関税定率法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和53年法律第5号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院大蔵委員会
- S53.2.28趣旨説明・質疑・採決大蔵委員会 4131
- S53.3.1採決・委員長報告本会議 819
提案理由
村山達雄 大蔵大臣 昭和53年2月15日ただいま議題となりました関税定率法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
この法律案は、最近における内外の経済情勢の変化に対応し、関税率等について所要の改正を行おうとするものであります。
以下、この法律案につきまして、その概要を御説明申し上げます。
第一は、東京ラウンド妥結前の関税の一括引き下げであります。
御承知のように、東京ラウンド交渉は、関税の引き下げや非関税障壁の軽減撤廃を通じて世界貿易の拡大と自由貿易体制の維持を図ること等を目的として、目下本格的交渉の段階に入っておりますが、わが国はこれに積極的に取り組んでいるところであります。
政府は、かかる東京ラウンド交渉の妥結促進を通じて保護貿易主義の高まりを抑えるとともに、わが国の輸入の増大に資するため、同交渉の妥結前に、乗用自動車等百二十四品目について関税率の引き下げを行うことといたしております。
また、この関税率の引き下げ措置による不測の影響に機動的に対処するため、本措置により特定の貨物の輸入が増加し、国内産業が相当の損害を受け、または受けるおそれがある場合は、政令で貨物を指定し、この引き下げ措置を停止することができることといたしております。
なお、これらの改正事項の施行期日については、東京ラウンドが本格化しているこの段階において、交渉の妥結促進を図ろうとするわが国の姿勢を具体的に示すとともに、輸入の増大に資するという所期の目的をできるだけ速やかに達成するため、他の改正事項に先立ち、改正法の公布の日から施行することとしております。
第二は、原重油関税の改正であります。
政府は、別途御審議をお願いいたします石油税法案により石油税を創設し、石油対策の財源を拡充することとしておりますが、これに伴い、原油関税について、その税率を現行の一キロリットル当たり七百五十円から六百四十円に引き下げることとし、重油関税の一次税率についても、これに見合う引き下げを行うことといたしております。
また、比重の高い原油のうち、石油の安定的な供給の確保を図るため特に必要があるものとして政令で定めるものについて、国内への引き取りの円滑化に資するため、その関税率を暫定的に一キロリットル当たり百十円軽減することといたしております。
なお、これらの改正に伴い、石油化学製品製造用原油等に係る関税の減税、還付制度につき減税、還付率の調整を行うことといたしております。
第三は、その他の関税率等の改正であります。
まず、最近における産業の状況等を勘案して、以下の三つの措置を講ずることといたしております。
その一つは、麦芽について関税割当制度の一次税率を一〇%から五%に引き下げるとともに、二次税率を一キログラム当たり二十円から三十円に引き上げることとしております。
その二は、アルミニウムの塊を新たに関税割当制度の対象として、割当に係る数量に適用される関税率を現行の九%から五・五%に引き下げることとしております。
その三は、鉛の塊の無税点を精製鉛の場合一キログラム当たり百五円から百四十円に引き上げることといたしております。
次に、昭和五十三年三月三十一日に適用期限の到来する大豆、トウモロコシ等七百六十六品目の暫定税率の適用期限を一年間延長するとともに、給食用脱脂粉乳の免税等各種の減免減制度について、適用期限をさらに三年間延長する等所要の改正を行うことといたしております。
また、今回の関税率の引き下げ及び別途御審議をお願いいたします酒税法の改正等に伴い、入国者が携帯して輸入するアルコール飲料に対する簡易税率表につき、所要の改正を行うことといたしております。
このほか、関税率表における物品の分類のための品目表に関する条約で定められている品目分類の国際的基準が改正されたことに伴い、関税率表についても所要の調整を行うことといたしております。
以上、この法律案につきまして、提案の理由及びその概要を申し述べました。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第84回国会衆議院大蔵委員会議録第5号8頁(昭和53年2月15日)〔村山達雄大蔵大臣発言・発言番号51〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108401017)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。