中小企業近代化促進法の一部を改正する法律案
衆議院 商工委員会
昭和50年法律第51号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S50.3.18趣旨説明商工委員会 9275
- S50.4.15質疑商工委員会 13108
- S50.5.6質疑商工委員会 14112
- S50.5.7質疑・採決・附帯決議商工委員会 15150
- S50.5.8委員長報告・採決・附帯決議本会議 2066
参議院商工委員会
- S50.5.29趣旨説明・補足説明商工委員会 14177
- S50.6.5質疑商工委員会 16251
- S50.6.17参考人招致・質疑商工委員会 1794
- S50.6.19質疑・採決・附帯決議商工委員会 18154
- S50.6.25附帯決議・採決・委員長報告本会議 1746
提案理由
河本敏夫 通商産業大臣 昭和50年3月18日次に、中小企業近代化促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
現行の中小企業近代化促進法は、昭和三十八年の制定以来中小企業の近代化に大きな成果を挙げてまいりました。しかしながら、最近の中小企業をめぐる内外の環境は、大きく変化しております。
第一に、我が国経済が、高度成長から安定成長経済へ移ろうとしていることであります。
このため、組織化等による経営規模の拡大、近代化設備の導入等の従来の近代化施策に加えて、技術の向上、新商品の開発に重点を置く施策が必要となってきております。
特に、需給構造の変化に直面している産業にあっては、新商品の開発による新たな事業分野への展開が望まれるわけであります。
第二に、国民のニーズの多様化、福祉型社会への移行に伴い、中小企業に要請される課題が環境の保全、国民の健康の維持増進、資源の節約・再生利用、製品の安全対策等、きわめて多様化しつつあることであります。
以上のような中小企業をめぐる環境の変化に対応して、中小企業の今後の近代化の方向を明らかにし、これに即応する施策を強力に展開していくことは、現下の急務となっております。
このため必要な制度を整備することとし、この法律案を提案いたした次第であります。
次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一は、近代化施策の対象となる業種の指定要件を拡大し、国民生活の安定向上の観点から、国民生活との関連性が高い物品または役務を供給する業種についても、その対象に加えることができるようにいたします。
第二は、中小企業近代化計画の計画事項として、新たに従業員の福祉の向上、消費者の利益の増進等を加え、その充実を図ることといたします。
第三は、従来の個々の業種内での構造改善事業に加え、関連事業者との協調による構造改善事業についても助成を行うこととし、より総合的な構造改善を積極的に推進することといたします。
第四は、需給構造の変化に対処するため、新商品の開発等により従前の事業から新たな事業の分野へ進出しようとする新分野進出計画を承認する制度を設け、これを積極的に助成することといたします。
以上のほか、これらの新たな制度に伴う税制、金融上の助成措置に関する所要の規定の整備等を行うことといたします。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第75回国会衆議院商工委員会議録第9号11頁(昭和50年3月18日)〔河本敏夫通商産業大臣発言・発言番号61〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、現下の不況を克服し、小規模企業の保護育成を図りつつ、中小企業の近代化を推進するため、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一中小企業の受注量確保を中心とする不況対策を一層拡充するとともに、長期的視野に立つて中小企業近代化の基盤を整備するため、中小企業の組織強化、経営指導、情報提供、労働福祉の向上、小規模事業者対策の充実、金融・税制の改善等の諸対策の総合的な強化を図ること。
二生活関連業種につき実態を把握の上、必要に応じ速みやかに指定業種とするよう努めること。
三中小企業の近代化対策の実施に当たつては、地方公共団体の意向をより一層反映させる等によつて地域の実態や業種の特性に応じた近代化を促進するよう配慮し、関連業種協調型構造改善についてもこの趣旨に沿つた運用を図り、特に関連業種の範囲等について弾力的な運用に努めること。
四新分野進出計画制度を効果あらしめるため、進出促進業種に対する技術指導、技術情報の提供等をきめ細かく行うとともに、進出した新分野における中小企業の成長発展が確保されるよう適切な施策を講ずること。
政府は、本法施行にあたり、現下の経済情勢に対処し、中小企業の不況対策に万全を期するとともに、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一中小企業近代化対策をはじめ、各般にわたる中小企業施策について、その普及徹底につとめるとともに、下請代金支払遅延等防止法、いわゆる官公需法等中小企業関係諸法律の厳正な運用をはかること。
二近代化施策については、小規模企業者にゆきわたるよう一層きめ細かな配慮をするとともに、国民生活関連業種の指定にあたつてはできるだけ弾力的に運用すること。
三近代化計画の助成にあたつては、従業員の福祉向上対策に留意し、特に教育を受ける勤労青少年について就学に必要な時間を確保するとともに、青少年の雇用の安定に関して必要な施策を講ずるよう検討すること。
四新分野進出計画制度の推進にあたつては、新商品の開発等の範囲を弾力的に考えるとともに、進出した新分野で事業活動が適正に確保されるよう配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107501045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。