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閣法第65回国会 第53号成立

恩給法等の一部を改正する法律案

昭和46年法律第81号 恩給法等の一部を改正する法律
提出昭和46年2月16日 内閣
付託参議院 内閣委員会
衆議院 内閣委員会
成立
昭和46年法律第81号
審議会議 7回・発言 571(政府答弁等 236)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院内閣委員会

  1. S46.2.23趣旨説明内閣委員会 3128
  2. S46.4.28質疑内閣委員会 19275
  3. S46.5.12質疑・採決・附帯決議内閣委員会 2386
  4. S46.5.13委員長報告・採決・附帯決議本会議 2945

参議院内閣委員会

  1. S46.3.11趣旨説明内閣委員会 711
  2. S46.5.24質疑・採決・附帯決議内閣委員会 22484
  3. S46.5.24附帯決議本会議 1
  4. S46.5.24委員長報告・採決本会議 1582

提案理由

山中貞則 総理府総務長官 昭和46年2月23日

ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明いたします。

 この法律案による措置の第一点は、恩給年額の増額であります。

 恩給年額については、恩給審議会から恩給法第二条ノ二に規定されているいわゆる調整規定の運用の基準を示されるとともに、その運用の前提として現在の恩給年額を適正なものとする必要がある旨の答申をいただきました。そこで、政府としては、その答申の趣旨に基づき、昭和四十五年度増額措置の追完分として、恩給年額を、昭和四十四年十月当時の仮定俸給年額の二・二五%増として計算して得た年額に昭和四十六年一月分から増額することとし、さらに、昭和四十四年度における公務員給与、消費者物価等の上昇を勘案して、恩給年額を、昭和四十六年一月分以降の恩給年額の八・四%増とした年額に昭和四十六年十月分から増額することとするものであります。

 その第二点は、文官等の恩給の不均衡の是正であります。

 その一は、昭和二十三年六月三十日以前に給与事由の生じた文官等の恩給の格づけ是正であります。

 昭和二十三年六月三十日以前に給与事由の生じた長期在職の文官等の恩給の基礎俸給の格づけを旧基礎俸給年額が千百四十円以下のものについては二号俸、旧基礎俸給年額が千百四十円をこえ千六百二十円以下のものについては一号俸、それぞれ是正することとするものであります。ただし、昭和二十二年七月一日から昭和二十三年六月三十日までの退職者については、昭和二十二年六月三十日以前の退職者との給与の均衡を考慮して、必要な調整を加えることとしております。

 その二は、昭和二十三年七月一日以後退職した文官等の恩給の是正であります。

 昭和二十三年六月三十日以前から引き続き在職し、同年七月一日から同年十一月三十日までの間に退職した文官等で、同年六月三十日に退職したものとすればその恩給年額が現に受ける恩給年額より多額となるものについては、同日に退職したものとした場合の恩給を給し得ることとしていますが、この措置を同年十二月一日以後退職した文官の恩給についても適用することとするものであります。

 その第三点は、公職追放者に対する一時金の支給であります。

 連合国最高司令官の命令に基づくいわゆる公職追放に関する法令の規定により、在職年三年以上七年未満で退職した公務員またはその遺族に、追放解除時のベースにより計算した一時恩給または一時扶助料相当額の一時金を支給しようとするものであります。ただし、年金恩給または共済年金を受ける資格者を除くこととしております。

 その第四点は、夫に対する扶助料の給与条件の緩和であります。

 夫は、不具廃疾で生活資料を得る道がないことが扶助料給与の条件となっておりますが、公務員たる妻の死亡当時から不具廃疾である夫については、不具廃疾である限り、扶助料を給し得るように条件を緩和しようとするものであります。

 その第五点は、旧軍人等の戦地外戦務加算年及び各種職務加算年の算入であります。

 年金恩給の資格要件については、旧軍人、旧準軍人または旧軍属の実在職年に付すべき加算年のうち、戦地外戦務加算年及び辺陬または不健康地勤務加算年その他の各種職務加算年をも、基礎在職年に算入しようとするものであります。

 その第六点は、旧軍人等に対する一時恩給等の支給であります。

 実在職年三年以上七年未満の下士官以上の旧軍人で、下士官以上としての在職年が一年以上のものまたはその遺族に、昭和二十八年旧軍人恩給再出発時のベースにより計算した一時恩給または一時扶助料を支給しようとするものであります。ただし、年金恩給または共済年金を受けている者を除くこととしております。

