厚生年金保険法等の一部を改正する法律案
衆議院 社会労働委員会
昭和46年法律第72号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会
参議院社会労働委員会
- S46.5.18趣旨説明社会労働委員会 14233
- S46.5.20質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 16219
- S46.5.21委員長報告・採決本会議 1432
- S46.5.24附帯決議本会議 1
提案理由
内田常雄 厚生大臣 昭和46年3月25日ただいま議題となりました厚生年金保険法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
厚生年金保険は、一般勤労者の年金制度として、わが国公的年金の中核をなしており、昭和四十四年にいわゆる二万円年金の実現を目ざした大幅な給付改善がはかられたことは、すでに御承知のとおりであります。給付の改善につきましては、従来は、五年ごとの財政再計算の際に行なうのを例としてきたのでありますが、最近における経済事情の推移、なかんずく物価の上昇にかんがみまして、次期財政再計算期を待つことなく、今回、応急的に年金額を引き上げるなどの改正を行なおうとするものであります。以下、その内容について概略を御説明申し上げます。
第一は、年金額の引き上げについてであります。昭和四十四年の改正の基礎となった経済諸指標のうち、消費者物価の上昇を参照しつつ、おおむね一〇%程度を引き上げようとするものであり、このため、年金額のうちの定額部分を一五%引き上げることといたしております。また、障害年金及び遺族年金の最低保障額についても、現在の月額八千円を、同様に一〇%引き上げて月額八千八百円とすることとしております。
第二は、標準報酬区分の改定についてであります。近年における賃金の分布と動向に合わせて、現在一万円から十万円までの二十八等級でありますのを、一万円から十三万四千円までの三十三等級に改めようとするものであります。
第三は、女子に対する特例脱退手当金支給の期限の延長であります。女子の場合、被保険者期間が二年以上あれば年齢に制限なく脱退手当金が支給される特例措置が、本年五月三十一日までの期限で認められておりますが、これをさらに五年間延長しようとするものであります。
今回の改正案は、船員保険につきましてもその年金部門について厚生年金の改正に準じ、年金額の引き上げをはかるとともに、標準報酬等について同様の改正を行なおうとするものであります。
なお、今回の年金額の引き上げは、現にその支給を受けている既裁定者の年金についても適用されるものであります。
以上がこの法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに、御可決あらんことをお願い申し上げます。
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第65回国会衆議院社会労働委員会議録第15号21頁(昭和46年3月25日)〔内田常雄厚生大臣発言・発言番号171〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項につき、適切な措置を講ずるよう努力すべきである。
一年金額については、さらに増額するとともに、物価の上昇、生活水準等を十分勘案してすみやかにスライド方式の確立に努めること。
一積立金の運用については、被保険者の福祉が最優先するようにするとともに、拠出者の意向が十分反映するよう民主的な運用に努めること。
一五人未満事業所の従業員に対する厚生年金保険の適用については、他の社会保険制度との関連も考慮しつつ、すみやかにこれが実現するよう努力すること。なお、日雇労働者に対しては、その雇用の実態を勘案し、これが適用についても引き続き検討すること。なお、本改正案審議の過程において、年金額引き上げの実施時期についてはこれをさらに繰り上げるべきであるとの意見があったことを付言いたします。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501057)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。