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衆法第55回国会 第42号成立

土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法案

昭和42年法律第131号 土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法
提出昭和42年7月18日 大久保武雄、外10名
付託衆議院 交通安全対策特別委員会
参議院 産業公害及び交通対策特別委員会
成立
昭和42年法律第131号
審議会議 5回・発言 94(政府答弁等 28)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院交通安全対策特別委員会

  1. S42.7.19採決・委員長報告・附帯決議本会議 4243
  2. S42.7.19趣旨説明・質疑・採決・附帯決議交通安全対策特別委員会 1556

参議院産業公害及び交通対策特別委員会

  1. S42.7.20趣旨説明産業公害及び交通対策特別委員会 18109
  2. S42.7.21採決・委員長報告本会議 2894
  3. S42.7.21採決・質疑産業公害及び交通対策特別委員会 19226

提案理由

古川丈吉 議員(発議者) 昭和42年7月19日

ただいま議題となりました土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法案につきまして、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表いたしまして、私からその提案理由及び内容の概要を御説明いたします。

 わが国経済の驚異的発展に伴い、建設工事は年々増大の一途をたどっており、建設工事量の増大は、これらの建設工事に必要な土砂等を運搬するダンプカー等の大型自動車の交通量の著しい増大をもたらしております。ところで、これらの土砂等の運搬に関する事業を行なう者は、その大部分が零細規模の事業者であるため、自動車の安全運転管理等が十分に行なわれておらず、また、これらの零細事業者の過当競争は、土砂等の取引価格または輸送料金の低落を招き、その結果、これらの事業者の使用する大型自動車によるスピード違反、過労運転、積載制限違反等の交通違反が増加しているのが実情であります。これらの交通違反は、一方において、国民の社会生活に大きな不安を与えるとともに、他方において、昨年来の愛知県猿投町における悲惨な事故のような重大事故の頻発をもたらしているのであります。

 したがいまして、これらの土砂等を運搬する大型自動車による交通事故を防止することは、今日の社会における急務であると考えられるのでありまして、そのためには、土砂等を運搬する大型自動車の使用について必要な規制を行なうとともに、土砂等の運搬に関する事業の育成をはかること等が何よりも必要とされるのであります。

 以上申し述べましたような見地から、このたび土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法案を提出いたすこととした次第であります。

 次に、この法律案の内容の概要を御説明いたします。

 第一に、土砂等を運搬する大型自動車による交通事故を防止する見地から、その実態を把握するため、土砂等の運搬の用に供するため大型自動車を使用しようとする者は、氏名または名称及び住所、当該自動車の自動車登録番号、行なう事業の種類、主として運搬する貨物の種類、雇用運転者の労働条件等を運輸大臣に届け出なければならないことといたしております。

 第二に、土砂等の運搬の用に供する大型自動車を容易に認識することができるようにするため、右の届け出の際に、当該自動車一台ごとに運輸大臣による表示番号の指定を受けさせることとし、指定を受けた表示番号は、自動車の外側に見やすいように表示しなければならないことといたしております。

 第三に、土砂等の過重積載を防止するため、土砂等の運搬の用に供するため大型自動車を使用する者は、通商産業省令、運輸省令で定める技術上の基準に適合する積載重量の自重計を当該自動車に取りつけなければならないことといたしております。

 第四に、土砂等の運搬の用に供する大型自動車が悪質な交通違反をし、よって交通事故を起こして人を死傷させた場合または土砂等の運搬の用に供する大型自動車の使用者が運転者の過労運転等をもたらす労働基準法違反の摘発を受けた場合において、当該自動車の使用者の使用する大型自動車による交通事故の発生を防止するため、運輸大臣は、当該自動車の使用者に対し、六カ月以内の期間を定めて、大型自動車の使用を制限し、または禁止することができることといたしております。

 第五に、土砂等の運搬に関する事業の協業化及びその経営の近代化を促進するため、国及び地方公共団体は、中小企業近代化促進法、中小企業近代化資金助成法等により、税制上及び金融上の措置その他必要な措置を講ずるものといたしております。

 第六に、土砂等の運搬に関する事業を行なう者が、交通事故の防止に関する事業を行なうことを主たる目的として組織する団体の実態を把握するため、当該団体が組織された場合には、当該団体は、その成立の日から三十日以内に、内閣総理大臣または都道府県知事に政令で定める事項を届け出なければならないことといたしております。

 第七に、右により内閣総理大臣または都道府県知事に届け出をした団体が十分に交通事故の防止に寄与することができるようにするため、国及び地方公共団体は、これらの届け出のあった団体の指導及び育成につとめるものといたしております。

 第八に、安全かつ合理的な土砂等の輸送体系の整備をはかるため、国及び地方公共団体は、土砂等の輸送について、鉄道または船舶による大量輸送を促進すること等につとめるものといたしております。

 第九に、この法律案の規定に違反する行為について、所要の罰則を設けることといたしております。

 最後に、附則といたしまして、この法律案の第六条以外の規定は、公布の日から六カ月をこえない範囲内において、この法律案の第六条の規定は、公布の日から九カ月をこえない範囲内において、それぞれ政令で定める日から施行することとするとともに、所要の経過規定を設けることといたしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞすみやかに御審議の上、御可決くださるようお願い申し上げる次第であります。

第55回国会衆議院交通安全対策特別委員会議録第15号3頁(昭和42年7月19日)〔古川丈吉議員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 交通安全対策特別委員会昭和42年7月19日

まず、案文を朗読いたします。土砂等を運搬する大型自動者による交通事故の防止等に関する特別措置法案に対する附帯決議(案)政府は、本案施行にあたり、次の事項について必要な措置を講ずべきである。

一本法の実施による陸運事務所等の事務量の増加については、本法の効果的な運用を確保するため、必要な予算及び定員の確保に努めること。

二土砂等の価格が、大型自動車による交通事故に関係する実情にかんがみ、土砂等の取引関係の適正化について、必要な対策を検討すること。決議案の内容につきましては、ただいまの質疑等で明らかになったことと思いますので、説明を省略いたしますが、

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105502042)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。