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閣法第75回国会 第25号成立

勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案

昭和50年法律第42号 勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律
提出昭和50年2月13日 内閣
付託衆議院 社会労働委員会
参議院 社会労働委員会
成立
昭和50年法律第42号
審議会議 7回・発言 665(政府答弁等 297)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院社会労働委員会

  1. S50.2.25趣旨説明・質疑社会労働委員会 4112
  2. S50.3.14質疑・討論・附帯決議・採決社会労働委員会 6207
  3. S50.3.14委員長報告・採決・附帯決議本会議 1155

参議院社会労働委員会

  1. S50.3.20趣旨説明社会労働委員会 7217
  2. S50.4.16質疑社会労働委員会 1193
  3. S50.5.8質疑・討論・附帯決議・採決社会労働委員会 13231
  4. S50.5.23附帯決議・委員長報告・採決本会議 1265

提案理由

長谷川峻 労働大臣 昭和50年2月25日

ただいま議題となりました勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 いまや国民の大部分を占めるに至っている勤労者とその家族の生活の動向は、わが国経済社会の将来に深く関連する問題でありますが、勤労者生活の現状を見ますと、賃金水準は近年改善されてきているものの、貯蓄や住宅等の資産保有の面では、なおいまだ相当の立ちおくれが見られるところであります。

 このような勤労者生活の実情にかんがみ、勤労者の財産形成を促進してその生活の一層の安定を図るため、昭和四十六年に勤労者財産形成促進法が制定され、勤労者財産形成貯蓄について税制上の優遇措置が講じられるとともに、財産形成貯蓄の一部を原資として勤労者のための持ち家分譲融資制度が設けられたところであります。この法律によって発足した勤労者財産形成促進制度は、その後三年間で財産形成貯蓄を行っている勤労者の数は早くも四百万人に達し、その貯蓄額は三千七百億円を超えるに至っており、勤労者の本制度に対する期待がいかに大きいものであるかがうかがわれるのであります。

 しかしながら、このような勤労者の期待とその努力にこたえ、その生活を真に豊かで安定したものとするためには、現行制度の内容は、まだ必ずしも十分とは申せません。

 政府は、このような観点から本制度を大幅に拡充したいと考え、先般そのための改正案要綱を勤労者財産形成審議会に諮問し、その答申をいただきましたので、ここに勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。なお、本法律案のほか、財産形成促進制度の改善措置のうち住宅取得を目的とする財産形成貯蓄についての税額控除率の引き上げにつきましては、すでに租税特別措置法の一部を改正する法律案に盛り込んで御審議を願っているところであります。

 次に、この法律案の内容につきまして概法を御説明申し上げます。

 第一は、勤労者財産形成貯蓄制度の改善であります。

 すなわち、財産形成貯蓄の範囲を拡大し、新たに、一定の要件を満たす郵便貯金、生命保険、簡易生命保険及び農業協同組合等の生命共済、日本住宅公団等が発行する宅地債券等の購入等を加えることとしております。

 また、財産形成貯蓄を行っている勤労者が転職した場合に、転職後も従前と同一の勤労者財産形成貯蓄契約に基づいて、引き続き貯蓄をすることができるようにすることとしております。

 第二は、事業主の拠出により勤労者の財産形成を援助する措置の促進を図るための勤労者財産形成給付金制度及びこれに関する中小企業勤労者財産形成助成金制度の新設であります。

 現在、企業の一部においては、事業主の拠出により勤労者の財産形成貯蓄に対する援助が行われているところであります。このような事業主の援助措置を一層普及、促進させるため、事業主が労使の合意に基づき勤労者財産形成給付金契約によりり、財産形成貯蓄を行っている勤労者のために拠出をし、これを一定期間運用した後にその元利合計である財産形成給付金を勤労者に支払った場合には、その財産形成給付金について当該勤労者に対し課税上特別の措置を講ずるという勤労者財産形成給付金制度を新たに設けることとしております。

