建築士法及び建築基準法の一部を改正する法律案
衆議院 建設委員会
昭和58年法律第44号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会
- S58.3.25趣旨説明建設委員会 6289
- S58.4.27質疑・採決(修正)・修正案趣旨説明・附帯決議・修正案建設委員会 8217
- S58.4.28委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 1948
参議院建設委員会
- S58.5.12趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑・採決・附帯決議・議案(衆議院修正部分)建設委員会 5143
- S58.5.13附帯決議・採決・委員長報告本会議 1440
提案理由
内海英男 建設大臣 昭和58年3月25日ただいま議題となりました建築士法及び建築基準法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
建築士法及び建築基準法は、その制定以来、三十余年を経過しており、この間、建築物が多様化し、大規模化するとともに、建築技術が高度化するなど、状況の著しい変化が見られます。
建築士を初めとする建築物の設計及び工事監理に携わる技術者について見ますと、現在、一定の建築物に関しましては、その業務を確実に遂行しております。
また、建築に関する確認及び検査も、建築件数の増加、業務の複雑化等により執行体制の見直しが必要となっております。
このような状況等にかんがみ、建築物の設計及び工事監理の適正化を図るため、小規模木造建築士資格の設定その他建築士制度の改善整備を行うとともに、建築行政に関する事務の簡素合理化を図るため、建築士試験の実施体制の整備並びに特定建築物の確認及び検査に係る対象法令の範囲の限定を行う等の必要があります。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次に、その要旨を御説明申し上げます。
まず、建築士法の一部改正についてであります。
第一に、一定の木造建築物に係る設計または工事監理を行うことができる者といたしまして、都道府県知事の免許に係る小規模木造建築士資格を設けるとともに、小規模木造建築士事務所に関する規定を整備することといたしております。
第二に、建設大臣または都道府県知事は、その指定する者に、建築士試験の実施に関する事務を行わせることができることとするとともに、指定試験機関に関する規定を整備することといたしております。
第三に、建築士の懲戒事由の拡充等を行い、建築士の適正な業務執行を確保するとともに、建築士事務所の登録の有効期間の延長、建築士事務所を管理する建築士の権限の明確化等建築士事務所に係る制度の改善整備を行うことといたしております。
次に、建築基準法の一部改正についてであります。
第一に、建築確認制度及び建築検査制度を合理化し、いわゆるプレハブ住宅及び小規模な建築物の建築及びその建築の工事につき建築基準法令の単体規定の一部を確認及び検査の対象法令から除外することといたしております。
第二に、建築物の維持保全に関する計画の作成等建築物の適正な維持保全を確保するための規定の整備を行うことといたしております。
第三に、建築確認に関する消防長等の同意制度の合理化を行うことといたしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第98回国会衆議院建設委員会議録第6号38頁(昭和58年3月25日)〔内海英男建設大臣発言・発言番号287〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、すでに質疑の過程におきまして委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることにいたします。建築士法及び建築基準法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一本法の施行が供給される住宅の質及び価格に悪影響を及ぼすことのないよう、消費者保護の立場に立って十分に配慮するとともに、住宅の性能保証の拡充について検討すること。
二建築物の防火・避難施設等の整備を推進するとともに、定期報告制度の的確な運用とその対象建築物の維持保全に関する計画の策定を徹底すること。
三建築基準法に定める集団規定の順守の徹底に努めるとともに、住宅の建築確認の簡素化に当たっては、住宅の安全性が低下することのないよう配慮すること。
四木造建築士の試験の実施に当たっては、大工・工務店等の実態を考慮し、木造建築技術が適切に評価されるよう配慮すること。
五試験の委託機関の指定に当たっては、公正の確保について配慮すること。
六一定規模以下の木造建築物の施工管理に関しては、今後、新たな資格制度を設けないよう努めること。
七地方公共団体に対し、本法の施行について、十分な指導を行うとともに、地方公共団体の建築行政の充実のため必要な執行体制の整備拡充に努めること。
八違反建築物の発生を未然に防ぐため、宅地建物取引業者等関係者に対し指導強化を図るとともに、建築物をめぐる各種トラブルの発生については、その紛争処理の方途の充実を図ること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一本法の施行によって住宅の質及び価格に悪影響を及ぼすことのないよう、消費者保護の立場に立って十分に配慮するとともに、地方公共団体の建築行政の充実のため必要な執行体制の整備拡充に努めること。
二建築物の防災機能の向上に必要な措置を推進するとともに、定期報告制度の的確な運用、維持保全に関する計画策定の徹底及び消防との連絡の緊密化について特段の配慮を行うこと。
三建築士試験の委託及び実施に当たっては、公正の確保について配慮するとともに、木造建築士試験の実施に際しては、大工、工務店等の意向を参酌し、木造建築技術が適正に評価されるよう留意すること。
四建築基準法に定める集団規定等の遵守の徹底に務めるとともに、違反建築物の発生防止のため、関係業界に対する指導強化を図ること。また、建築物をめぐる紛争処理の改善及び住宅性能保証制度の拡充に努めること。
五一定規模以下の木造建築物の施工管理に関しては、今後、新たな資格制度を設けないよう努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109801041)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。