関税定率法等の一部を改正する法律案
衆議院 大蔵委員会
昭和46年法律第26号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- S46.2.24趣旨説明大蔵委員会 11215
- S46.3.5質疑大蔵委員会 15277
- S46.3.9質疑大蔵委員会 16137
- S46.3.10参考人招致・質疑大蔵委員会 17228
- S46.3.11質疑大蔵委員会 18185
- S46.3.16討論・採決・附帯決議大蔵委員会 20217
- S46.3.18委員長報告・採決・附帯決議本会議 1818
参議院大蔵委員会
- S46.3.25趣旨説明・補足説明・参考人招致・質疑大蔵委員会 16141
- S46.3.26質疑・討論・附帯決議・採決大蔵委員会 17355
- S46.3.29附帯決議・委員長報告・採決本会議 983
附帯決議
まず、案文でございますが、案文は印刷してお手元に配付いたしておりますから、朗読は省略いたします。御承知のように、今回の改正案は、当面する物価対策、輸入自由化対策、公害防止対策、さらには南北問題の解決等に資するため、関税機能の積極的、多面的な活用をはかろうとするものであります。しかしながら、このことは、その内外経済に及ぼす影響も大きいと思われますので、本法の施行にあたっては、わが国経済の実情に即した運用が特に必要であると考えられ、政府の特段の配慮を要請するものであります。第一に、本案においては、多くの品目について物価対策としての関税引き下げが行なわれているのでありますが、その引き下げの効果が中間の流通段階で吸収されることなく、末端の消費者価格に反映されることが肝要であるのであります。このため、政府は、流通過程の合理化等について行政指導を強化する等、強力な措置を講ぜられるよう特に要請し、格段の努力を払うべきであります。第二に、ケネディラウンドの実施により、協定税率が適用されない国との間に生じた関税格差については、たとえば中国大陸等の産品を対象に、今回の改正に至るまで四百二十四品目について格差の解消をはかっているのでありますが、改正後もなお二十三品目は格差が残ることとなっているのであります。これらの品目については、貿易振興のためにも、ケネディラウンドの均てん措置を推進すべきものと考えられ、国内産業保護上支障のない限り、できるだけすみやかにその格差解消につとめることを望むものであります。第三に、政府の輸入自由化のスケジュールによれば、本年九月末までに大幅な自由化が実施されることになっており、改正案においても、この輸入自由化に対処するため種々の関税措置が講ぜられているところでありますが、その対象には豚肉、グレープフルーツ等、自由化に伴い国内産業に不測の被害を生ずるおそれのあるものも含まれているのであります。したがって、自由化に伴い、輸入の急増等により国内の生産者に相当な悪影響を及ぼすおそれの生じた場合には、具体的状況に応じ、緊急関税の発動をはじめ、不当廉売関税その他所要の措置を適時適切に講ずることを要望するものであります。第四に、特恵関税の実施に関連いたしまして、繊維製品、雑貨等は、すでに開発途上国の競争力が強く、わが国内産業が急速に追い上げられている実情にあります。したがって、これらについては、例外品目及び五〇%カット品目を設ける等の措置を講じておりますが、さらに特恵の供与にあたっては、たとえばシーリングワクの設定及び管理等運用面の諸措置に十分配意し、国内関連産業に悪影響を及ぼさないよう強く望むものであります。また、たとえば香港等特に競争力の強い地域に対して特恵を供与する場合には、これらの地域に対する他の特恵供与国の取り扱い等とのバランスを考慮しつつ、国内産業保護上特に問題のある品目は特恵対象から除外する等、十分配意すべきであります。第五に、特恵関税の実施に伴い、国際経済と国内経済との競合から、国内関連産業に悪影響の生ずるおそれのあるものも出てまいりますので、別途措置を講じようとしております中小企業特恵対策臨時措置法案に盛られているような中小企業特恵対策としての金融、税制上の諸措置が適当に講ぜられ、万遺憾なきを期せられることを特に要請するものであります。以上が附帯決議案に対する趣旨の説明でありますが、各位の御賛成をお願い申し上げ、趣旨の説明を終わります。
する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当り、次の諸点について十分留意すべきである。
一物価対策の見地から、今般関税率の引下げを図ったものについては、その減税効果が消費者価格に対し、有効かつ適正に反映するような強力な措置を講ずるとともに、今後とも積極的に関税率の引下げを図り、物価対策に資するよう努力すること。
二ケネディ・ラウンドによる関税一括引下げが実施されることによって、協定税率が適用されない国との間の貿易が阻害されることのないよう国内産業への影響を考慮しつつ、万全の措置を講ずること。
三特恵関税の制度の運用については、関連国内産業、特に中小企業に及ぼす影響等にかんがみ、地域に対する特恵供与品目の選定、特恵供与枠の設定、管理等について十分配意するとともに、一層中小企業の近代化、構造改善等を図り、企業体質の強化に万全を期すること。
四豚肉、バナナ等の関税措置については、これらと競合する国内産品に対する影響をも考慮しつつ弾力的に運用すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。