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閣法第96回国会 第65号成立

警備業法の一部を改正する法律案

昭和57年法律第67号 警備業法の一部を改正する法律
提出昭和57年3月16日 内閣
付託参議院 地方行政委員会
衆議院 地方行政委員会
成立
昭和57年法律第67号
審議会議 8回・発言 951(政府答弁等 434)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院地方行政委員会

  1. S57.4.15趣旨説明地方行政委員会 12248
  2. S57.4.22質疑地方行政委員会 15227
  3. S57.4.23質疑・採決・附帯決議地方行政委員会 16199
  4. S57.4.27採決・委員長報告・附帯決議本会議 2030

参議院地方行政委員会

  1. S57.5.11趣旨説明地方行政委員会 12391
  2. S57.5.13質疑地方行政委員会 13266
  3. S57.7.6質疑・採決・附帯決議地方行政委員会 14243
  4. S57.7.9附帯決議・委員長報告・採決本会議 2238

提案理由

世耕政隆 自治大臣・国家公安委員会委員長 昭和57年4月15日

 次に、ただいま議題となりました警備業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 警備業は、社会的需要の増大に伴い著しい成長を続けておりますが、反面、一部には、暴力団関係者等の不適格業者も見られるほか、警備員に対する指導、教育義務を怠る業者が増加しており、警備員の非行を初め警備業務の実施の適正を害する事件等も依然として後を絶たない状況にあります。また、近年、警報装置等を使用して行う機械警備業が急速に普及しておりますが、その即応体制の不備により事件または事故の発生時に十分な対応ができないこと等の不適切事案が多発しております。

 この法律案は、このような警備業の実情にかんがみ、警備業を営む者の要件を整備し、警備業を営もうとする者は、これに関する都道府県公案委員会の認定を受けることとするとともに、警備員指導教育責任者制度を設ける等警備員の指導及び教育についての規定を整備し、あわせて機械警備業に対する規制に関する規定を新設すること等をその内容とするものであります。

 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。

 第一は、警備業を営む者の要件及び警備業の開始手続の整備であります。

 その一は、警備業を営む者の要件の整備でありますが、これは、禁治産者、準禁治産者、覚せい剤中毒者、暴力団員等に該当しないことを新たに要件に加える等所要の整備を行うことをその内容としております。

 その二は、警備業の開始手続の整備でありますが、これは、現在の届け出制を認定制に改め、警備業を営もうとする者は、警備業の要件について都道府県公安委員会の認定を受けることとするとともに、認定証の有効期間とその更新、認定の取り消し、認定証の返納等について所要の規定を設けることをその内容としております。

 第二は、警備員の欠格事由の整備であります。

 これは、禁治産者、準禁治産者、覚せい剤中毒者、暴力団員等を欠格事由に加える等所要の整備を行うことをその内容としております。

 第三は、警備員の指導及び教育についての規定の整備であります。

 その一は、都道府県公安委員会は、警備員等について、その知識及び能力に関する検定を行うことができることとすることであります。

 その二は、警備員指導教育責任者制度の新設でありますが、これは、警備業者は、営業所ごとに、警備員の指導及び教育に関する業務を行う警備員指導教育責任者を、警備員指導教育責任者資格者証の交付を受けている者のうちから選任することとするとともに、その欠格事由、資格者証の返納命令等について所要の規定を設けることをその内容としております。

 第四は、機械警備業に対する規制の新設であります。

 その一は、機械警備業務を行おうとする警備業者は、その区域を管轄する都道府県公安委員会に届け出なければならないこととすることであります。

 その二は、機械警備業務管理者制度の新設でありますが、これは、機械警備業者は、基地局ごとに、機械警備業務を管理する業務を行う機械警備業務管理者を、機械警備業務管理者資格者証の交付を受けている者のうちから選任することとするとともに、その欠格事由、資格者証の返納命令等について所要の規定を設けることをその内容としております。

