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閣法第65回国会 第98号成立

宅地建物取引業法の一部を改正する法律案

昭和46年法律第110号 宅地建物取引業法の一部を改正する法律
提出昭和46年3月18日 内閣
付託参議院 建設委員会
衆議院 建設委員会
成立
昭和46年法律第110号
審議会議 7回・発言 681(政府答弁等 280)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院建設委員会

  1. S46.3.24趣旨説明建設委員会 1214
  2. S46.4.28質疑建設委員会 13167
  3. S46.5.7質疑・採決建設委員会 14115
  4. S46.5.11委員長報告・採決本会議 2858

参議院建設委員会

  1. S46.5.13趣旨説明・補足説明・質疑・参考人招致建設委員会 13144
  2. S46.5.18質疑・採決・附帯決議建設委員会 14224
  3. S46.5.19附帯決議・採決・委員長報告本会議 1376

提案理由

根本龍太郎 国務大臣 昭和46年3月24日

ただいま議題となりました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。

 最近における不動産に対する需要の急激な増大と多様化に伴って、宅地建物取引業者の数は年々著しく増加しており、取引の態様も複雑多岐にわたりつつある現状にありますが、このような情勢を反映して、不動産取引に関する紛争事例も多発する傾向にあり、宅地、建物の購入者等が損害をこうむる場合も多くなっております。ことに、最近著しく増大しているマンション分譲、宅地分譲等の大量取引においては、損害賠償額、瑕疵担保責任等について購入者に不利な契約内容が多く、また、いわゆる青田売りに伴う前金の保全について十分な措置が講ぜられていない等、宅地建物取引業制度の全般について改善を要する面が多々見受けられる状況にあります。

 このような状況にかんがみ、政府といたしましては、宅地建物取引業者の業務の適正な運営と宅地建物の取引の公正とを確保して、購入者等の利益の保護と宅地建物の流通の円滑化とをはかるため、宅地建物取引業者の免許の基準の整備、契約内容の適正化、前金の保全等の措置を講ずるものとし、ここに、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を提出することといたした次第であります。

 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、免許の基準について、宅地建物取引業者が免許の取り消し等を受けた場合において、新たな免許を受けることができない期間を二年から三年に延長する等、人的構成の面で要件の強化をはかることといたしております。

 第二に、宅地建物取引業者の名義貸しを禁止することといたしております。

 第三に、取引主任者制度の十分な活用をはかるため、取引主任者について新たに都道府県知事の登録の制度を設けるとともに、重要事項の説明及び宅地建物取引業者が交付する書面への記名押印を取引主任者に行なわせることとして、その職務責任を明確にいたしております。

 第四に、宅地造成または建築に関する工事の完了前に行なう宅地または建物の売買、いわゆる青田売りについては、開発許可、建築確認等があった後でなければ、広告及び売買あるいはその媒介をしてはならないものといたしております。

 第五に、宅地または建物の取引に関する契約の内容について、その適正化をはかることといたしております。その第一点は、損害賠償額の予定または違約金の定めをするときは、代金の額の二割以内としなければならず、また、手付の額も二割以内に制限するとともに、買い主は手付を放棄することによって契約を解除することができるものとしているのであります。第二点は、宅地建物取引業者は、その販売した物件の瑕疵担保責任について、買主に不利な特約をしてはならないものとしております。第三点として、宅地または建物を割賦で販売した場合に、買い主が賦払い金の支払いを怠ったときでも、三十日以上の猶予期間を置いてからでなければ契約の解除等ができないものとしており、さらに、宅地建物取引業者は、代金の額の三割をこえる額を受領している場合には、残りの代金債権の保全のために所有権を留保し、あるいは譲渡担保を行なってはならないものとしているのであります。

 第六に、宅地またに建物のいわゆる青田売りの場合においては、宅地建物取引業者は、銀行、信託会社その他の金融機関もしくは指定保証機関による保証を受けるか、または保険会社による保証保険に加入するかのいずれかの前金保全措置を講じた後でなければ、買い主から前金を受領してはならないものといたしております。

 第七に、前金保全措置に関連して、指定保証機関について必要な規定を設けることといたしました。まず、指定保証機関の指定は、前金保証事業を営もうとする者の申請に基づき建設大臣が行なうこととしており、資本金等について一定の要件を備えた者に対してこの指定をすることといたしております。また、建設大臣は、指定保証機関に対し、改善命令、指定の取り消し等の必要な処分ができるものといたしております。

 第八に、宅地建物取引業者は、事務所以外の案内所等についても、所在地、業務内容等を免許を受けた建設大臣または都道府県知事及び所在地の都道府県知事に届け出なければならないものといたしております。

 第九に、以上の改正に関連して、監督処分及び罰則等の規定について所要の改正を行なうことといたしております。

 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。

第65回国会衆議院建設委員会議録第12号15頁(昭和46年3月24日)〔根本龍太郎国務大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

参議院 建設委員会昭和46年5月18日

政府は、宅地建物取引業の適正な運営を確保し、消費者の利益を保護ずるため、本法の施行にあたり、次の諸点に適切な措置を講ずべきである。

一各都道府県に宅地建物取引業審議会を設置するよう指導すること。

二宅地建物取引業者が都道府県宅地建物取引業協会に全員加入するよう指導するとともに協会の自主的な規制を積極的に活用するよう努めること。

三営業保証金制度に代わる宅地建物取引損害てん補制度についてすみやかに検討し、その実現を図るよう努めること。

参議院 本会議昭和46年5月19日

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501098)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。