奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 建設委員会
昭和54年法律第13号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会
- S54.2.28趣旨説明建設委員会 4265
- S54.3.16質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案建設委員会 7154
- S54.3.20採決・委員長報告・附帯決議本会議 1636
参議院建設委員会
- S54.3.20趣旨説明建設委員会 4224
- S54.3.22質疑・修正案趣旨説明・附帯決議・採決・修正案建設委員会 5350
- S54.3.30附帯決議・採決・委員長報告本会議 1080
提案理由
中野四郎 国務大臣(国土庁長官) 昭和54年2月28日ただいま議題となりました奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明を申し上げます。
奄美群島につきましては、昭和二十八年の本土復帰以来、復興特別措置法、振興特別措置法及び振興開発特別措置法のもと、復興計画、振興計画及び振興開発計画に基づき各般の事業を実施し、これにより奄美群島の基礎条件の改善とその振興開発を図ってまいったところであります。
しかしながら、奄美群島をめぐる諸条件は依然として厳しく、なお本土との間に格差が存すると考えられます。今後、その格差の是正を図り、国土の均衡ある利用を推進するためにも、奄美群島の特性とその発展可能性を生かし、積極的に総合的居住環境の整備と地域産業の振興を進める必要があります。
このような見地から、現行の振興開発特別措置法の有効期限を延長することにより振興開発計画の計画期間をさらに五カ年延長し、これに基づく事業を推進する等特別措置を引き続き講ずる必要があると存ずるのであります。
また、小笠原諸島につきましては、昭和四十三年の本土復帰以来、復興特別措置法のもと、復興計画に基づき各般の事業を実施し、その成果を上げてまいったところでありますが、本土からきわめて隔絶した外海離島であるという自然的条件等のため、人口の定着、産業の育成等が十分には達成されていないと考えられます。
このような見地から、現行の復興特別措置法をさらに延長して振興特別措置法とし、新たに総合的な振興計画を策定し、これに基づく事業を実施する等特別の措置を引き続き講ずる必要があると存ずるのであります。
以上が、この法律案を提出する理由であります。
次に、この法律案の内容につきまして御説明を申し上げます。まず、奄美群島振興開発特別措置法の一部改正につきましては、第一に、この法律の有効期限を五カ年間延長して昭和五十九年三月三十一日までとし、奄美群島振興開発計画の内容について所要の整備を行うとともに、計画期間を五カ年から十カ年といたしております。第二に、奄美群島振興開発計画に基づく事業に要する経費について、国の負担または補助の特例を改めております。第三に、奄美群島振興開発基金の保証業務に要する資金に充てるため、新たに国が追加して出資することができるようにいたしております。第四に、奄美群島振興開発審議会の委員定数を十五人以内とすることといたしております。次に、小笠原諸島復興特別措置法の一部改正につきましては、第一に、題名を小笠原諸島振興特別措置法に改め、法の目的についても、新たに総合的な振興を図っていくのにふさわしいものに改めるとともに、法律の有効期限を昭和五十九年三月三十一日まで五カ年間延長することといたしております。
第二には、新たに昭和五十四年度を初年度として五カ年にわたる小笠原諸島振興計画を策定することとし、その内容についても積極的な振興を図るための計画事項を定める等の規定の整備を図っております。
第三に、小笠原諸島復興審議会の名称を小笠原諸島振興審議会と改めております。
以上が、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ慎重審議の上、速やかに御可決いただきまするようお願いを申し上げます。
第87回国会衆議院建設委員会議録第4号30頁(昭和54年2月28日)〔中野四郎国務大臣(国土庁長官)発言・発言番号262〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
案文は、お手元に配付してありますが、その内容につきましては、すでに質疑の過程において委員各位におかれては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行にあたり、次の事項について、適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一外海離島という奄美群島及び小笠原諸島の特殊事情にかんがみ、特に水資源の開発を強力に推進することにより、生活用水・産業用水の確保に努めること。
二奄美群島振興開発計画及び小笠原諸島振興計画の策定にあたっては、児童福祉施設・老人福祉施設の整備を図り、医療体制の充実に配慮すること。
三最近における余暇需要の高まりに対処するため、奄美群島及び小笠原諸島の亜熱帯性、海洋性の自然と特色ある文化を活用し、国民の健全な保養レクリエーション地帯としての整備を図ること。
四奄美群島振興開発事業及び小笠原諸島振興事業の実施にあたっては、今後も補助率及び補助採択基準について、地元の要望に配意しつつ弾力的に対処し得るよう留意するとともに、補助単価についても超過負担を生ずることのないよう努めること。
五硫黄島については、旧島民の意志を尊重して、総合調査団の派遣を検討すること。
政府は、本法の施行にあたり、次の事項について、適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一奄美群島振興開発計画の改定及び小笠原諸島振興計画の策定にあたつては、地元の意向を十分反映させるとともに、特に立ち遅れている水資源の開発、医療体制の充実、児童福祉施設・老人福祉施設の整備を図ること。
二奄美群島振興開発事業及び小笠原諸島振興事業の実施にあたつては、補助率、補助単価、補助採択基準等について、地元の要望ならびに地元の財政負担に配意しつつ弾力的に対処しうるよう留意すること。
三奄美群島及び小笠原諸島の亜熱帯性、海洋性の自然と特色ある文化を活用し、国民の健全な保養レクリエーション地帯としての整備を図るとともに、漁業根拠地としての漁港の整備を急ぎ、これらの地域の水産業の振興を図ること。
四外海離島、台風常襲地帯である奄美群島及び小笠原諸島の特殊事情にかんがみ、これらの地域における気象災害の防止、軽減を図るため、気象情報を的確かつ迅速に周知させるとともに、気象観測体制の一層の充実、強化を図ること。
五硫黄島及び北硫黄島については、旧島民の帰島及び復興問題を調査するため総合調査団を派遣するとともに、硫黄島の不発弾処理及び遺骨の収集の計画的な実施ならびに旧島民対策についても検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108701010)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。