 なお、旧軍属についても、これと同様の措置を講じようとするものであります。

 その第七点は、戦犯拘禁期間の通算制限の撤廃であります。

 在職中の勤務に関連する事由により戦争犯罪者として拘禁された者の拘禁前の公務員としての在職年を計算する場合には、拘禁前の公務員としての実在職年が普通恩給についての最短恩給年限に達していないこと及び普通恩給についての最短恩給年限に達するまでを限度とすることという制限のもとに、当該拘禁期間を通算することとしておりますが、これらの制限を撤廃しようとするものであります。

 その第八点は、職務関連罹傷病者に対する特例傷病恩給の支給であります。

 旧軍人または旧準軍人が昭和十六年十二月八日以後本邦、朝鮮、台湾及び満洲等の地域における在職期間内において、その職務に関連して負傷し、または疾病にかかった場合においては、これらの者に対し、公務傷病者に給せられている増加恩給または傷病年金の年額のそれぞれ七割五分に相当する額の特例傷病恩給を給しようとするものであります。この場合において、特例傷病恩給受給者に扶養家族があるときは、公務傷病恩給に準じ扶養加給を給し、第二項症以上の特例傷病恩給受給者には、特別加給を給することとしております。

 その第九点は、外国政府職員等の抑留または留用期間の通算であります。

 外国政府職員等として昭和二十年八月八日まで在職していた者が、引き続き海外において抑留または留用された場合には、当該抑留または留用期間を外国政府職員等の在職期間と同様、公務員期間に通算しようとするものであります。

 その第十点は、外国政府職員等の在職期間の通算条件の緩和であります。

 外国政府職員等として昭和二十年八月八日まで在職していた者の在職期間を公務員期間に通算する場合には、外国政府職員等となる前の公務員としての在職年が普通恩給についての最短恩給年限に達していないことが条件となっておりますが、この条件を廃止することとし、また、公務員から外国政府職員等となった者で、外国政府職員等として昭和二十年八月八日まで在職していたものの当該職員期間を公務員期間に通算する場合には、これらの職員となるため公務員を退職したことが条件となっておりますが、事実上外国政府職員等となるため公務員を退職したものと認られる者についても、この通算措置を及ぼそうとするものであります。

 その第十一点は、恩給外所得による普通恩給の停止基準の緩和であります。

 一の恩給年額増額の措置に伴い、恩給外の所得による普通恩給の停止に関する普通恩給及び恩給外所得についての基準額を引き上げるとともに、その停止率についても、現行の二割ないし五割を、この停止制度創設時の率二割に改めようとするものであります。

 なお、以上述べました措置は、昭和四十六年十月一日から実施することといたしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概略であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。

第65回国会衆議院内閣委員会議録第3号14頁(昭和46年2月23日)〔山中貞則総理府総務長官発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 内閣委員会昭和46年5月12日

まず、案文を朗読いたします。恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、次の事項について速やかに善処するよう要望する。

一恩給法第二条ノ二の規定について、その制定の趣旨にかんがみ、国家公務員の給与を基準として、国民の生活水準、消費者物価その他を考慮の上その制度化を図ること。

二旧満洲拓植公社等の在外国策機関及び在外国策会社の職員期間については、外国特殊法人及び外国特殊機関の職員期間として、公務員期間との通算措置につき検討を加えること。

三旧軍人に対する一時恩給の支給に関しては、引き続く実在職年が三年以上七年未満の兵に対しても、前向きの検討を加えること。

参議院 内閣委員会昭和46年5月24日

政府は、次の事項について速やかに検討の上善処すべきである。

一恩給法第二条ノ二の規定については、国家公務員の給与を基準として、国民の生活水準、消費者物価その他の諸事情を考慮の上その制度化を図ること。

一旧軍人に対する一時恩給に関しては、引き続く実在職年が三年以上七年未満の兵に対しても支給の途を講ずること。

一旧満州拓植公社、旧北支那開発株式会社等の在外国策機関および在外国策会社の職員期間と公務員期間との通算を図ること。

一旧軍人の仮定俸給年額の格付是正、加算年の取扱いおよび傷病者、遺族、老齢者の処遇等について改善を図ること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501053)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。