海洋汚染防止法案
参議院 運輸委員会
昭和45年法律第136号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院運輸委員会・産業公害対策特別委員会地方行政委員会法務委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会
- S45.12.3趣旨説明運輸委員会 18
- S45.12.4質疑産業公害対策特別委員会地方行政委員会法務委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会 1225
- S45.12.5質疑産業公害対策特別委員会地方行政委員会法務委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会 2371
- S45.12.7質疑運輸委員会 2156
- S45.12.8質疑運輸委員会 3184
- S45.12.9質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)運輸委員会 4275
- S45.12.10委員長報告・修正案・採決(修正)本会議 773
参議院運輸委員会・公害対策特別委員会、地方行政委員会、法務委員会、社会労働委員会、農林水産委員会、商工委員会、運輸委員会、建設委員会連合審査会
- S45.12.10趣旨説明運輸委員会 376
- S45.12.11質疑公害対策特別委員会、地方行政委員会、法務委員会、社会労働委員会、農林水産委員会、商工委員会、運輸委員会、建設委員会連合審査会 1316
- S45.12.12質疑公害対策特別委員会、地方行政委員会、法務委員会、社会労働委員会、農林水産委員会、商工委員会、運輸委員会、建設委員会連合審査会 2349
- S45.12.15衆議院修正部分趣旨説明・質疑運輸委員会 487
- S45.12.17質疑・採決・附帯決議運輸委員会 5321
- S45.12.18採決・委員長報告本会議 797
- S45.12.18附帯決議本会議 1
提案理由
橋本登美三郎 運輸大臣 昭和45年12月3日ただいま議題となりました海洋汚染防止法案の提案理由につきまして、御説明申し上げます。
わが国の産業の発展と国民生活の向上に伴い、油の海上輸送量は、飛躍的に増大いたしておりまして、船舶から排出される廃油や、大型タンカーによる大量の油の流出事故等によりまして、油による海洋の汚染は、ますます重大な問題になりつつあります。これとともに、従来海洋の汚染は、陸上の工場、下水等からの排水のほか、ほとんどが船舶からの油の排出によるものであったのに対しまして、最近では、油以外の廃棄物が船舶により海洋へ大量に排出されるようになり、油とともに新たに深刻な汚染問題を引き起こしつつあります。このほか、海洋の多目的な利用が進展するにつれまして、海域における工作物の設置が増加しつつあり、これら海洋施設からの油及び廃棄物による汚染も無視できない状況になりつつあります。
このように船舶等から排出される油及び廃棄物の飛躍的増大は、海洋の汚染を急速、かつ、広域的に進行させ、このまま放置すれば、海洋の自然環境の破壊を通じて、人間の生存環境そのものさえ脅かすことが懸念されており、また海洋の有効な利用をも阻害するおそれがあるのでありまして、海洋の汚染は、わが国においてのみならず国際的にも大きな問題となっております。
四面海に囲まれた海洋国家として、海運、漁業をはじめとして海洋を大いに利用しその恩恵を享受しているわが国といたしましては、海洋汚染防止及び海洋環境の保全に対する姿勢を内外に明らかにする必要があります。
さらに、千九百五十四年の油による海水の汚濁の防止のための国際条約を改正する千九百六十九年の改正条約及び油濁事故に対する公海における措置に関する国際条約の早期批准に備えて、国内法制の整備をはかっておく必要もあります。
以上のような現状にかんがみまして、船舶及び海洋施設から海洋への油及び廃棄物の排出を規制する等海洋の汚染の防止のための法規制を整備し、もって海洋環境の保全に資する必要があると判断し、この法律案を提出することといたした次第でございます。
次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
第一に、船舶からの油の排出に対する規制を前述の改正条約の内容を盛り込んで、現行の船舶の油による海水の汚濁の防止に関する法律よりもさらに強化するほか、適用対象船舶を拡大いたし、油濁防止管理者の選任等の船内油濁防止体制の整備をはかっております。
第二に、船舶からの廃棄物の排出を原則として禁止し、一定の基準に従って行なう排出について例外的にこれを認めることとし、このため、廃棄物排出船の登録、臨時の排出の届け出等の措置を定めて規制の実効性を確保することとしております。
第三に、海域に存する一定の海洋施設について、船舶と同様に油及び廃棄物の排出に関して規制する必要があり、このため、これらの海洋施設からの油及び廃棄物の排出についても、原則として禁止することとしております。
第四に、船舶内で生ずる廃油の処理事業等に関し、必要な監督規制を行なうほか、船舶の円滑なる運航を確保するため、廃油処理施設の整備を促進することといたしております。
第五に、大量の油が排出された場合の関係者の通報義務及び排出油の防除のため関係者が講じなければならない措置について、所要の規定を整備いたすとともに、必要な場合には、海上保安庁長官がこれらの者に対し一定の措置をとるべきことを命じ、またはみずから所要の措置をとることができるものとする等、緊急な場合における海洋の汚染の防除のための特別な措置について規定しております。
その他廃船に対する規制、海上保安庁長官の海洋汚染状況の監視、関係行政機関の協力、海洋汚染防止のための調査、研究の推進等、海洋汚染防止対策を総合的に推進するための所要の規定を整備いたしております。
以上がこの法律案を提案する理由であります。
何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
第64回国会衆議院運輸委員会議録第1号8頁(昭和45年12月3日)〔橋本登美三郎運輸大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行にあたり左の事項について措置すべきである。
一本法施行の成果を期するため、監視取締体制の充実強化を図るとともに、廃油処理施設の整備を促進することとし、所要の措置を講ずること。
二海洋汚染防除の措置を推進し、海洋環境、水産資源の保全につとめること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106401018)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。