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閣法第62回国会 第32号成立

小笠原諸島復興特別措置法案

昭和44年法律第79号 小笠原諸島振興開発特別措置法
提出昭和44年12月1日 内閣
付託衆議院 地方行政委員会
参議院 地方行政委員会
成立昭和44年12月2日
昭和44年法律第79号
審議会議 4回・発言 104(政府答弁等 20)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院地方行政委員会

  1. S44.12.1趣旨説明・採決・附帯決議地方行政委員会 122
  2. S44.12.1委員長報告・採決・附帯決議本会議 275

参議院地方行政委員会

  1. S44.12.2趣旨説明・質疑・採決・附帯決議地方行政委員会 184
  2. S44.12.2附帯決議本会議 1
  3. S44.12.2委員長報告・採決本会議 366

提案理由

野田武夫 自治大臣・北海道開発庁長官 昭和44年12月2日

ただいま議題となりました小笠原諸島復興特別措置法案につきまして、提案の理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。

 小笠原諸島は、昨年六月二十六日わが国に復帰いたしましたが、その復帰に伴う暫定措置として小笠原諸島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律を制定する等により、旧島民及び現島民の小笠原諸島における権利または利益の保護、これらの者の生活の安定等をはかってまいったところであります。

 同諸島は、戦後二十数年間ほとんど無人島に近い状態で放置され、極度に荒廃いたしており、今後、復帰した国土として復興をはかる必要があるのでありますが、他方、終戦前回諸島から本土へ引き揚げた旧島民はその早期帰島を熱望いたしております実情にもかんがみ、同諸島を復興し、旧島民の帰島を促進するための施策を早急に実施する必要があると考えるのであります。

 同諸島の復興に関しては、これまで応急復興措置及び必要な施策の基礎的な調査研究をいたしてまいったのでありますが、同諸島の荒廃した現状、同諸島が本土から隔絶して位置すること等により、その復興には多大の困難を伴うことが予想されます。また、現地住民の生活の安定及び今後帰島する旧島民の生活の再建並びに小笠原諸島の今後の発展を考慮いたします場合、同諸島の復興にあたっては、単に戦前の状態を復元するということでは十分でなく、総合的、計画的な新しい村づくり、同地域の特性に即した産業の振興等を考慮する必要があると考えられるのであります。

 このような小笠原諸島における特殊事情に即し、帰島を希望する旧島民の帰島の促進及び同諸島の急速な復興をはかるため本法案を提案した次第であります。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明いたします。

 第一に、小笠原諸島の復興につきましては、土地の利用に関する事項並びに旧島民の帰島の促進及び小笠原諸島の復興に関し必要な事業について五カ年を目途とした総合的な復興計画を策定することとし、復興計画の策定については、東京都知事が原案を作成し、自治大臣が小笠原諸島復興審議会の審議を経て決定するものといたしております。また毎年度復興計画を実施するため必要な当該年度の事業について復興実施計画を作成することとといたしております。

 第二に、復興計画に基づく事業については、国は特別の助成を行なうものとし、政令で定める事業については政令で国の負担率または補助率の特例を設けることができることといたしております。また、自治大臣が主務大臣と協議して指定する事業については、予算の範囲内で補助することができることといたしております。

 第三に、小笠原諸島の復興に関し重要な事項を調査審議するため、自治省に小笠原諸島復興審議会を置くことといたしております。

 なお、帰島する旧島民に対する措置としては、国及び地方公共団体は、生活の再建のため必要な事業等に要する資金について適切な配慮をするものとし、また帰島に伴う譲渡所得等の課税の特例及び不動産取得税の課税の特例を設けることといたしております。

 以上のほか、小笠原諸島における土地改良事業についての土地改良法の特例、農用地開発のための土地に関する権利の交換分合、復興計画に基づく事業についての国有財産の譲渡または貸し付け等の特例、復興計画に基づく事業の予算の見積もり及び執行の所管その他復興計画及びこれに基づく事業の実施等に関して必要な定めをいたしております。

 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞすみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

第62回国会参議院地方行政委員会会議録第1号2頁(昭和44年12月2日)〔野田武夫自治大臣発言・発言番号12〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 地方行政委員会昭和44年12月1日

政府は、本法の施行にあたり、次の事項に留意し、小笠原諸島の復興、開発に遺憾なきを期すべきである。

一復興計画の策定にあたっては、本法の目的にそい、国および東京都は、つねに緊密な連絡をとり、その基本構想に齟齬を来たすことのないよう十分に配慮すること。

二土地利用計画の策定並びに土地の権利関係の確定を急速にはかること。

三復興事業については、補助率のカサ上げ等十分な予算措置を講ずるとともに、補助単価等についても、資材、労務等そのほとんどを遠距離輸送に頼らざるをえない小笠原諸島の特殊事情を考慮した適正な単価とし、超過負担を生ずることがないよう配慮すること。

四航空路の開設および大型高速船の就航等輸送機関の整備をはかること。

五帰島する旧島民の生活の再建のため必要とする住宅資金、事業資金等について、長期低利の特別の融資措置を講ずること。

六自治大臣の指揮監督権の行使については、地方自治の本旨をそこなうことのないよう十分に配慮すること。

参議院 地方行政委員会昭和44年12月2日

政府は、本法の施行にあたり、次の事項に留意し、小笠原諸島の復興、開発に遺憾なきを期すべきである。

一復興計画の策定にあたっては、東京都とつねに緊密な連絡をとり、その基本構想に齟齬のないよう努めること。

二土地利用計画の策定並びに土地に関する権利関係の確定を早急に行なうこと。

三復興事業については、国の負担割合、補助割合の引上げ等、国の十分な予算措置を講ずるとともに、補助単価等についても、資材、労務等を遠距離輸送に頼らざるをえない特殊事情を考慮し、超過負担を生ずることのないよう十分配慮すること。

四帰島する旧島民の生活の再建のため必要とする住宅資金、事業資金等について、長期低利の特別の融資措置を講ずること。

五自治大臣の指揮監督権の行使については、地方自治の本旨をそこなうことのないよう慎重に配慮すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106201032)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。