公害健康被害補償法の一部を改正する法律案
参議院 公害及び交通安全対策特別委員会
昭和55年法律第16号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会
- S55.2.19趣旨説明公害対策並びに環境保全特別委員会 3298
- S55.3.4質疑公害対策並びに環境保全特別委員会 4298
- S55.3.18質疑・採決・修正案趣旨説明・附帯決議・修正案公害対策並びに環境保全特別委員会 560
- S55.3.25委員長報告・採決・附帯決議本会議 1275
参議院公害及び交通安全対策特別委員会
- S55.3.26趣旨説明・質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案公害及び交通安全対策特別委員会 4250
- S55.3.31附帯決議・委員長報告・採決本会議 888
提案理由
土屋義彦 環境庁長官 昭和55年2月19日ただいま議題となりました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
公害健康被害補償法は、相当範囲にわたる著しい大気の汚染または水質の汚濁の影響により健康が損なわれた人々に対して、その迅速かつ公正な保護を図るため、各種補償給付の支給等を実施することとしております。これらの実施に必要な費用のうち、慢性気管支炎等の非特異的疾患に係るものにつきましては、大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設等を設置する事業者から徴収する汚染負荷量賦課金を充てるほか、自動車に係る分として、昭和四十九年度から昭和五十四年度までの間におきましては、自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を充てることとされてまいりましたが、今回、昭和五十五年度から昭和五十七年度までの間の措置を定めるため、この法律案を提案した次第であります。
次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
今回の法律案は、昭和五十五年度から昭和五十七年度までの間において、政府は、引き続き、大気の汚染の原因である物質を排出する自動車に係る費用負担分として、自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を公害健康被害補償協会に対して交付することとするものであります。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
第91回国会衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会議録第3号31頁(昭和55年2月19日)〔土屋義彦環境庁長官発言・発言番号296〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
公害健康被害補償法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たって、次の諸点につき適切な措置を講ずべきである。
一昭和五十八年度以降における費用徴収方法については、汚染の原因者負担の原則にのっとるとともに、発生源の公害防除の努力が十分反映されることを重点においた方策の確立に努めること。
二幹線道路周辺における環境の改善を図るため、バス・トラック等の自動車に係る排出ガス及び騒音の規制をさらに一層強化するとともに、総合的な交通公害対策を推進すること。
三工場等固定発生源から排出される窒素酸化物の規制については、環境基準の達成が困難と思われる地域において総量規制方式の早期実現に努めること。
四最近における都市型複合汚染に対処するため、窒素酸化物等についても健康被害との因果関係を究明し、その結果に基づいて地域指定の見直しを行うこと。
五ぜん息性気管支炎の認定要件については、患者の救済に万全を期する立場で慎重に対処すること。
六補償給付の改善を行うとともに、転地療養事業等の公害保健福祉事業の充実、強化を図ること。
七国立水俣病研究センターについては、その機能が十分に発揮されるよう研究者の確保等、早急に体制を整備するとともに、研究成果をふまえて水俣病の治療体制の充実についても検討すること。
八本制度の対象となっていない騒音、振動等による健康被害及び財産被害についても、その実態の把握に努め、被害者の補償措置を早急に確立するよう検討すること。
九公害の未然防止の徹底を図るため、早急に環境影響評価に関する制度の確立を図ること。
政府は、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一公害による健康その他の被害を未然に防止するため、発生源対策の強化及び環境影響評価制度の確立を図ること。
二昭和五十八年度以降における費用徴収方法については、汚染の原因者負担の原則にのつとるとともに、発生源の公害防除の努力が十分反映されることを重点においた方策の確立に努めること。
三幹線道路周辺における環境の改善を図るため、バス・トラック等の自動車に係る窒素酸化物、粒子状物質等の排出ガス及び騒音の規制をさらに一層強化するとともに、総合的な交通公害対策を推進すること。
四工場等固定発生源から排出される窒素酸化物の規制については、環境基準の達成が困難と思われる地域において総量規制方式の早期実現に努めるとともに、浮遊粒子状物質対策を強化すること。
五最近における都市型複合汚染に対処するため、窒素酸化物等についても健康被害との因果関係を究明し、その結果に基づいて地域指定の見直しを行うこと。
六ぜん息性気管支炎の認定要件については、患者の救済に万全を期する立場で慎重に対処すること。
七補償給付の改善を行うとともに、公害保健福祉事業の実施については、関係地域住民並びに患者の意見を尊重してその充実強化を図ること。
八国立水俣病研究センターについては、その機能が十分に発揮されるよう研究者の確保等、早急に体制を整備するとともに、研究成果をふまえて水俣病の治療体制の充実についても検討すること。
九本制度の対象となつていない騒音、振動等による健康被害及び財産被害についても、その実態の把握に努め、被害者の補償制度を早急に確立するよう検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109101007)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。