地方税法の一部を改正する法律案
参議院 地方行政委員会
昭和43年法律第4号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院地方行政委員会
- S43.3.7趣旨説明・質疑本会議 953
- S43.3.8趣旨説明・補足説明地方行政委員会 6112
- S43.3.15質疑地方行政委員会 979
- S43.3.19質疑地方行政委員会 1060
- S43.3.21質疑地方行政委員会 11171
- S43.3.22質疑地方行政委員会 12128
- S43.3.26質疑地方行政委員会 13250
- S43.3.28修正案・修正案趣旨説明・討論・附帯決議・採決(修正)地方行政委員会 1429
- S43.3.28委員長報告・採決(修正)・修正案・附帯決議本会議 1632
参議院地方行政委員会
- S43.3.13趣旨説明・質疑本会議 726
- S43.3.14趣旨説明地方行政委員会 58
- S43.3.29衆議院修正部分趣旨説明・補足説明・質疑・議案(衆議院修正部分)地方行政委員会 6126
- S43.3.30質疑・討論・附帯決議・採決地方行政委員会 7243
- S43.3.30委員長報告・採決本会議 965
- S43.4.12附帯決議本会議 1231
提案理由
赤澤正道 自治大臣・国家公安委員会委員長 昭和43年3月7日昭和四十三年度の地方財政計画の概要並びに地方交付税法の一部を改正する法律案、及び地方税法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
昭和四十三年度におきましては、内外のきびしい経済情勢及び国、地方を通ずる財政環境にかんがみ、地方財政においても、国と同一の基調により、行政経費使用の重点化に徹し、節度ある行財政運営を行なう必要があります。
昭和四十三年度の地方財政計画は、このような考え方で策定いたしたのでありますが、まず、子の策定の方針及び特徴などについて御説明申し上げます。
第一は、地方税負担の現状にかんがみ、個人の住民税、個人の事業税等について負担の軽減を行なうことであります。これらについての減税総額は七百四十二億円となっております。
第二は、財源の適正かつ効率的な配分につとめ、地方経費使用の重点化を徹底することであります。そのため、道路目的税として自動車取得税を創設し、道路交通安全施設の設置の財源として、交通安全対策特別交付金百二億円を交付するほか、社会経済情勢の進展に対応する財政需要の変化に即応するため、いわゆる過密地域、後進地域にかかる事業等に要する地方債を重点的に増額するとともに、地方交付税配分の合理化を推進することといたしております。
第三は、財政運営の効率化を進めるとともに、財政秩序を確立し、地方財政の健全化を促進することであります。
その方策として、行政機構の改善と定員管理の合理化をはかるとともに、既定経費を節減し、また、昭和四十三年度に限り、地方交付税の繰り入れ額を法定額から四百五十億円減額して翌年度以降に繰り越すとともに、交付税及び譲与税配付金特別会計において二百五十億円を借り入れ、地方交付税に加算するほか、二百五十億円の地方債について繰り上げ償還を行ない、一定の特別事業債にかかる元利償還金の財源として、特別事業債償還交付金九十億円を交付することとしております。
なお、いわゆる超過負担の問題につきましては、国庫補助負担金の改善などの措置を講じ、解決をはかってまいる所存であります。
第四は、地方公営企業の経営の健全化をはかることであります。
以上の方針のもとに、昭和四十三年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は五兆六千五十一億円となり、その前年度に対する増加は八千三百三十七億円、一七・五%となるのであります。
次に、地方交付税法の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。第一は、地方交付税の算定方法の改正であります。
道路整備計画等各種の長期計画の進展による公共事業費等の増加分、生活保護基準の引き上げ等に伴い増加する社会保障関係経費、給与改定の平年度化などにより増加する給与関係経費、その他制度改正等によるものを基準財政需要額に算入するため、関係費目の単位費用の改定をはかるほか、人口、学校数等が急激に減少した地方団体にかかる補正の特例を設けるなど、算定方法の合理化をはかるとともに、いわゆる過密地域及び後進地域における所要財源に対する適切な配慮を加えてまいりたい所存であります。
第二は、地方交付税の総額の特例であります。
昭和四十三年度分の地方交付税の総額については、現行の法定額から四百五十億円を控除した額に、別途交付税及び譲与税配付金特別会計に借り入れる二百五十億円を加算した額とすることとし、これに伴って、昭和四十四年度から昭和四十六年度までの各年度分の地方交付税の総額について、それぞれ特例を設けることといたしております。
