水源地域対策特別措置法案
衆議院 建設委員会
昭和48年法律第118号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院建設委員会
- S48.6.5趣旨説明・補足説明建設委員会 10194
- S48.6.19質疑建設委員会 13207
- S48.6.21質疑建設委員会 14212
- S48.6.26質疑・討論・採決・附帯決議建設委員会 1566
- S48.6.27附帯決議・委員長報告・採決本会議 2358
衆議院建設委員会
- S48.6.29趣旨説明建設委員会 2424
- S48.8.31質疑建設委員会 31102
- S48.9.7質疑建設委員会 3295
- S48.9.12質疑・討論・採決・附帯決議建設委員会 33230
- S48.9.18委員長報告・採決・附帯決議本会議 5931
提案理由
金丸信 建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長 昭和48年6月5日ただいま議題となりました水源地域対策特別措置法案につきまして、提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
政府におきましては、水資源の開発及び国土の保全をはかるため多目的ダム等の建設をつとに推進してまいったところでありますが、最近における産業の発展、生活水準の向上等に伴い、ダム及び湖沼水位調節施設の建設を一そう促進する必要があります。
しかしながら、ダム及び湖沼水位調節施設の建設は、その周辺地域の生産機能、生活環境等に著しい影響を与え、関係住民の生活水準の維持等に支障を及ぼすおそれもあります。
これに対処するため、従来から、水源地域の整備、関係住民の生活再建等について各種の施策を講じてきたところでありますが、ダム及び湖沼水位調節施設の建設による影響を緩和し、関係住民の生活の安定と福祉の向上をはかるためには、水源地域の生活環境、産業基盤等の計画的な整備及び湖沼水位調節施設を建設する湖沼の水質の保全について特別の措置を講ずる必要があります。
これが、この法律案を提出する理由でありますが、次にこの法律案のおもな内容について申し上げます。
第一に、国、地方公共団体、水資源開発公団もしくは電源開発株式会社が建設するダム、または国、地方公共団体もしくは水資源開発公団が建設する湖沼水位調節施設で一定の要件に該当するものを本法律を適用するダム等として政令で指定することとしております。
第二に、これら指定ダム等の周辺の地域でその建設により基礎条件が著しく変化すると認められる地域を水源地域として、都道府県知事の申し出に基づき内閣総理大臣が指定することとしております。
第三に、これら水源地域の基礎条件の著しい変化による影響を緩和するため、及びこれにあわせて湖沼の水質を保全するため必要と認められる土地改良事業等一定の事業の概要等について都道府県知事の作成した案に基づき水源地域整備計画を内閣総理大臣が決定することとしております。
第四に、国は、水源地域整備計画を達成するために水源地域整備計画に基づく事業を実施する者に対して必要な財政上及び金融上の援助を与えることとしておりますが、とりわけ、地域社会の基礎条件を特に著しく変化させるダム等にかかる特定の整備事業については、その経費に対する国の負担割合を引き上げることとしております。
第五に、水源地域整備計画に基づく事業に要する経費を負担する地元地方公共団体は、ダム等を利用して河川の流水を利用することが予定されている者等と協議して、その負担する経費の一部をこれに負担させることができることとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。
何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願いいたします。
—————————————
ただいま議題となりました地価公示法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
地価公示につきましては、昭和四十四年に地価公示法が制定されて以来、毎年、対象地域及び地点数の拡充をはかってまいりました。この間、公示価格は、市街化区域内における一般の土地取引について信頼度の高い目安となってまいりましたほか、公共用地取得価格の算定等に際してはその基準とされ、地価対策上相当の効果をあげてきたものと考えられるのであります。
しかしながら、最近、土地に対する投機的取引や適正価格を上回る取引が多く見られ、しかも、その傾向が市街化区域にとどまらず、全国の都市及びその周辺地域等において見られる状況となるに至っております。
このため、地価公示の対象区域の拡大をはかるとともに、土地取引を行なう者の公示価格を指標とすべき責務を明確化することが必要であると考えた次第であります。
以上がこの法律案を提出する理由でありますが、次に本法律案の要旨について御説明申し上げます。
まず第一に、地価公示の対象区域を拡大することといたしました。
すなわち、従来、地価公示の対象区域は市街化区域に限ることとされておりましたものを、都市計画区域に改め、市街化調整区域並びに市街化区域及び市街化調整区域に関する都市計画が定められていない都市計画区域においても地価の公示を行なうことといたしております。
第二に、地価公示の対象区域内において土地の取引を行なう者は、公示価格を指標として取引を行なうようつとめなければならないものといたしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようにお願い申し上げます。
第71回国会参議院建設委員会会議録第10号1頁(昭和48年6月5日)〔金丸信建設大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一水源地域対策の万全を期するため、水源地域整備計画の作成及び整備事業の実施にあたつては地元の意向を十分に尊重するよう努めること。
二ダム等の建設により、水源地域がうける影響をすみやかに緩和するため、整備事業は原則としてダム等の建設が完了するまでに完成するよう十分に配慮すること。
三ダム等を建設する者は、事業の実施にあたり、極力、任意の協議による土地取得等に努め、強制的措置は避け、ダム等の建設により生活の基盤を失うこととなる者と、その生活再建の対策について積極的に協議し、適切な措置を講すること。
四ダム所在市町村の財政の安定を図るため、ダムのうち水道及び工業用水道に係る部分について固定資産税を課し、又は国有資産等所在市町村交付金を交付するよう所要の措置を講ずること。
五本法の適用をうけないダム、河口堰等についても、所要の措置を検討し、本法に準する措置を講ずるよう努めること。
六ダムの建設にあたつては、水源涵養林の整備等の治山、砂防事業を推進するとともに、既設ダムについて堆積した土砂を採掘し、治水及び利水機能の維持増進を図ること。
案文は、お手元に配付してあります。御承知のとおり、本法律案につきましては当委員会において慎重に審議されてまいったのでありますが、水源地域の指定等の際の地元の意向の尊重、関係住民の生活再建措置及び損失補償制度の改善、水源地域市町村の自主財源の確保等のほか、特に霞ケ浦の開発については、整備事業の範囲の拡大、汚濁している水質の回復、自然公園事業の国の負担割合の引き上げ等が、審議の過程において特に議論された重要な問題でありますので、ここに附帯決議を付し、以上の諸点について政府の適切なる措置を強く要望する必要があると存ずるのであります。以上が、本案に附帯決議を付さんとする理由であります。各位の御賛同をお願いいたす次第であります。(拍手)—————————————水源地域対策特別措置法案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行にあたっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一水源地域の指定及び水源地域整備計画の策定にあたっては、地元の意向を十分尊重すること。
二関係住民の生活再建については、ダム等の規模の大小にかかわらず、関係機関協力して万全の措置を講ずるものとし、なお、生活補償を考慮した損失補償制度の改善について検討すること。
三水源地域市町村の自主財源確保のため、ダムのうち、水道及び工業用水道に係る部分についても、固定資産税等の対象とするよう検討すること。
四霞ケ浦の湖沼水位調節施設の建設にあたっては、その特殊事情を考慮し、次の措置を講ずること。イ 第五条の政令で定める整備事業には、水産振興事業及び漁港整備事業のほか、自然環境の保護等を含めるよう考慮すること。ロ 下水道事業の早期完成、排水規制の強化等、すでに汚濁している水質の回復について特に配慮すること。ハ 自然公園法に規定する公園事業を第九条第二項に準じ整備事業の対象として国の負担割合を引上げるよう早急に検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101111)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。