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国会審議›第72回国会›閣法第56号
閣法第72回国会 第56号成立修正あり

生産緑地法案

昭和49年法律第68号 生産緑地法
提出昭和49年2月15日 内閣
付託衆議院 建設委員会
参議院 建設委員会
成立
昭和49年法律第68号
審議会議 14回・発言 1,190(政府答弁等 504)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院建設委員会・建設委員会地方行政委員会農林水産委員会連合審査会

  1. S49.3.27趣旨説明建設委員会 8128
  2. S49.3.29質疑建設委員会 9151
  3. S49.4.3質疑建設委員会 10106
  4. S49.4.5質疑建設委員会 11137
  5. S49.4.8質疑建設委員会地方行政委員会農林水産委員会連合審査会 1285
  6. S49.4.9参考人招致建設委員会 1243
  7. S49.4.12質疑建設委員会 14138
  8. S49.5.8修正案・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議建設委員会 15146
  9. S49.5.9委員長報告・採決(修正)・修正案・附帯決議本会議 2925

参議院建設委員会

  1. S49.5.9趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明建設委員会 948
  2. S49.5.14質疑建設委員会 10214
  3. S49.5.16質疑建設委員会 11169
  4. S49.5.21質疑・採決・附帯決議建設委員会 12169
  5. S49.5.27附帯決議・委員長報告・採決本会議 23136

提案理由

亀岡高夫 建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長 昭和49年3月27日

ただいま議題となりました生産緑地法案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。

 都市化の進展に伴う緑地の急速な減少により、都市地域における生活環境は悪化する傾向にあります。このような事態に対処するため、都市公園等の公共空地の整備を促進するとともに、広く民有緑地についても積極的に活用することがとりわけ市街化区域内においては必要不可欠となっております。他方、市街化区域を今後計画的かつ段階的に整備していくためには、将来必要となる公共施設等の用に供する土地をあらかじめ確保しておくことも重要な課題となっております。

 このような状況において、良好な都市環境の形成をはかるための都市計画上の施策として、市街化区域内において適正に管理されている農地等のうち、良好な生活環境の確保に相当の効用を持ち、かつ公共施設等の予定地として適しているものを対象とする生産緑地地区の制度を創設する必要があります。

 以上がこの法律案を提案する理由でありますが、次にこの法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、市街化区域内の農地等で、公害または災害の防止等良好な生活環境の確保に相当の効用があり、かつ公共施設等の敷地の用に供する土地として適しているものであって、おおむね一ヘクタール以上の規模を有する等一定の要件に該当するものについて、市町村が土地所有者等関係権利者の全員の同意を得て、都市計画に第一種生産緑地地区を定めることができることといたしております。

 第二に、市街化区域内における土地区画整理事業等が完了した土地の区域内にある農地等で、おおむね〇・三ヘクタール以上の規模を有する等一定の要件に該当するものについては、当該土地区画整理事業等の施行区域の面積のおおむね三〇%をこえない範囲内において、第一種生産緑地地区と同様の手続きをもって都市計画に第二種生産緑地地区を定めることができることといたしております。なお、第二種生産緑地地区に関する都市計画は、原則として十年で失効することといたしております。

 第三に、生産緑地地区内においては、建築物の建築、土地の形質の変更等の行為は、原則として市町村長の許可を受けなければならず、市町村長は、農林漁業を営むために必要となる施設の設置等にかかる行為以外は許可しないこととし、これに違反した者に対しては、原状回復等を命ずることができることといたしております。

 第四に、生産緑地の所有者は、生産緑地地区の指定後一定期間経過した場合等にあっては、市町村長に対し当該生産緑地を買い取るべき旨を申し出ることができることとし、申し出があった場合は、市町村長等は、特別の事情がない限り、適正価額で買い取るものとし、買い取らないときは、当該生産緑地について行為の制限等の規定は、適用しないことといたしております。

 第五に、生産緑地地区内の農地については、固定資産税等のいわゆる宅地並み課税を適用除外することといたしております。

 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

第72回国会衆議院建設委員会議録第8号4頁(昭和49年3月27日)〔亀岡高夫建設大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 建設委員会昭和49年5月8日

本法案は、関係委員会との連合審査及び参考人の意見の聴取等慎重に審議が進められ、ただいま修正議決されたのでありますが、なお、審議の過程におきまして、市街化区域内農地等に対する農業施策の適切な措置、都市計画地方審議会への農業者代表の参加と、市町村都市計画審議会に生産緑地部会の設置、一定期間経過後における自主的、計画的な農住構想の実施に即応する都市計画の変更、地方自治体の農業緑地等保全制度でその内容が本法の規定と異なるものについての尊重などが特に議論された重要な問題でありますので、この際、政府に対し、本法の施行にあたってはこれらの諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期するよう強く要望する必要があると思うのであります。以上が附帯決議の趣旨でありますが、委員各位の御賛同をお願いいたす次第であります。—————————————生産緑地法案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行にあたっては次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。

