作業環境測定法案
衆議院 社会労働委員会
昭和50年法律第28号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
長谷川峻 労働大臣 昭和50年2月27日ただいま議題となりました作業環境測定法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
作業環境の測定は、有害な業務を行う作業場につきその空気環境その他の状態を正確に把握し、労働者の健康にとって適正な作業環境を確保するために行うものでありまして、労働衛生対策の基礎となる重要なものであります。このため、労働安全衛生法では、一定の有害作業場について定期に作業環境の測定を行うことを事業者に義務づけているところであります。
ところで、作業環境の測定は、作業環境中の微量の有害物について行うものであり、そのための十分な知識と特殊な技術とが必要であります。
このため、労働省では、適正な作業環境測定を確保するための法制の整備が必要であると考え、それに関する構想を、昨年二月中央労働基準審議会に諮問いたしましたところ、同審議会から適当である旨の答申をいただきました。
その結果に基づいて、作業環境測定法案を作成し、ここに提案した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして概要を御説明申し上げます。
第一は、この法律の目的であります。
この法律は、労働安全衛生法と相まって、作業環境の測定に関し必要な事項を定めることにより、適正な作業環境を確保し、もって職場における労働者の健康を保持することを目的としております。
第二は、作業環境測定士及び作業環境測定機関についてであります。
作業環境測定士とは、労働大臣の登録を受け、事業場における作業環境測定の業務を行う者をいうものとしておりますが、この登録を受けるには、作業環境測定士試験に合格し、かつ、所定の講習を修了することを必要とすることにより、作業環境測定の能力の公的な担保を図ることとしております。また、作業環境測定機関とは、登録を受け、他人の求めに応じて事業場における作業環境測定を行うことを業とする者をいうものとしておりますが、この登録を受けるには一定の基準に適合していることを必要とするとともに、登録を受けた作業環境測定機関について所要の監督、指導を行うことにより、その業務の適正化を図ることとしております。
第三は、作業環境測定士等による作業環境測定の実施についてであります。
事業者が、労働安全衛生法の規定により作業環境測定を行うことを義務づけられている作業場のうち一定のものの作業環境測定を、みずから行うときはその使用する作業環境測定士に、他の者に委託して行うときは作業環境測定機関に、これを実施させなければならないこととしております。
その他この法律案におきましては、指定試験機関、指定講習機関等につきまして所要の規定を設けることとしております。また、その附則において、施行期日につきまして、公布の日から起算して三月を経過した日から施行することとし、作業環境測定士または作業環境測定機関による作業環境測定の実施の義務づけその他については公布後二年または一年以内で政令で定める日から施行することとする等所要の規定を設けることとしております。
以上、この法律案の提案理由及びその内容の概要につきまして御説明申し上げました。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第75回国会参議院社会労働委員会会議録第2号30頁(昭和50年2月27日)〔長谷川峻労働大臣発言・発言番号188〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107501026)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。