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閣法第91回国会 第52号成立修正あり

銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案

昭和55年法律第55号 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律
提出昭和55年2月26日 内閣
付託参議院 地方行政委員会
衆議院 地方行政委員会
成立
昭和55年法律第55号
審議会議 7回・発言 816(政府答弁等 358)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院地方行政委員会

  1. S55.3.4趣旨説明地方行政委員会 2192
  2. S55.3.18質疑地方行政委員会 3247
  3. S55.3.25質疑・修正案趣旨説明・附帯決議・採決・修正案地方行政委員会 4208
  4. S55.3.31附帯決議・委員長報告・採決本会議 888

衆議院地方行政委員会

  1. S55.4.25趣旨説明地方行政委員会 19158
  2. S55.5.8質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案地方行政委員会 20322
  3. S55.5.9委員長報告・採決・附帯決議本会議 2377

提案理由

後藤田正晴 自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官 昭和55年3月4日

ただいま議題となりました銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明いたします。

 この法律案は、最近における猟銃を使用した犯罪及び猟銃または空気銃に起因する事故の実情にかんがみ、猟銃の所持の許可の基準を整備し、銃砲の保管に関する規制を強化するとともに、猟銃等の所持の許可の取り消し事由を整備し、あわせて射撃教習の用途に供する猟銃の備えつけ制度を新設すること等をその内容とするものであります。

 まず第一に、所持の許可の基準の整備について御説明いたします。

 銃砲または刀剣類、特に猟銃を使用した犯罪は依然として多発しており、これを防止するため所持の許可基準を一層厳格にする必要があります。

 そこで、許可の際の審査をより的確にするため申請者が提出する銃砲または刀剣類の所持の許可申請書及び添付書類の様式の整備を図ることとし、許可申請書またはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、または重要な事実の記載が欠けている場合には、銃砲または刀剣類の所持の許可をしてはならないことといたしたのであります。

 次に、銃砲または刀剣類の所持の許可を取り消された者及び銃砲または刀剣類を不法に所持し、あるいは銃砲の保管義務または銃砲もしくは刀剣類の譲り渡しの制限に違反するなどして罰金以上の刑に処せられた者に係る銃砲もしくは刀剣類の所持の許可の欠格期間を五年とすることとしたのであります。

 また、銃砲、刀剣類または刃物を使用して、人の生命または身体を害する罪その他の死刑または無期もしくは長期三年以上の懲役もしくは禁錮に当たる凶悪な罪で政令で定めるものに当たる違法な行為をした日から起算して十年を経過していない者には、猟銃の許可をしてはならないものとすることとしたのであります。

 第二に、射撃教習用途の猟銃の備えつけ制度等について御説明いたします。

 現在、新たに猟銃を所持しようとする者に対しては、都道府県公安委員会が行う技能検定または教習射撃場において行う射撃教習を受けさせることとしており、そのため、各人に猟銃の所持の許可を与え、猟銃の自己保管もできることとしているのであります。しかし、これらの者は猟銃の取り扱いがふなれな初心者であることなどにかんがみ、技能検定を受ける者には都道府県公安委員会の指定する猟銃、射撃教習を受ける者には教習射撃場に備えつけられた猟銃を使用させることとし、各人に猟銃の所持の許可を与えないこととしたのであります。

 これに伴い、教習射撃場には、射撃教習の用途に供するため必要な猟銃を備えつけなければならないこととするとともに、その保管等について、所要の規定の整備を行うものであります。

 第三に、銃砲の保管に関する規制の強化について御説明いたします。

 現行法におきましては、銃砲の所持の許可を受けた者がみずから銃砲を保管する場合には、堅固な保管設備に施錠して行わなければならないことになっておりますが、保管が不適切なため銃砲の盗難が多発していることにかんがみ、銃砲の保管の設備及び方法の基準を新たに総理府令で定め、これによって保管を行わなければならないこととしたのであります。

 また、都道府県公安委員会は、保管する銃砲が猟銃である場合において、盗難の防止その他危害予防上その保管の状況を調査する必要があると認めるときは、あらかじめ通告した上、その必要な限度において、警察職員に、猟銃の保管場所に立ち入り、検査させ、または関係者に質問させることができることとするとともに、銃砲の保管をする者について、その保管の設備または方法が総理府令で定める基準に適合していない場合など危害予防上必要があると認めるときは、これらの者に対し、保管の設備または方法の改善、その他危害予防上必要な措置をとるべきことを命ずることができることとしたのであります。

