TaiLexi AI日本の判例・法令
国会審議›第72回国会›閣法第18号
閣法第72回国会 第18号成立修正あり

民事調停法及び家事審判法の一部を改正する法律案

昭和49年法律第55号 民事調停法及び家事審判法の一部を改正する法律
提出昭和49年1月31日 内閣
付託参議院 法務委員会
衆議院 法務委員会
成立
昭和49年法律第55号
審議会議 15回・発言 1,186(政府答弁等 286)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院法務委員会

  1. S49.2.12趣旨説明・補足説明法務委員会 313
  2. S49.3.15質疑法務委員会 1653
  3. S49.3.19参考人招致法務委員会 1772
  4. S49.3.22質疑法務委員会 1993
  5. S49.3.26質疑法務委員会 20104
  6. S49.3.29質疑法務委員会 2285
  7. S49.4.2質疑法務委員会 23231
  8. S49.4.3質疑・修正案・修正案趣旨説明・討論・附帯決議・採決(修正)法務委員会 2458
  9. S49.4.4委員長報告・修正案・採決(修正)・附帯決議本会議 2329
  10. S49.5.17参議院回付案同意・参議院回付案本会議 3172

参議院法務委員会

  1. S49.4.25趣旨説明・補足説明・質疑・議案(衆議院修正部分)法務委員会 1145
  2. S49.5.9参考人招致法務委員会 1276
  3. S49.5.14質疑法務委員会 13166
  4. S49.5.16質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案法務委員会 14223
  5. S49.5.17附帯決議・委員長報告・採決(修正)本会議 2265

提案理由

中村梅吉 法務大臣 昭和49年2月12日

民事調停法及び家事審判法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。

 この法律案は、最近において民事及び家事の調停事件が複雑多様化している実情にかんがみ、調停制度の充実強化をはかるため、調停委員の制度及び調停の手続について緊急に必要とする改正を行なおうとするものであり、その内容は、次のとおりであります。

 第一は、民事調停委員及び家事調停委員の制度を新設することであります。

 従来、調停委員は、地方裁判所または家庭裁判所が毎年あらかじめ選任する調停委員となるべき者、すなわちいわゆる調停委員候補者等の中から各事件ごとに指定されたものであり、この場合、その事件を処理する限りで非常勤の裁判所職員となると解されておりましたが、手当の支給は受けておりませんでした。今回、このいわゆる調停委員候補者等の制度を改め、新たに、当初から非常勤の裁判所職員である民事調停委員及び家事調停委員の制度を設け、その職務内容を定めるとともに、その地位及び職務内容にふさわしい手当を支給することができることとしております。

 第二は、民事調停の手続について、その規定を整備することであります。

 まず、当事者間の合意を前堤とする紛争解決の手続を整備するため、従来、商事調停事件及び鉱害調停事件についての特則であった当事者間の合意により調停委員会の定める調停条項をもって調停が成立したものとみなす制度に関する規定を民事調停事件全般にも適用される通則規定に改めることとしております。

 さらに、被害者の救済等をはかるため、交通調停事件及び公害等調停事件の管轄の特則を設け、従来の管轄裁判所のほか、交通調停事件については損害賠償を請求する者の住所または居所の所在地を管轄する簡易裁判所に、また、公害等調停事件については損害の発生地または損害が発生するおそれのある地を管轄する簡易裁判所に、それぞれ土地管轄を認めることとしております。

 第三は、家事調停の手続について、その規定を整備することであります。

 当事者が各地に散在することが通常予想される遺産分割調停事件について、調停の成立を容易にするため、遠隔地に居住する等の理由により出頭することが困難であると認められる当事者が、あらかじめ調停委員会または家庭裁判所から堤示された調停条項案を受諾する旨の書面を提出し、他の当事者が期日に出頭して当該調停条項案を受諾したときは、当事者間に合意が成立したものとみなすこととしております。

 以上が民事調停法及び家事審判法の一部を改正する法律案の趣旨であります。

 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決くださいますよう、お願いいたします。

第72回国会衆議院法務委員会議録第3号4頁(昭和49年2月12日)〔中村梅吉法務大臣発言・発言番号7〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 法務委員会昭和49年4月3日

一調停制度は、民間の司法参与の下に、当事者の互譲によつて紛争を解決することを本質とする制度である。このような調停制度の本旨にかんがみ、調停制度の運用に当たつては、次の点について配慮すべきである。(一) 調停委員の身分を当初から非常勤の公務員とするに当たり、調停委員の職業化を避ける等民間の司法参与の実を損なうことのないよう留意すべきである。(二) 調停委員の任命については各方面の意見を聴取し、広い範囲から適任者を確保するよう努力すべきである。(三) 裁判官の調停関与の実を挙げるため、今後一層調停担当裁判官の確保に努力すべきである。

二政府及び最高裁判所は、この際調停委員の待遇との均衡を考慮し、保護司、人権擁護委員、司法委員及び参与員の待遇改善並びに国選弁護人の報酬の一層の増額について努力すべきである。

参議院 法務委員会昭和49年5月16日

一最高裁判所は、改正後の民事調停法第8条第1項の規定により最高裁判所規則に委任せられた「調停事件を処理するために必要な事務」定めるにあたつては、民事調停委員の負担過重とならないよう必要最小限度のものにとどめるべきである。

二最高裁判所は、民事調停委員及び家事調停委員の任命にあたつては、調停制度の本旨にかんがみ、民間の司法参与の実を挙げるため、関係各方面の意見を聴取し、民間の各界各層から適任者を確保するよう配慮すべきである。

参議院 本会議昭和49年5月17日

以上御報告いたします。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201018)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。