租税特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和50年法律第16号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
参議院大蔵委員会
- S50.3.14趣旨説明・質疑本会議 757
- S50.3.25趣旨説明・質疑大蔵委員会 1189
- S50.3.26参考人招致大蔵委員会 1299
- S50.3.27質疑大蔵委員会 13403
- S50.3.28質疑大蔵委員会 14447
- S50.3.31質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案大蔵委員会 15231
- S50.3.31委員長報告・討論・採決本会議 990
- S50.5.23附帯決議本会議 1265
提案理由
大平正芳 大蔵大臣 昭和50年2月14日最後に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
租税特別措置につきましては、利子、配当課税の特例及び土地譲渡所得課税の特例の見直しを初めとして、引き続きその整理合理化を推進するとともに、福祉対策、公害対策その他に資するため、所要の措置を講ずることといたしております。
すなわち、まず第一に、利子、配当課税の改善合理化を図る見地から、源泉分離選択課税制度の選択税率を二五%から三〇%に引き上げるとともに、その適用期限を五年延長することといたしております。
第二に、土地譲渡所得課税の適正化を図るため、個人の長期譲渡所得の分離比例課税制度は適用期限の到来とともに廃止し、新たに五年間の時限措置として、譲渡益二千万円以下の部分については、二〇%の税率により課税し、譲渡益二千万円超の部分については、本則の二分の一総合課税にかえて四分の三総合課税とすることとし、また、短期譲渡所得の分離重課制度の適用期限を五年延長することといたしております。
第三に、海外投資等損失準備金について、先進地域に対する投融資で、資源開発以外のものに係る制度を廃止いたす等、既存の特別措置の整理合理化を行うことといたしております。
第四に、農地に対する相続税について、その一部の納税を猶予して、次の相続まで、または二十年間農業を継続した場合には、納付を免除する制度を創設することといたしております。
第五に、福祉対策に資するため、老年者年金特別控除額の引き上げを行い、また、公害対策の観点から、昭和五十一年度の自動車排出ガス規制に適合する乗用自動車の開発普及に資するため、物品税の暫定軽減措置を講ずる等、所要の措置を講ずることといたしております。
以上、所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第でございます。(拍手)
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所得税法の一部を改正する法律案(内閣提出)、法人税法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第75回国会衆議院会議録第6号2頁(昭和50年2月14日)〔大平正芳大蔵大臣発言・発言番号13〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
この決議案は、今後において中小所得者の所得税負担を軽減し、また法人税の基本的あり方を検討することの必要性を認め、医師課税の特例の合理化、税務職員の処遇改善等とともに、政府の十分な努力を要請するものであります。個々の事項の趣旨につきましては、法案の審査の中で明らかにされており、大要は案文で尽きているものと考えられますので、案文朗読により趣旨説明にかえさせていただきます。
一政府は、今後においても、所得、物価水準の推移等に即応し中小所得者を中心とする所得税負担の軽減合理化(配偶者控除の適用要件である配偶者の所得限度の引上げ等を含む)に努力すべきである。
一通勤手当の非課税限度額については、通勤の実情の推移に応じ、適宜見直しを行うべきである。
一深夜労働に伴う割増賃金については、一定の非課税限度を設けることの是非について検討すべきである。
一法人の受取配当益金不算入制度及び支払配当軽課制度等法人課税の基本的あり方や利子配当課税の総合課税の方向について今後さらに検討を進めるべきである。
一社会保険診療報酬課税の特例については、その合理化について早期に実現を図るべきである。
一交際費の支出が社会に与える影響にかえりみ、課税の強化措置につきさらに検討すべきである。
一社会福祉充実の見地から、住宅、年金及び高公害車等に関する課税の合理化を検討すべきである。
一医療費控除のいわゆる足切り限度額については、そのあり方につきさらに検討すべきである。
一政府は、変動する納税環境の下において、複雑、困難で、かつ、高度の専門的知識を要する職務に従事している国税職員について、職員構成の特殊性等従来の経緯にかんがみ今後ともその処遇の改善に一層配慮すべきである。
政府は、左記事項の推進に努めるべきである。
一所得・物価水準の動向に即応して、中小所得者の所得税負担の軽減合理化に努めるべきである。
一給与所得者の消費構造の変化に即応して、給与所得控除については、控除率の合理化を図るべきである。
一社会保険診療報酬課税の特例については、その合理化について早期に実現を図るべきである。
一医療費負担の実態に即し、医療費控除の最高限度額及び足切り限度額については、そのあり方についてさらに検討を加えるべきである。
一通常の通勤に要する費用の実情に即応し、通勤手当の非課税限度額については適宜見直しを行うべきである。
一深夜労働に伴う割増賃金については、一定の非課税限度を設けることの是非について検討すべきである。
一利子・配当所得等資産性所得と勤労性所得との税負担の均衡問題にかんがみ、次の措置について検討をすべきである。(一) 利子・配当所得の源泉分離課税制度については、延長期間内においても利子・配当を完全に把握するための措置の実現を早急に図り、総合課税に移行すべきである。(二) 配当控除のあり方を、法人税制のあり方との関連において、根本的に検討を加えるべきである。
一交際費支出の実情及びこれが社会に与える影響にかんがみ、交際費に対する課税の強化を検討すべきである。
一変動する納税環境の下において、複雑、困難で、かつ、高度の専門的知識を要する職務に従事している国税職員について、職員構成の特殊性等、従来の経緯にかんがみ、今後ともその処遇の改善に一層配慮すべきである。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107501022)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。