 その三は、機械警備業者は、盗難等の事故の発生に関する情報を受信した場合に、必要な措置をとることができるよう、必要な数の警備員、待機所、車両等を適正に配置しておくこととすることであります。

 その四は、機械警備業者は、機械警備業務を行う契約を締結するときは、その相手方に対し、基地局及び待機所の名称及び所在地その他の事項について説明しなければならないこととすることであります。

 以上の措置に伴い、聴聞の規定の整備、手数料の規定の新設、罰則の整備等所要の改正を行うこととしております。

 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、施行の際に警備業者である者は、施行の日から三月の間は、認定を受けなくても警備業を営むことができることとする等所要の経過措置を設けております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。

第96回国会衆議院地方行政委員会議録第12号30頁(昭和57年4月15日)〔世耕政隆自治大臣発言・発言番号246〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 地方行政委員会昭和57年4月23日

政府は、本法の施行にあたり、警備業の健全な運営を図るため、左の事項について十分留意すべきである。

一警備業の要件の強化は、不適格警備業者を排除することを目的とするものであって、中小警備業者を排除するものでないことに留意するとともに、中小警備業者の健全な発展を妨げないように配慮すること。

二認定制度は、単に警備業の要件に該当しているか否かを事前に判断するための手続にすぎないことにかんがみ、認定にあたっては、本法が認定制度を設けた趣旨を尊重して慎重な運用を行うこと。

三認定手続において警備業者の欠格事由を審査するにあたっては、本法の立法趣旨に基づいて審査にあたることとし、いやしくも個人の基本的人権を侵害することのないようにすること。

四警備業者が警備員の欠格事由を調査するにあたっては、本法の立法趣旨に基づいて調査することとし、いやしくも個人の基本的人権を侵害することのないようにすること。

五警備業者及び警備員は、警備業務を行うにあたり、いやしくも労働者の労働基本権を侵害し、又は正当な争議行為その他労働組合の正当な活動に干渉することがないようにすること。

六警備業者及び警備員が、業務上知り得た他人の秘密、プライバシーを漏らし、その他他人の基本的人権を侵害することのないように指導すること。

七警備業者が防犯等の警備業務のみならず、防火・防災に関する業務をあわせて実施していることが多い実情にかんがみ、防火・防災業務のあり方について、消防・防災法令の趣旨に即して適切に対処すること。

参議院 地方行政委員会昭和57年7月6日

政府は、本法施行にあたり、左の事項について善処すべきである。

一警備業を営む者の要件に関する改正規定の運用については、中小警備業者の排除とならないよう留意し、とくに警備員指導教育責任者制度の運用にあたっては、中小警備業者の健全な発展を妨げないよう配慮すること。

二認定制度は、単に警備業の要件に該当しているか否かを事前に判断するための手続にすぎないことにかんがみ、認定にあたっては、本法が認定制度を設けた趣旨を尊重して慎重な運用を行うこと。

三警備業者の欠格事由の審査並びに警備業者が行う警備員の欠格事由の調査にあたっては、個人の基本的人権を侵害することがないようにすること。

四警備業者及び警備員は、警備業務を行うにあたり、労働者の労働基本権を侵害し、又は正当な争議行為その他労働組合の正当な活動に干渉することがないようにすること。なお、良質な労働力の確保と適正な賞金が保障されるよう所要の措置を検討すること。

五警備業者及び警備員が、業務上知り得た他人の秘密、プライバシーを漏らし、その他他人の基本的人権を侵害することのないように指導すること。

六警備業者が防犯等の警備業務のみならず防火・防災に関する業務をあわせて実施していることが多い実情にかんがみ、防火・防災業務のあり方について、消防・防災法令の趣旨に即して適切に対処すること。

七検定制度の実施にあたっては、特定分野に限定することとするなど、各警備業務の実態を考慮し、事業の円滑な運営に支障が生じないよう配意すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109601065)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。