国際経済上の調整措置の実施に伴う中小企業に対する臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 商工委員会
昭和48年法律第47号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S48.4.13趣旨説明・質疑本会議 2652
- S48.4.17趣旨説明商工委員会 18169
- S48.4.24質疑商工委員会 20162
- S48.4.25質疑・附帯決議・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)商工委員会 21223
- S48.4.26修正案・委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 3082
参議院商工委員会
- S48.5.10趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・補足説明商工委員会 9235
- S48.6.21質疑商工委員会 13107
- S48.6.26質疑商工委員会 1487
- S48.6.28質疑・採決商工委員会 1582
- S48.6.29委員長報告・採決本会議 2445
提案理由
中曽根康弘 通商産業大臣 昭和48年4月13日国際経済上の調整措置の実施に伴う中小企業に対する臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
去る二月十四日に実施されました円の変動相場制への移行は、輸出関連の中小企業の事業活動に著しい影響を及ぼすことが憂慮されております。
政府といたしましては、直ちに中小企業製品に係る輸出の円滑化をはかるために外貨預託を裏づけとする先物為替予約制度を実施しましたが、中小企業対策の重要性と緊急性にかんがみ、政府部内で所要の措置の検討を進めた結果、三月十四日、国際通貨情勢の変化に伴う緊急中小企業対策について、閣議決定を行ないました。閣議決定は、次の事項を骨子としております。
すなわち第一は、政府関係中小企業金融三機関等による長期低利の緊急融資の実施であります。融資規模二千二百億円、金利六・二%の特別融資により、輸出関連の中小企業者の経営安定をはかるものであります。
第二は、前回のドル・ショック時に実施した緊急融資の返済猶予を行なうほか、設備近代化資金、高度化資金等についても返済猶予措置を講じ、経営安定をはかるものであります。
第三は、担保力の乏しい輸出関連の中小企業者に対し、中小企業信用保険の特例措置を講じ、その信用補完をはかるものであります。
第四は、法人税及び所得税につき、今後二年間欠損金の繰り戻し制度による還付を既往三年間にさかのぼって行なうなどの税制上の特別措置であります。
第五は、中小企業の事業の転換を円滑化する措置であります。
政府といたしましては、これらの特別措置により、輸出関連の中小企業者が第二次ドル・ショックに耐え、事業活動に支障を生じないよう遺憾なきを期したいと考えております。
本法律案は、この閣議決定の内容中、法律的な措置を要する事項につき、立案されたものでありますが、その要旨は、次のとおりであります。
第一は、今般の円の変動相場制への移行を国際経済上の調整措置として規定し、これにより影響を受ける輸出関連の中小企業者を新たに認定することであります。この結果、前回のドル・ショック時に認定を受けた中小企業者も新たに認定を受けることにより、再び救済措置を受けることができます。
第二は、新たに認定を受けた中小企業者について、中小企業信用保険上の特例措置を講ずることであります。具体的には、通常の保険限度額のほかに、特別小口保険については八十万円、普通保険については二千五百万円のそれぞれ通常分と同額の別ワクを設け、無担保保険については通常分の一・五倍の四百五十万円の別ワクを設けることであります。この信用補完の強化により、担保が不足している中小企業者に対して、金融の円滑化をはかることであります。
なお、四十八年二月十四日以降、認定を受けるまでの間に、信用保証協会が輸出関連中小企業者にした保証についても、この特例措置を遡及して適用することといたしております。
第三は、認定を受けた中小企業者に対し、設備近代化資金の支払い猶予の特例及び事業の転換の円滑化のための措置を講ずることであります。
第四は、租税特別措置法の一部を改正し、新たに認定を受けた中小企業者等に対しては、今後二年間に生ずる欠損金につき繰り戻し制度による還付を、通常は一年となっておりますのを、特に既往三年間にさかのぼって認めることとしたことであります。
第五は、新たに認定を受けた中小企業者に対し講ずる特別措置に遺憾なきを期するため、法律の有効期間三年を五年に延長することであります。
以上が国際経済上の調整措置の実施に伴う中小企業に対する臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
————◇—————
国際経済上の調整措置の実施に伴う中小企業に対する臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第71回国会衆議院会議録第26号9頁(昭和48年4月13日)〔中曽根康弘通商産業大臣発言・発言番号15〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行にあたり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一中小企業金融の円滑化を図るため、無担保保険の付保限度額の引上げを検討すること。
二各種保険の保険料率の引下げについてさらに検討するとともに、特に公害防止保険の保険料率の引下げを図ること。
三信用保証協会の保証料率の引下げについて指導すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101097)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。