25趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・議案(衆議院修正部分)文教委員会 815
- S42.5.30質疑・附帯決議・採決文教委員会 9243
- S42.5.31委員長報告・採決本会議 1354
- S42.6.14附帯決議本会議 1646
提案理由
剱木亨弘 文部大臣 昭和42年5月10日このたび政府から提出いたしました国立学校設置法及び国立養護教諭養成所設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
この法律案は、昭和四十二年度における国立大学の学部、大学院及び付置研究所、国立短期大学、国立高等軍門学校並びに国立養護教諭養成所の新設並びに昭和四十三年度における国立大学の新設等について規定しているものであります。
まず第一は、国立大学の学部の新設についてでありまして、北海道大学及び九州大学に歯学部を、山形大学及び茨城大学に人文学部及び理学部を、東京工業大学に理学部及び工学部を、横浜国立大学に経営学部をそれぞれ設置するものであります。一方、これは大学入学志願者の急増に対処する国立大学の拡充整備計画の一環ともなるものであります。
これらの学部増設のうち、山形大学及び茨城大学については既設の文理学部を、東京工業大学については既設の理工学部を、横浜国立大学については既設の経済学部を、それぞれ改組してその教育研究体制の整備をはかろうとするものであります。
第二は、国立大学の大学院の新設についてであります。
これまで大学院を置かなかった国立大学のうち、充実した学部を持つ三大学に修士課程を設置し、もってその大学の学術水準を高めるとともに、研究能力の高い職業人の養成に資するものであります。
ちなみに、新たに大学院を置きます大学は、帯広畜産大学、愛媛大学及び宮崎大学であります。
第三は、国立大学の付置研究所の新設及び名称、目的の変更についてであります。
最近、ますます重要となってきております脳及び脳疾患に関する研究を推進するため、脳研究所を新潟大学に、また近年急速に進展を見せております霊長類の研究を総合的に推進するため、共同利用の研究所として霊長類研究所を京都大学にそれぞれ設置するとともに、東京大学に付置されております伝染病研究所の名称を医科学研究所と改め、これに伴いその研究対象を拡大し、研究方法も新たな方法を取り入れることとするなど、四大学の四研究所の目的及び名称を改めようとするものであります。
第四は、大阪大学医療技術短期大学部の新設についてであります。
従来、看護婦、衛生検査技師、診療エックス線技師等の養成は、その大部分が各種学校において行なわれてきておりますが、最近の医学の進歩と医療技術の高度の専門化に伴い、これら技術者の資質の向上が関係各方面から強く要望されてまいったのでありまして、看護、衛生検査、診療放射線関係の学科をあわせて、大阪大学に併設の医療技術短期大学部として設置するものであります。
第五は、工業高等専門学校及び商船高等専門学校の新設についてであります。
まず、工業高等専門学校の新設についてでありますが、科学技術教育振興の一環としての専門的技術者の育成を一そう推進するため、地域社会の要望も考慮して木更津工業高等専門学校を設置するものであります。
次に、商船高等専門学校の新設についてでありますが、海運関係者等からの強い要望及び運輸省海技審議会からの建議もあり、慎重な検討の結果、外航船舶職員の資質の向上の見地から、現在の国立商船高等学校五校を転換し、その内容を充実して、新たに富山、鳥羽、広島、大島、弓削の五商船高等専門学校を設置するものであります。
第六は、国立養護教諭養成所の新設についてであります。
かねてから、文部省におきましては養護教諭の定員を拡充し、その充足のため努力をいたしております。養護教諭の確保につきましては、大学、短期大学、文部大臣の指定する養護教諭養成機関の卒業者等で資格を取得したものによるほか、養護教諭として充実した教育を施し、計画的にその養成をはかることを目的とした国立養護教諭養成所を設置する等の措置を講ずることとし、すでに五大学に養護教諭養成所を設置しておりますが、昭和四十二年度におきましても、これに加えて茨城大学、愛知教育大学及び徳島大学の三大学にそれぞれ付置するものであります。
第七は、昭和四十三年度における九州芸術工科大学の新設についてであります。
近年における科学技術の進展は目ざましいものがありますが、一方、科学技術をより人間生活に密着するものとするための高次の設計技術を要求しております。このためには、自然科学と人文社会科学の総合あるいは科学と芸術の総合が必要とされるのであります。このような新しい学問分野を開拓するため、学識経験者等による慎重な検討の結果をもととし、また、地域社会の強い要望をも考慮して、九州芸術工科大学を昭和四十三年度から設置するものであります。
第八は、大阪学芸大学を大阪教育大学に、同大学及び秋田大学の学芸学部を教育学部に、平工業高等専門学校を福島工業高等専門学校にそれぞれ名称を改めることについてであります。
学芸大学あるいは学芸学部の名称変更は、中央教育審議会の答申等に基づき学部の目的、性格を明らかにし、一そう整備充実をはかるため、大学の意向をも尊重しつつ昨年に引き続き行なうこととしたものであります。
次に、平工業高等専門学校につきましては、昨年十月における関係市町村の合併により市の名称が変更されたことに即応して校名変更を行なうものであります。
第九は、北見工業短期大学の廃止についてであります。
昭和四十一年度における北見工業大学の設置に伴い学位の募集を停止しておりました北見工業短期大学が、昭和四十一年度限りで学生を有しなくなることに伴い同短期大学を廃止するものであります。
以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
何とぞ十分御審議の上、すみやかに御賛成くださるようお願い申し上げます。
このたび政府から提出いたしました公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