 第四に、所持許可の取り消し事由の整備等について御説明いたします。

 猟銃及び空気銃は、狩猟、有害鳥獣駆除または標的射撃の用途に供するためこれを所持しようとする場合に許可することになっているのでありますが、都道府県公安委員会は、猟銃または空気銃の所持許可を受けた者が、引き続き三年以上、猟銃または空気銃を許可に係る用途に供していないと認めるときは、危害予防の観点から不必要な銃を排除するためその許可を取り消すことができることとしたのであります。

 そのため、都道府県公安委員会は、猟銃または空気銃の所持の許可を受けた者に対し、許可された猟銃または空気銃を許可に係る用途に供しているかどうかについて必要な報告を求めることができることとしたのであります。

 その他手数料の額の改定、罰則の整備等所要の改正をすることとしております。

 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概略であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いを申し上げます。

第91回国会参議院地方行政委員会会議録第2号27頁(昭和55年3月4日)〔後藤田正晴自治大臣発言・発言番号187〕 会議録 国会会議録検索システム

立法資料のある条文

この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)

附帯決議

参議院 地方行政委員会昭和55年3月25日

政府は、本法施行にあたり、当委員会の審議の経過をふまえ、次の諸点に留意し、その実効に遺憾なきを期すべきである。

一暴力団に対する取締りを一層徹底し、銃器使用犯罪の絶滅のため万全の対策を講ずること。

二銃砲による危害を防止し、公共の安全を確保するため、猟銃用火薬類の不正流出防止の徹底を期すること。

三射撃教習を受ける資格の認定及び銃砲刀剣類の所持許可の際に行う調査については、統一基準により、且つ必要な限度えお超えないよう指導すること。

四猟銃の保管場所に対する立入検査等の権限の行使については、明確な基準に基づき運用し、関係者の承諾、四十八時間以前の通告、日出から日没までの時間内を原則とする等、私生活の平穏を害することのないよう特に慎重を期すること。

五射撃教習に用いる猟銃の備付け制度の実施にあたつては、資格認定の申請の際に、許可を得た後所持することを予定する猟銃を特定し、その入手についての譲渡承諾等の内容を記載した書面を添付させるなど、銃砲販売業者間の公平に十分配慮すること。また、猟銃の備付け、管理、保管などにおいて、実情に即し対処すること。

六いわゆる眠り銃の許可取消しについて、病気、長期出張など正当な理由がある場合は、これを配慮すること。

参議院 本会議昭和55年3月31日

以上御報告申し上げます。

衆議院 地方行政委員会昭和55年5月8日

政府は、本法施行にあたり、次の諸点に留意し、その実効に遺憾なきを期すべきである。

一暴力団に対する取締りを一層徹底し、銃器使用犯罪の絶滅のため万全の対策を講ずること。

二銃砲による危害を防止し、公共の安全を確保するため、猟銃用火薬類の不正流出防止の徹底を期すること。

三射撃教習を受ける資格の認定及び銃砲刀剣類の所持許可の審査に当たっては、統一的な運用を図るとともに、その際に行う調査については、必要な限度を超えないよう指導すること。

四猟銃の保管場所に対する立入検査等の権限の行使については、関係者の承諾、四十八時間以前の通告、日出から日没までの時間内を原則とする等の明確な基準に基づき運用し、私生活の平穏を害することのないよう特に慎重を期すること。

五射撃教習に用いる猟銃の備付け制度の実施に当たっては、資格認定の申請の際に、許可を得た後所持することを予定する猟銃を特定し、その入手についての譲渡承諾等の内容を記載した書面を添付させるなど、銃砲販売業者間の公平に十分配慮すること。

六教習射撃場の管理の方法、備付け銃の保管等については、その実情に即し適切に対処すること。

七いわゆる眠り銃の許可取消しについて、病気、長期出張などやむを得ない理由がある場合には、弾力的な運用がなされるよう配慮すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109101052)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。