第三は、特別事業債償還交付金の交付に関することであります。
特別事業債償還交付金は、昭和四十三年度から昭和五十六年度までの各年度に限り、普通交付税の配分方法に準じて交付することとし、その総額は、昭和四十三年度分にあっては九十億円、昭和四十四年度以降の各年度分にあっては、政令で定める基準に従い予算で定めることといたしております。
以上のほか、地方団体が昭和四十四年度以降に償還すべき地方債を、昭和四十三年度に繰り上げて償還する場合における必要経費を基準財政需要額に算入するなど、所要の改正を加えることといたしております。
次に、地方税法の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。
明年度の地方税制の改正にあたりましては、住民負担の現状にかんがみ、個人の住民税、個人の事業税等について、負担の軽減合理化を行なうとともに、地方道整備の緊急性にかんがみ、地方道路財源の充実をはかるため、道路目的税として自動車取得税を創設することとしたのであります。
以下、順を追ってその概要について御説明を申し上げます。
第一は、個人の住民税につきまして、夫婦子三人の給与所得者の課税最低限を十万円程度引き上げることを目途として、基礎控除、配偶者控除及び扶養控除をそれぞれ一万円引き上げることといたしております。
第二は、住民税及び事業税を通じまして、中小事業者の負担の軽減をはかるため、専従者控除を、青色申告者については五万円、白色申告者については三万円引き上げることといたしております。
第三は、ガスにかかる電気ガス税の免税点を八百円に引き上げることといたしております。
第四は、自動車取得税の創設であります。自動車取得税は、道路に関する費用に充てるため、自動車の取得者に対し、自動車の取得価額を課税標準として、百分の三の税率によって課するものとしております。なお、その免税点は十万円としております。
この自動車取得税は、その収入額より徴税費相当額を控除した額の十分の七の額を市町村に交付するものとし、もって市町村道路財源の充実に資することといたしております。
このほか、不動産取得税、たばこ消費税、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税などについても所要の改正を行なうことといたしております。
以上の改正により、昭和四十三年度の増減収額は、個人住民税、個人事業税等におきまして七百四十二億円の減収が見込まれますが、一方、自動車取得税の創設等により、三百九十三億円の増収が見込まれますので、差し引き三百四十九億円の減収となります。
以上が昭和四十三年度の地方財政計画の概要並びに地方交付税法の一部を改正する法律案、及び地方税法の一部を改正する法律案の趣旨であります。(拍手)
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昭和四十三年度地方財政計画についての発言並びに地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第58回国会衆議院会議録第9号1頁(昭和43年3月7日)〔赤澤正道自治大臣発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、住民負担の軽減、大都市の税源充実等をはかるため、左の措置を講ずべきである。
一住民税の課税最低限については、住民生活の実態、所得税の課税最低限の引上げ等を勘案し、引き続きその引上げに努めること。なお、地方税における事業専従者控除については、所得税におけるいわゆる完全給与制の実施状況をも勘案しつつ、適切な措置を講ずること。
二自動車取得税の免税点等について、検討を加え、とくに免税点については、明年度においてその引上げをはかること。なお、下肢又は体幹が不自由であるため、身体障害者手帳又は戦傷病者手帳の交付を受けている者が自ら運転するために取得する自動車に係る自動車取得税については、都道府県において減免措置を講ずるよう適切な配慮をすること。また、自動車取得税の市町村への交付にあたつては、人口密度、交通量等道路使用の実態を考慮して配分すること。
三大都市については、その財政の実態にかんがみ、税源の充実を検討して明年度において具体化に努めること。
四市町村の固定資産税の税率に関する自治大臣の指示については、その運用にあたって地方自治の干渉とならないよう慎重を期すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105801045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。