高等学校は、後期中等教育を担当する学校として、中学校からの進学率も年々上昇し、わが国の学校教育においてまことに大きな役割りを果たしております。
公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律は、このような高等学校教育の重要性にかんがみ昭和三十六年に制定されたのでありますが、この法律に定める学級編制及び教職員定数の標準並びにそれに基づく国の財源措置は、各都道府県における高等学校教育充実のためには重要な役割りを果たしてまいったのであります。
しかしながら、法律制定後、高等学校生徒の急増期も過ぎた今日におきましては、今後の生徒数の推移も勘案しつつさらに検討を加えてその改善をはかり、高等学校教育水準の一そうの向上を期する必要があると考えるのであります。
このたびの改正は、高等学校の学級編制の標準の改善をはかること及び教職員定数の標準について一そうの充実をはかることを主眼としており、なおこの際、特殊教育諸学校の高等部にかかる学級編制及び教職員定数について、新しく法律上の規定を整備しようとするものであります。
高等学校の教職員定数の標準の充実につきましては、高等学校における職業教育の充実、勤労青少年教育の振興、学校の管理運営、生徒指導の充実、学校保健、学校図書館事務の強化、高等学校教育の多様化に伴う定数配置等について特に配慮しました。
盲学校、ろう学校及び養護学校の高等部にかかる学級編制及び教職員定数につきましては、従来、学級編制についてのみ文部省令による標準があるという実情でありましたので、この際、これら高等部の学級編制及び教職員定数の標準について法律上これを明定するとともに、あわせてその改善をはかり、これら特殊教育諸学校の高等部における教育水準の向上をはかることといたしました。
次に、この法律案の内容の概要を申し上げます。
まず第一は、公立高等学校の学級編制の標準の改善であります。すなわち、現行法によれば、普通科、商業科及び家庭科等の一学級の生徒の数は五十人を標準としておりますが、これを全日制の課程にあっては四十五人、定時制の課程にあっては四十人として、教育効果の一そうの徹底をはかることとしたのであります。
第二は、公立高等学校の教職員定数の標準について、職種別に標準となる数の改善をはかったことであります。
すなわち、その一は、農業、水産及び工業に関する学科における専用教育を充実するため、全日制課程に置かれるこれらの学科について、専門教科担当教員及び実習助手の定数の充実をはかるとともに、商業科及び家庭科についても同様の趣旨で実習助手の定数の充実をはかったことであります。
その二は、教頭及び定時制主事並びに生徒指導等を担当する教諭について、それぞれの職務の遂行をより容易ならしめることを考慮し、教員定数の算定について配慮したことであります。
その三は、通信教育の充実をはかるため、通信制の課程の教員定数を改善し、また通信制主事の定数を新たに加えたことであります。
その四は、高等学校における保健管理の充実のため、養護教員の定数を改善したことであります。
その五は、高等学校における学校図書館の事務量を考慮し、事務職員定数の改善を行なったことであります。
その六は、今後における後期中等教育の拡充に伴う高等学校の学科の多様化を考慮し、政令の定めるところにより、特定の学科については教職員の加算等が行なえるよう規定の整備をはかったことであります。
第三は、公立の書学校、ろう学校及び養護学校の高等部にかかる学級編制及び教職員定数の標準を新たに規定したことであります。
その一は、学級編制の標準について、小学部及び中学部のそれと同様標準となる数を十人としたことであります。
その二は、教職員定数の標準について、教員の基礎定数の算定方法を定めるとともに、専門の学科及び養護学校の機能訓練関係の教員等並びに実習助手、寮母及び事務職員の定数の算定方法について定めたことであります。
さらに、第四は経過措置についてであります。
この法律案は、昭和四十二年度から施行することといたしておりますが、その実施については、必要な経過措置を設けることといたしました。
まず、公立高等学校の学級編制の標準につきましては、今後の生徒数の減少及び学校施設の整備の状況等を考慮しつつ、昭和四十六年度を目途として新しい標準に達することができるよう、その間の必要な経過措置を政令で定めることといたしました。
また、公立高等学校の教職員定数の標準につきましても、今後の生徒数の減少及び公立高等学校に置かれている教職員の総数を考慮しつつ、原則として五カ年の年次計画により新標準を達成することができるよう、必要な経過措置を政令で定めることとした次第であります。
次に、盲学校、ろう学校及び養護学校の高等部にかかる学級編制の標準につきましては、昭和四十二年度から新標準を実施することとし、一方、教職員定数の標準につきましては、高等学校におけるそれと同様の趣旨により、五カ年の年次計画による新標準の達成について必要な経過措置を設けることといたしたのであります。
以上が、この法律案を提出いたしました理由及び内容の概要であります。
何とぞ十分御審議の上、すみやかに御賛成くださるようお願い申し上げます。
第55回国会衆議院文教委員会議録第5号8頁(昭和42年5月10日)〔剱木亨弘文部大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、左記事項の実現について、速やかに検討し努力すべきである。
一学校教育法第二十八条の規定の趣旨に基づき、養護教諭の養成、待遇等について必要な改善策をたて、その充足を推進すること。
一近年における電波通信技術の発達とその重要性にかんがみ、国立電波高等学校の高等専門学校への転換を図ること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105501040)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。