国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案
衆議院 内閣委員会
昭和48年法律第69号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- S48.4.12趣旨説明内閣委員会 14500
- S48.6.5質疑内閣委員会 26236
- S48.6.15質疑・採決・附帯決議内閣委員会 30501
- S48.6.19委員長報告・採決・附帯決議本会議 4418
参議院内閣委員会
- S48.6.21趣旨説明内閣委員会 14284
- S48.7.12質疑・採決・附帯決議内閣委員会 20297
- S48.7.13委員長報告・採決本会議 2933
- S48.9.26附帯決議本会議 1
提案理由
坪川信三 総理府総務長官・沖縄開発庁長官 昭和48年4月12日ただいま議題となりました国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
本年三月一日、人事院から国家公務員法第二十三条の規定に基づき、国会及び内閣に対して、最近における通勤による災害の発生状況及び通勤と公務との間の密接な関連性等にかんがみ、職員が通勤による災害を受けた場合には、公務上の災害を受けた場合に準じた補償を行なう等の必要がある旨の意見の申し出がありました。政府としましては、その内容を検討した結果、この意見の申し出のとおり国家公務員災害補償法の一部を改正する必要を認め、この法律案を提出した次第であります。
次に、その内容について概要を御説明申し上げます。
まず第一は、従来の公務上の災害に加えて、通勤による災害についても補償等を行なうことができるように、この法律の目的を改正することとしております。
第二は、補償等の対象とする通勤の範囲についてであります。すなわち、この法律案において通勤とは、職員が勤務のため、その者の住居と勤務場所との間を、合理的な経路及び方法により往復することをいうものとしておりますが、職員がその往復の経路を逸脱したり、往復を中断した場合には、その逸脱または中断の間及びその後の往復は、この法律案にいう通勤とはしないこととしております。ただし、その逸脱または中断が、日用品の購入など日常生活上必要な行為をやむを得ない事由により行なうための最小限度のものである場合には、その逸脱または中断の間を除き、その後の往復は通勤として認めることとしております。
第三は、通勤による災害にかかる補償等の種類、支給事由及び内容についてでありますが、これらについては、公務上の災害にかかるものに準ずることとしております。
第四は、費用の負担についてでありますが、通勤による災害にかかる療養補償を受ける職員は、初回の療養に際し、二百円の範囲内で人事院規則で定める金額を国に納付することとしております。
第五は、他の法令による給付との調整についてでありますが、通勤による災害に対し、療養補償、休業補償または葬祭補償が行なわれる場合には、国家公務員共済組合法、健康保険法等によるこれらに相当する給付は行なわないこととし、年金たる補償が行なわれる場合において、国家公務員共済組合法による給付が行なわれるときは、当該給付との調整を行なう等、他の公的給付との間における必要な調整を行なうこととしております。
第六は、葬祭補償について、その額を通常葬祭に要する費用を考慮して人事院規則で定めることとするほか、所要の規定の整備を行なうこととしております。
以上のほか、特別職の職員等についても同様に通勤による災害にかかる補償等を行なうため、附則において、特別職の職員の給与に関する法律等を改正することとしております。
なお、施行期日等については、通勤による災害に関する規定は、労働者災害補償保険法の一部を改正する法律の施行の日から施行し、同日以後に発生した事故に起因するものについて適用することとし、その他の規定はこの法律の公布の日から施行することとしております。
以上、この法律案の提案理由及びその概要を御説明申し上げました。
何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第71回国会衆議院内閣委員会議録第14号6頁(昭和48年4月12日)〔坪川信三総理府総務長官発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項についてすみやかに善処するよう要望する。
一通勤と公務との密接な関連性等にかんがみ、通勤途上の災害は、公務上の災害とするよう検討を加えること。
一業務上の死亡等に対する民間の法定外給付の実情にかんがみ、公務員の場合においてもその均衡を考慮して適切な措置を講ずること。
一一般公務員が、特に危険をおかして業務を遂行しなければならない場合の補償についても、引続き検討を加えること。
政府は、次の事項についてすみやかに検討の上善処すべきである。
一通勤途上の災害は、通勤と公務との密接な関連性等にかんがみ、公務上の災害とするよう検討すること。
一公務災害による年金の増額については、通常の定期昇給分を加味しうるよう検討すること。
一民間企業における業務上の死亡等に対する法定外給付の実情にかんがみ、公務員の場合においてもその均衡を考慮して適切な措置を講ずること。
一一般公務員が、特に危険をおかして業務を遂行しなければならない場合の補償についても、引続き検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101094)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。