航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律案
参議院 交通安全対策特別委員会
昭和49年法律第87号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
徳永正利 運輸大臣 昭和49年3月27日ただいま議題となりました航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
御承知のとおり、近年航空機の強取、爆破等民間航空の安全を阻害する犯罪行為が頻発し、その内容も次第に凶悪化する傾向にあります。民間航空機に対するこれらの犯罪行為は、乗客、乗員等の生命及び財産の安全を阻害するばかりでなく、航空業務の健全な運営にきわめて深刻な影響を及ぼし、また、民間航空の安全に対する世界の諸国民の信頼をそこなうものであります。
このような見地から、国際民間航空機関を中心として、いわゆる東京条約、ヘーグ条約及びモントリオール条約の三条約が作成され、国際的な協力体制を確立することにより、この種事犯の再発防止がはかられてきているところでございます。
このうち、モントリオール条約は、航空機の破壊行為等を国際的な犯罪と定め、これらの犯罪行為につき重い刑罰を科し得るようにすることを主たる内容とするもので、昨年一月二十六日に発効し、本年三月四日現在で、米国、英国、ソ連、カナダ、ヨルダンなど四十九カ国が加入しております。
わが国におきましても、すでに東京条約及びヘーグ条約には加入しており、さらにモントリオール条約への加入につきましても、今国会において御承認をお願いしているところでありますが、これとともに、同条約の実施に必要な国内法の整備を行なうため、この法律案を提出することとした次第であります。
次に、法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、飛行場の設備の損壊その他の方法で航空の危険を生じさせた者を二年以上の有期懲役に処することといたしております。
第二に、航行中の航空機を墜落させ、または破壊した者等を無期または三年以上の懲役に処することといたしております。
第三に、出発前の準備及び着陸後の整備を含む業務中の航空機を破壊した者等を一年以上十年以下の懲役に処することといたしております。
第四に、第一から第三までの行為の未遂について処罰規定を設けることといたしております。
第五に、第一から第四までの国外犯について処罰規定を設けることといたしております。
以上のほか、過失犯について処罰規定を設けるとともに、現在これらの行為の一部について処罰規定を置いている航空法の関連規定との調整を行なう等所要の規定の整備をはかることといたしております。
以上がこの法律案を提案する理由であります。
何とぞ慎重御審議の上すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
第72回国会衆議院交通安全対策特別委員会議録第9号1頁(昭和49年3月27日)〔徳永正利運輸大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201082)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。