一市街化区域内の農地等が、都市における生鮮野菜などの安定的供給地としてわが国の食糧生産に占める役割を重視し、必要な農業施策を適切に講ずること。

二生産緑地地区の都市計画決定にあたって、地域の実情を勘案し指定及び承認が適正におこなわれるようにするため、都市計画地方審議会に農業者の代表を新たに加えるとともに、市町村に任意の都市計画審議会を設け、そのなかに生産緑地部会を設置するよう行政指導をおこなうこと。

三第一種生産緑地地区については十年、第二種生産緑地地区については五年経過後、農業者が自主的、計画的におこなう農住構想の実施が確実な場合には、すみやかに所要の都市計画変更をおこなうよう配慮すること。

四地方自治体が、地域の実情に応じて現に実施している農業緑地等保全制度で、その内容が生産緑地法の規定と異なるものについては、これを尊重すること。

参議院 建設委員会昭和49年5月21日

政府は、本法の施行に関し、次の諸点について留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。

一地方公共団体が現に実施し又は今後実施する農業緑地等保全制度については、地域の実情に応じて生じた所以を認識し、その内容が生産緑地法の規定と異なるものについては、できる限り、その存続を図るよう行財政制度の運用その他の点について適切な配慮を行うこと。

二いわゆる宅地並課税については、都市における農業の必要性を考慮し、昭和五十年度末までに、抜本的検討を加えること。

三都市農業については、その必要性を理解し、市街化区域内の農地についても、適切な農業施策を実施し、それに伴う行財政措置、金融措置等を講ずること。

四相続税及び贈与税の課税にあたつては、農業経営を存続奨励すべき農地については所要の負担軽減措置を検討すること。

参議院 本会議昭和49年5月27日

その要旨は、地方公共団体が実施しまたは今後実施する農業緑地等保全制度については、生産緑地法の規定と異なるものについては、できる限り存続をはかるよう行財政制度の運用等について適切な配慮を行なうこと。いわゆる宅地並み課税については、都市農業の必要性を考慮し、昭和五十年度末までに抜本的検討を加えること。都市農業については、市街化区域内の農地についても適切な農業施策を実施し、それに伴う行財政措置、金融措置等を講ずること。相続税及び贈与税の課税にあたっては、農業経営を存続奨励すべき農地について所要の負担軽減措置を検討することであります。—————————————次に、工業再配置・産炭地域振興公団法の一部を改正する法律案並びに都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案について申し上げます。工業再配置・産炭地域振興公団法の一部を改正する法律案のおもな内容は、第一に、工業再配置・産炭地域振興公団を改組拡充し、その名称を地域振興整備公団に改めること、第二に、公団の業務として、新たに大都市及びその周辺地域以外の地方都市開発整備のため必要な宅地造成等の業務及び特定の地域の開発整備のための事業にかかわる業務等を行なうことができることとすること、第三に、公団はこの新たな業務の実施については、地方公共団体の要請をまって行なうものとし、その業務を行なおうとするときは、事業実施基本計画を作成し、関係地方公共団体の長に協議するとともに、内閣総理大臣及び主務大臣の認可を受けなければならないこと、第四に、公団の経理については、地方都市開発整備等業務、工業再配置業務及び産炭地域振興業務を区分し、整理するものとすること、第五に、公団の主務大臣は、一般管理業務については原則として内閣総理大臣とするとともに、事業の実施についてはその内容に応じて通商産業大臣、建設大臣等とすること、第六に、工業再配置・産炭地域振興公団の地域振興整備公団への移行、関係法律の整備等であります。なお、衆議院において、改組後の公団の名称を地域振興整備公団とし、筑波学園都市建設事業は引き続き日本住宅公団に施行させることとする等の修正が行なわれております。都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案のおもな内容は、第一に、都市計画法の改正でありますが、市街化区域及び市街化調整区域に関する都市計画が定められていない都市計画区域についても開発許可の制度を適用すること、コンクリートプラント、ゴルフコース等の一定の工作物の建設を目的とする開発行為を開発許可の対象に加えること、開発許可の基準として、樹木の保存、表土の保全等の措置が講ぜられていること及び騒音等による環境の悪化を防止するための緑地帯等が配置されていることを加えること、新たに市街地開発事業等予定区域の制度を創設し、区域、施行予定者等を内容とする予定区域に関する都市計画を定めることができること、予定区域に関する都市計画決定後三年以内に事業の施行区域、区域内の公共施設の配置、宅地の利用計画等を内容とする都市計画を決定しなければならないこと、さらに二年以内に都市計画事業の認可を申請しなければならないこと、予定区域内の建築等を都道府県知事の許可制とすること及び土地所有者に買い取り請求権を付与すること等であります。なお、衆議院において、市街化調整区域における建築等の制限に関して、一定の要件に該当する土地において行なう建築物の新築等は、都道府県知事の許可を要しないこととする修正が行なわれております。第二に、建築基準法の改正でありますが、工業専用地域内における建蔽率を強化し、十分の三から十分の六までの範囲内で当該地域の都市計画で定めること、製造施設等の一定の工作物について、新たに用途規制を実施し、建築主事の確認を行なうこと等であります。委員会におきましては、両法案を一括して審査し、熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ることといたします。質疑を終局し、討論に入りましたところ、別に発言もなく、まず、工業再配置・産炭地域振興公団法の一部を改正する法律案を採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定し、次に、都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案を採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。以上御報告申し上げます。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201056)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。