発電用施設周辺地域整備法案
参議院 商工委員会
昭和49年法律第78号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
参議院商工委員会
- S49.5.28趣旨説明・補足説明・質疑商工委員会 17217
- S49.5.29参考人招致商工委員会 18100
- S49.5.30質疑商工委員会 19319
- S49.5.31質疑・討論・採決商工委員会 20375
- S49.6.3採決・委員長報告本会議 2547
提案理由
中曽根康弘 通商産業大臣 昭和48年5月8日発電用施設周辺地域整備法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
わが国の電力需要は、国民生活の向上と国民経済の発展に伴い、今後とも毎年一〇%程度の伸びが予想されています。
他方、ここ数年、電力会社が発電所の立地を計画しても、地元の同意が得られないため、国の電源開発計画に組み入れることのできないものが増加しており、また、これに組み入れた後においても、地元住民の反対にあって建設に着工できない例も多々生ずるに至っております。このままの状態が続けば、数年後には電力不足がきわめて深刻な問題となることが懸念されるところであります。
このような住民の反対の根底には、一つには環境保全の問題があることは御承知のとおりであり、発電所設置による公害を防止し、環境を保全するため、今後とも最大限の努力を払うことは言うまでもないところでありますが、立地難のもう一つの理由として、発電所等の立地による雇用機会の増加等による地元の振興に対する寄与が他産業に比べて少ないということが大きな問題としてあげられると存じます。事実、発電所等の立地が予定されている地点の地方公共団体は、住民福祉の向上に資する各種の公共用施設の設備事業の推進を強く要望しております。
本法案は、このような状況を踏まえて、発電所等の立地を円滑化し、電気の安定供給の確保に資するため、発電所等の周辺地域において住民福祉の向上に必要な公共用施設の整備事業を推進するための措置を講じようとするものであります。
次に、本法案の概要について御説明いたします。
第一は、国は、火力発電施設、原子力発電施設等の発電用施設の設置が確実である地点のうち、その設置の円滑化をはかる上で、公共用施設を整備することが必要であると認められる地点を指定し、公示することとしていることであります。
これについては、当該地点が工業再配置促進法の移転促進地域をはじめ一定要件に該当する地域に属するときは指定しないこととしております。
第二は、この指定された地点の属する都道府県の知事は、当該地点が属する市町村の区域とこれに隣接する市町村の区域において行なおうとする道路、港湾、漁港、水道、都市公園等の公共用施設の整備計画を作成し、国の承認を求めることにしております。
この計画には、公共用施設の整備に関する事業の概要と経費の概算について定めるもので、他の法律の規定による地域の整備等に関する計画との調和及び地域の環境の保全について適切な配慮が払われるようにしております。
第三は、整備計画に基づく事業の実施に要する経費の一部を発電用施設を設置する者に負担させることができることとしております。これは、発電用施設を設置する者が地域社会に対する協力という観点から行なうもので、整備計画に基づく事業の経費を負担する地方公共団体が発電用施設を設置する者と協議して、地方公共団体の負担する金額の一部を負担させることができることとしております。
なお、国は、この経費の負担について関係者の申し出があればあっせんに当たることとしています。
第四は、国が承認した整備計画に基づいて地方公共団体が実施する事業のうち、特定の施設の整備事業については、通常の補助率を特別に引き上げて適用することとする等事業の円滑な実施をはかることとしています。この特定の施設は、道路、港湾、漁港、水道及び都市公園のうちから政令で定めることとなっておりますが、たとえば市町村道路は、通常三分の二とされているのを四分の三に、漁港は十分の五を十分の六に、引き上げることができることとしております。
このほか、国は地方債の起債について配慮する等財政上、金融上の援助措置を講ずることといたしております。
以上が発電用施設周辺地域整備法案の趣旨でございます。(拍手)
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発電用施設周辺地域整備法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第71回国会衆議院会議録第31号1頁(昭和48年5月8日)〔中曽根康弘通商産業大臣発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101117)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。