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閣法第91回国会 第23号成立

中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案

昭和55年法律第45号 中小企業退職金共済法の一部を改正する法律
提出昭和55年2月12日 内閣
付託参議院 社会労働委員会
衆議院 社会労働委員会
成立
昭和55年法律第45号
審議会議 7回・発言 802(政府答弁等 360)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院社会労働委員会

  1. S55.3.4趣旨説明社会労働委員会 3268
  2. S55.3.18質疑社会労働委員会 5265
  3. S55.3.25質疑・附帯決議・採決社会労働委員会 6116
  4. S55.3.25委員長報告・採決・附帯決議本会議 1275

参議院社会労働委員会

  1. S55.4.9趣旨説明社会労働委員会 6189
  2. S55.4.24質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 8208
  3. S55.4.25附帯決議・採決・委員長報告本会議 1187

提案理由

藤波孝生 労働大臣 昭和55年3月4日

ただいま議題となりました中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 中小企業退職金共済法は、中小企業の労働者の福祉の増進と中小企業の振興に寄与するため、昭和三十四年に制定されたものであります。この法律に基づきまして、現在、中小企業の常用労働者を対象とする一般退職金共済制度と、建設業及び清酒製造業に期間を定めて雇用される労働者を対象とする特定業種退職金共済制度の二種類の制度が設けられております。

 これらの制度に加入している事業主の数は約三十一万、加入労働者数は約三百十万人に達しており、本制度は、中小企業労働福祉対策の主要な柱の一つとなっております。

 ところで、中小企業における退職金制度の現状を見ますに、その普及状況及び内容は、いまだ必ずしも十分なものとは言いがたい実情にあります。このため、本制度をさらに充実強化し、中小企業にとってより魅力あるものとすることによって、その積極的な普及を図ることが要請されております。特に本制度における掛金及び退職金等の額については、昭和五十年の法律改正以降の一般の賃金及び退職金の水準の動向に対応して改善を図る必要があるものと考えております。

 政府は、このような観点から、本制度について所要の改善を行うこととし、先般中小企業退職金共済審議会に諮問し、その答申をいただきましたので、ここに中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。

 次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。

 第一は、本制度の対象となる中小企業者の範囲の拡大であります。

 現行制度では、本制度の対象となる中小企業者の範囲は、その雇用する従業員の数が三百人以下であること等従業員規模によって定められておりますが、中小企業施策としての整合性を高めるため、中小企業基本法等に合わせ、これに資本金規模を加味し、本制度の対象となる事業主の範囲を拡大することとしております。

 第二は、一般退職金共済制度における掛金月額の引き上げ、国庫補助の増額等による退職金給付の引き上げであります。

 その一は、掛金月額の引き上げであります。

 現行制度では、掛金月額の最低額は八百円、最高額は一万円となっておりますが、賃金の上昇等に合わせ、掛金月額の最低額を千二百円、最高額を一万六千円にそれぞれ引き上げることとしております。

 その二は、退職金給付に対する国庫補助の増額であります。

 現行制度では、退職金給付に関し、掛金月額の最低額である八百円に対応する退職金について掛金納付月数に応じ一定率の国庫補助を行っておりますが、掛金月額の最低額の引き上げに対応して、この国庫補助の対象を掛金月額千二百円に対応する退職金に引き上げることとしております。

 その三は、掛金月額が増加された場合のいわゆる掛け捨て、掛け損の解消であります。

 現行制度では、加入後に掛金月額を増額した場合に、被共済者が増額後二年未満で退職したときは、増額部分に対応する退職金は、その年数に応じ不支給または掛金総額を下回る額の支給となっておりますが、このような掛け捨て、掛け損の解消を図るため、原則としてそのような場合にも掛金に相当する額を支給することとしております。

 なお、これに伴い退職金給付について所要の調整を行うこととしております。

 第三は、一般退職金共済制度における加入前の勤務期間の通算制度の新設であります。

 現行制度では、事業主が本制度に加入した後の勤務期間のみを対象として退職金が支給されることとなっておりますが、実際の勤務期間に応じた退職金を確保できるようにするため、新規に本制度に加入する事業主が、その雇用する従業員の加入前の勤務期間について所定の過去勤務掛金を納付した場合には、十年を限度として加入前の勤務期間を加入後の掛金納付月数に通算して所定の退職金が支給されるようにすることとしております。

 第四は、特定業種退職金共済制度における掛金日額の範囲の引き上げであります。

 特定業種退職金共済組合が定款で定め得る掛金日額の範囲は、現行制度では六十円以上三百円以下となっておりますが、賃金等の上昇に合わせて、これを百二十円以上四百五十円以下に引き上げることとしております。

 この法律案の主たる改正内容は以上のとおりでありますが、この法律の附則におきましては、この法律の施行の際被共済者である者に関して、最低掛金月額までの掛金月額の引き上げについて一定の猶予期間を置くこと、本制度加入前の勤務期間を加入後の掛金納付月数に通算することができることとすること、退職金についての国庫補助の引き上げは施行日以後の期間について行うこととすること等の経過措置を定めるとともに、その他これらの改正が円滑に実施されるよう所要の経過措置を規定しております。

 以上、この法律案の提案理由及びその内容につきまして御説明申し上げました。

 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

第91回国会衆議院社会労働委員会議録第3号17頁(昭和55年3月4日)〔藤波孝生労働大臣発言・発言番号96〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 社会労働委員会昭和55年3月25日

政府は、次の事項について適切な措置を講ずるよう配慮すべきである。

一中小企業退職金共済制度を一層魅力あるものに改善するとともに、加入促進対策を強化し、その普及促進を図ること。

二建設業退職金共済制度について、一の加入促進対策の強化とともに、証紙貼付の履行確保、事務手続の簡素化等に努め、その実効性の確保を図ること。

三中小企業退職金共済制度の運営に当たっては、関係労使の意見を十分反映しうるよう、一層の配慮を行うこと。

四資産運用については、その効率化と共済融資制度の一層の改善に努めること。

参議院 社会労働委員会昭和55年4月24日

政府は、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

一建設事業者ごとの安全成績を的確には握する方法を専門家による委員会において検討し、労働災害の防止に資すること。

二建設労働者に対する安全衛生教育、健康診断等が適切に行われるよう、これらの労働者の移動性を考慮して、安全衛生に関する手帳の交付その他の措置を検討し、その推進に努めること。

三労働安全衛生水準の向上を図るため、労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタント制度の活用について一層努力すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109101023)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。