職員団体等に対する法人格の付与に関する法律案
参議院 内閣委員会
昭和53年法律第80号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
稻村佐近四郎 総理府総務長官・沖縄開発庁長官 昭和53年3月2日次に、ただいま議題となりました職員団体等に対する法人格の付与に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
国家公務員及び地方公務員等の労働関係の基本につきましては、政府としてかねて慎重に配意してきたところでありますが、昭和四十八年九月に内閣総理大臣の諮問機関である公務員制度審議会から答申をいただきました。自来、政府としては、この答申の趣旨を実現すべく、検討を進めてきたのでありますが、制度改善を要する事項のうち、成案を得たものにつきこのたび職員団体等に対する法人格の付与に関する法律案を提出した次第であります。
すなわち、この法案は、公務員制度審議会の答申におきまして、職員団体の「法人格は、登録制度とは切り離して、付与するもの」とされておりますのを受け、現行国家公務員法または地方公務員法においては、登録を受けた職員団体のみに法人格付与の道が開かれておりますが、これ以外の職員団体等に対しても法人格を付与する制度を創設しようとするものであります。
次にこの法律案の内容につきその概要を御説明申し上げます。
まず第一に、この法律案は、国家公務員、地方公務員を中心とする職員団体等に対し、これらの団体が財産を所有し、維持運用する等その目的達成のための業務運営に資するために法人格を付与することを目的といたしております。
第二に、この法律案で法人格を付与することのできる職員団体等は、現行国家公務員法または地方公務員法では、法人格が付与されない国家公務員または地方公務員が主体となって組織する非登録職員団体あるいは国家公務員職員団体と地方公務員職員団体との連合団体、さらにこれらの団体に労働組合等が一部混合している団体といたしております。
第三に、法人格の取得の手続については、職員団体等がその規約につき認証機関の認証を受けて、その主たる事務所の所在地において登記することにより法人となることができることといたしております。
第四に、認証の手続及び要件等についてであります。
認証を受けようとする職員団体等は、申請書及び規約を認証機関に提出しなければならないこととし、認証機関は、認証の拒否事由がある場合を除き、規約が所定の要件に該当するときは、当該規約を認証しなければならないことといたしております。
認証の要件については、規約に名称、目的、業務等所定の事項が記載されていること、規約に規約の変更等の重要事項が民主的な手続によって決定される旨の規定が定められていること、規約に所定の会計報告の規定が定められていることを要するものといたしますほか、認証機関は、規約に法令の規定に違反する事項が記載されているとき、または当該職員団体等が認証を取り消され、その取り消しの効力が生じた日から三年を経過しないものであるときは、認証を拒否しなければならないことといたしております。
なお、認証機関は、右の認証に関し、当該職員団体等が職員団体等でなくなったときその他認証の要件に適合しなくなったときには当該認証を取り消すことができることといたしております。
第五に、認証機関は、職員団体等の区分に応じ、人事院、最高裁判所、人事委員会または公平委員会といたしております。
その他、民法及び非訟事件手続法の準用等所要の規定を設けております。
なお、この法律案は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いいたします。
第84回国会衆議院内閣委員会議録第7号1頁(昭和53年3月2日)〔稻村佐近四郎総理府総務長官発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108401045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。