郵便法等の一部を改正する法律案
衆議院 逓信委員会公聴会
参議院 逓信委員会
参議院 逓信委員会公聴会
昭和55年法律第109号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院逓信委員会・逓信委員会公聴会
- S55.10.15趣旨説明逓信委員会 1280
- S55.10.16質疑逓信委員会 2252
- S55.10.22質疑逓信委員会 3311
- S55.10.23質疑逓信委員会 4240
- S55.10.24公聴会逓信委員会公聴会 1114
- S55.10.29質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案逓信委員会 5417
- S55.10.30委員長報告・討論・採決(修正)・附帯決議本会議 1033
参議院逓信委員会・逓信委員会公聴会・逓信委員会、物価等対策特別委員会連合審査会
- S55.11.5趣旨説明・質疑本会議 647
- S55.11.6趣旨説明・質疑逓信委員会 3226
- S55.11.11質疑逓信委員会 4343
- S55.11.12公聴会逓信委員会公聴会 154
- S55.11.13質疑逓信委員会 5228
- S55.11.18質疑逓信委員会 6222
- S55.11.20質疑逓信委員会 7358
- S55.11.21質疑逓信委員会、物価等対策特別委員会連合審査会 1182
- S55.11.25質疑・討論・採決・附帯決議逓信委員会 8299
- S55.11.26附帯決議・委員長報告・討論・採決本会議 1123
提案理由
山内一郎 郵政大臣 昭和55年10月15日郵便法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。
この法律案は、最近における社会経済情勢の動向及び郵便事業の運営の現状にかんがみ、郵便事業の運営に要する財源の確保を図るため、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の改定を行うほか、第一種郵便物等の料金の決定について臨時の特例を設けるとともに、利用者に対するサービスの改善を図る等のため、郵便法その他関係法律について所要の改正を行おうとするものであります。
まず、郵便法の一部改正の内容について申し上げます。
第一は、郵便料金の改定についてであります。
郵便事業財政は、石油危機に端を発した人件費や諸物価の高騰により、昭和四十九年度以来大幅な赤字に転じ、昭和五十一年一月の料金改定によりまして好転いたしましたものの、昭和五十三年度からは、再び赤字を生ずることとなり、昭和五十四年度末における累積欠損金は、二千百二十四億円になりました。このまま推移すれば赤字はますます増大し、事業財政の状況は、悪化の一途をたどることとなります。
こうした中で、昨年十月郵政審議会に対し、郵便事業財政を改善する方策について諮問いたしましたところ、同審議会から、昭和五十五年度から三年間は新たな赤字が生ずることを防ぐとともに、累積赤字についてもできるだけこれを解消していく措置をとることが必要であるとして、この際、郵便料金の改定を行うことはやむを得ないものと判断するとの答申がなされました。
今回の料金改定案は、この答申に示された料金を骨子とするものでありまして、第一種郵便物(封書)につきましては、定形二十五グラムまで五十円を六十円に、定形外五十グラムまで百円を百二十円に改め、また、第二種郵便物の通常はがきにつきましては、二十円を四十円に改めることを主な内容といたしております。
なお、第一種郵便物のうち、郵便書簡につきましては五十円に据え置くこととし、第二種郵便物の通常はがきにつきましては、昭和五十五年度中は三十円とすることといたしております。
第二は、第一種郵便物等の料金の決定についての特例についてであります。
郵便の料金決定方法のあり方につきましては、かねて郵政審議会等から、現行の料金決定方法については、弾力的に対処できる方向での改善が必要であるとの趣旨の御提言をいただいていたところでありますが、その後慎重に検討いたしてまいりました結果、郵便事業財政の現状にかんがみ、郵便事業に係る累積欠損金が解消されるまでの間、一定の範囲及び条件のもとで、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金は、郵政大臣が郵政審議会に諮問した上、省令で定めることができるものとする等の規定を設けることといたしたいとするものであります。
第三は、利用者に対するサービスの改善を図るため、新たに郵便切手について手数料を徴してこれを他の郵便切手等と交換することができることとすること、新たに図画等を印刷した郵便はがきを発行し、一般の郵便はがきの料金額によらない額で売りさばくことができることとすること、速達小包として差し出すことができる郵便物の大きさ及び重量の制限を緩和することについての改正を行うことといたしております。
以上のほか、郵便に関する料金を滞納した場合の延滞金、延滞利率についての規定を設けること等の内容を織り込んでおります。
次に、お年玉つき郵便はがき及び寄付金つき郵便はがき等の発売並びに寄付金の処理に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。
まず、お年玉につきましては、利用者に対するサービスの改善を図るため、お年玉として贈る金品の単価の最高限度額を現行三万円から五万円に引き上げることとするとともに、お年玉として贈る金品は、簡易郵便局においても引きかえをすることができることといたしております。
また、寄付金につきましては、その配分を受けることができる団体に、文化財の保護を行う団体及び青少年の健全な育成のための社会教育を行う団体を加えることといたしております。
最後に、印紙をもってする歳入金納付に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。
これは、郵便法の一部改正の中で郵便切手の交換を行うことといたしておりますので、これにあわせまして、同様の趣旨から、収入印紙につきましても、他の収入印紙との交換ができるようにしようとするものであります。
以上、この法律案の提案理由及び主な内容につきまして御説明申し上げましたが、今後とも郵便の送達速度の安定を図ることにより、国民各位の期待にこたえるよう懸命の努力を傾ける所存でございます。何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
第93回国会衆議院逓信委員会議録第1号2頁(昭和55年10月15日)〔山内一郎郵政大臣発言・発言番号7〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。
一国民の強い要請にこたえるため、郵便事業の効率的な経営を図り、極力料金改定の抑制につとめること。
一近代的営業感覚に基づき、国民の要請に即した郵便利用喚起のための諸施策を考究し、郵便の需要確保につとめること。
一郵政審議会の郵便料金改定に占める役割りの重要性にかんがみ、審議会委員の選任等に配意し、その機能が十分発揮できるようつとめること。
一第三種郵便物の料金改定については、社会的影響を考慮すること。
一国民の負託にこたえるため、郵便業務の正常な運行を確保し、健全な労使関係の樹立に不断の努力を払うこと。以上のとおりであります。この決議案は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び新月由クラブの各派共同提案に係るものでありまして、案文も当委員会における質疑等を十分勘案して作成したものでございますから、その趣旨につきましては改めて説明を要しないと存じますので、省略させていただきます。
政府は、本法の施行にあたり、次の各項について、適切な措置を講ずべきである。
一郵便事業の経営にあたつては、郵便需要確保のための諸施策を積極的に推進するとともに事業の刷新効率化を図り、極力、料金引き上げを抑制するよう努めること。
一郵政審議会の責務の重大化にかんがみ、同審議会が十分民意を反映して機能するよう委員構成等に特段の意をもちいること。
一第三種郵便物の料金については、その社会的影響を考慮して大幅な引き上げを避けるよう配意すること。
一小包郵便物については有効利用の方策などそのあり方に抜本的検討を加えて収支の改善に努めること。
一労使の信頼関係の確立にいつそうの努力をはらい、郵政事業の円滑な運営を確保すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109201002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。