 さらに勤労者財産形成給付金制度の中小企業への導入を容易にするため、この制度を設けた一定の中小企業の事業主に対し、雇用促進事業団が、当該事業主の拠出額の一定割合に相当する額の助成金を支給するという中小企業勤労者財産形成助成金制度にあわせて新設することとしております。

 第三は、勤労者財産形成持ち家融資制度の拡充強化であります。

 雇用促進事業団は、現在行っている持ち家分譲融資のほかに、事業主または事業主団体に対し、財産形成貯蓄を行った一定の勤労者に持ち家取得資金を貸し付けるために必要な資金の融資を、各勤労者についてその者の有する財産形成貯蓄残高の二倍の範囲内で行うこととしております。

 一方、住宅金融公庫等は、事業主または事業主団体を通じて持ち家取得資金の貸付けを受けることができない勤労者に対し、その勤労者の有する財産形成貯蓄残高の二倍の範囲内で、直接融資を行うこととしております。

 なお、公務員及び公共企業体の職員に対しましては、各共済組合等が同様の持ち家得資金の融資を行うこととしております。

 また、これに関連して、雇用促進事業団、住宅金融公庫、共済組合等がこれらの財産形成持ち家融資に必要な資金を内滑に調達することができるようにするため、財産形成貯蓄を取り扱っている金融機関等の資金協力義務を定める等所要の規定を設けることといたしております。

 その他、この法律案におきましては、その附則において、郵便貯金法、簡易生命保険法、所得税法、法人税法、租税特別措置法、住宅金融公庫法等関係法律の所要を行うこととしております。

 以上、この法律案の提案理由及びその内容の概要につきまして御説明申し上げました。

 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

    —————————————

第75回国会衆議院社会労働委員会議録第4号3頁(昭和50年2月25日)〔長谷川峻労働大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 社会労働委員会昭和50年3月14日

政府は、次の事項について適切な措置を講ずるよう配慮すべきである。

一勤労者財産形成促進制度全般について、今後更に積極的な改善に努めること。

二財産形成促進に有効な税制、財政面からの優遇措置を可及的速やかに講ずること。

三物価対策や土地対策の確立が勤労者財産形成の基礎的条件をなすことにかんがみ、これらの施策の早期充実を図ること。

四転職した場合における勤労者財産形成貯蓄契約の継続措置、勤労者財産形成給付金制度及び助成金制度並びに勤労者財産形成持家融資制度が活用されるよう、積極的に行政指導を行うこと。

五勤労者財産形成持家融資の条件全般について、改善に努めること。

六勤労者の貯蓄目的における子弟教育目的の重要性にかんがみ、かかる目的の貯蓄に対する援助の強化について検討すること。

七社内預金の管理の適正化を図るとともに、勤労者財産形成促進制度との調整について検討すること。

参議院 社会労働委員会昭和50年5月8日

政府は、勤労者財産形成促進制度を充実するため、次の事項について適切な措置を講ずるよう努力すべきである。

一勤労者の財産形成貯蓄の目減りを防止するとともに、貯蓄資産を増大させるために総合的に調査検討を行ったうえ、財政面からの優遇措置の実施に努力すること。

一財産形成を促進させるため、税制面での優遇措置をさらに充実するよう努力すること。

一物価対策及び土地対策の確立が勤労者財産形成の基礎的条件をなすことにかんがみ、これらの施策の一層の充実を図ること。

一転職した場合における勤労者財産形成貯蓄契約の継続措置、勤労者財産形成給付金制度及び助成金制度並びに勤労者財産形成持家融資制度が活用されるよう、積極的に行政指導を行うこと。

一勤労者財産形成持家融資の貸付条件全般について、改善に努めること。

一勤労者の貯蓄目的における子弟教育目的の重要性にかんがみ、かかる目的の貯蓄に対する援助の強化について検討すること。

一社内預金の管理の適正化を図るとともに、勤労者財産形成促進制度との調整について検討すること。

一本制度の普及発展のため、加入者の利便を考慮して金融上の改善措置を検討すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107501025)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。