中小企業特恵対策臨時措置法案
衆議院 商工委員会
昭和46年法律第38号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S46.3.5趣旨説明商工委員会 7258
- S46.3.16質疑商工委員会 11186
- S46.3.17質疑商工委員会 12195
- S46.3.19参考人招致・質疑商工委員会 13104
- S46.3.23質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決・附帯決議商工委員会 14161
- S46.3.25委員長報告・採決・附帯決議本会議 2159
参議院商工委員会
- S46.3.26趣旨説明・補足説明・質疑・採決商工委員会 1085
- S46.3.29採決・委員長報告本会議 983
提案理由
宮澤喜一 通商産業大臣 昭和46年3月5日次に、中小企業特恵対策臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。
先進国が開発途上国の原産品に対して特恵関税を適用する制度は、本年中に実施される予定となっております。これは、国際連合貿易開発会議における合意に基づき、いわゆる南北問題の解決に資するため、開発途上国の輸出所得の拡大、工業化の促進、経済成長の加速化を目的として行なわれるものであります。
しかしながら、この制度が実施に移されますと、輸入面においては、競争力の弱い中小企業製品にその影響が出るおそれがあります。また輸出面におきましても、他の先進国の特恵供与により、これらの国に対する輸出依存度で特に高い中小企業製品について、悪い影響が出てくることが懸念されます。
このような特恵供与による影響に対して、中小企業者みずからの適応への努力を助成し、中小企業の成長発展をはかっていくことは、わが国経済の均衡ある発展を確保する上からもきわめて重要かつ緊急の課題となっております。
本法案は、このような観点から、特恵供与による需要構造の変化に即応して中小企業者が行なう事業の転換を円滑化するとともに、中小企業の近代化の一そうの推進等をはかるために必要な措置を講じようとするものでありまして、その概要は次のとおりであります。
本法案におきましては、第一に、わが国が供与する特恵のほか、他の先進国が供与する特恵もひとしく特恵としてとらえ、これによる影響に対処することといたしております。
第二に、特恵供与によって悪影響を受けるおそれのある事業を「特定事業」として政令で指定いたします。この特定事業を行なう中小企業者が事業の転換をしようとする場合には、その事業の転換に関する計画を都道府県知事に提出し、その計画が適当である旨の都道府県知事の認定を受けることができることといたしております。政府は、この認定を受けた企業が、その転換計画に従って事業の転換を円滑に行なうことができるよう、中小企業信用保険の特例その他金融、税制上の助成措置を講ずることといたしております。
第三に、事業の転換を行なうのではなくて、従来の事業の一その近代化をはかろうとする中小企業者に対しては、品質の向上、商品の高級化、生産性の向上等を促進するために必要な措置を適切に講ずることといたしております。
第四に、事業の転換等に伴う中小企業の従事者の職業及び生活の安定に資するため、職業訓練の実施、就職のあっせん等を講ずるようつとめることといたしております。
これが、この法案の提案理由及びその要旨でございます。
何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第65回国会衆議院商工委員会議録第7号3頁(昭和46年3月5日)〔宮澤喜一通商産業大臣発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行にあたり、特恵供与による需給構造の変化に対応し、構造改善事業の促進等中小企業の近代化対策を一層拡充強化するとともに、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一特定事業の指定及び転換の認定にあたつては、中小企業の実態に即応し、特恵供与の影響及び事業の転換の範囲の判定について弾力的に配慮すること。
二事業の転換に対する金融、税制上の助成措置については、実情に即しその拡充を図るよう考慮するとともに、廃業の場合についても所要の対策を検討するこ。
三特恵対策並びに特恵関税の供与に関する措置については、関係省庁間の連絡機構の整備等、その一体的運用を図ること。
四特恵受益地域の指定にあたつては、国際競争力の強い地域については慎重に対処し、一方、国連貿易開発会議の非加盟国についても特恵制度の趣旨に適合するよう適切に対処すること。
五特恵供与等の情勢の変化に対応し、輸出関係機関のあり方についても十分配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501050)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。