外国証券業者に関する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和46年法律第5号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
中川一郎 政府委員(大蔵政務次官) 昭和46年2月3日次に、外国証券業者に関する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
最近における国際的資本取引の著しい増加、あるいは昨年九月に行なわれた証券業の資本自由化等に見られますように、証券市場を取り巻く国際化の趨勢にはまことに目ざましいものがあり、わが国証券会社の海外進出も次第に増大しつつあります。しかるに、現行証券取引法は、外国証券業者の本邦内支店の設置を認めるための規定を欠いております。
このような状況にかんがみ、かつは、わが国資本市場の健全な発展にも資するため、外国証券業者が国内において証券業を営むことができる道を開くとともに、わが国証券市場の秩序維持と投資者保護の見地から、その営業活動について適正な規制を行なうこととし、この法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案につきまして、その大要を御説明申し上げます。
まず、第一に、外国証券業者は、国内に設ける支店ごとに大蔵大臣の免許を受けた場合に限り、当該支店においてその受けた免許にかかる証券業を営むことができることといたしております。免許の種類、免許の審査基準、拒否要件等につきましては、国内証券会社の場合とおおむね同様といたしておりますが、株式会社と同種の法人でない場合、一定の経験を有しない場合及び原則として証券業専業でない場合を拒否要件として明定する等、支店に対する免許の付与であることの特殊性に対応して規定のていさいを若干異にしております。
なお、欧州等には銀行業務と証券業務をあわせ営むことを常態とする国のあることにかんがみ、免許の拒否要件において所要の調整をはかることといたしております。
また、引き受け業務の免許を受けていない外国証券業者であっても、大蔵大臣の許可を受けて、有価証券の引き受け業務のうち、元引き受け契約への参加その他の一定の行為を国内において行なうことができるよう措置することといたしております。
第二に、外国証券業者の本拠が外国にあることにかんがみまして、国内の投資者保護の見地から、免許を受けた外国証券業者は、営業の開始に先立って営業保証金を支店ごとに供託しなければならないことといたしておりますが、供託にかわるべき所定の契約を締結した場合には、営業保証金の一部を供託しないことができることといたしております。
また、同様の観点から支店の資産について、その所定の部分を国内において保有しなければならないことといたしております。
第三に、免許を受けた外国証券業者の支店の業務及び財務に関する規制につき、証券取引法の規定とほぼ同旨の規定を置くことといたしております。
そのおもなものは、基本事項の変更等の認可、免許の取り消し、業務の停止命令、経営保全命令、不公正取引等の禁止、法定準備金の積み立てなどに関する規定であります。なお、取引所会員たる国内証券会社の場合にならって、外国証券業者が国内において行なう過当数量取引等を制限し得ることといたしております。
以上のほか、外国証券業者等が証券業に関連のある業務を行なうため事務所等の施設を設置する場合の届け出義務等を規定するとともに、附則におきまして証券取引法をはじめ関連法律について所要の整備を行なうことといたしております。
以上が、証券取引法の一部を改正する法律案外一法律の提案の理由及びその概要であります。
何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第65回国会衆議院大蔵委員会議録第2号12頁(昭和46年2月3日)〔中川一郎政府委員発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501010)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。