公害健康被害補償法の一部を改正する法律案
参議院 環境特別委員会
昭和60年法律第15号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院環境委員会
- S60.2.22趣旨説明環境委員会 216
- S60.3.25質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案環境委員会 4250
- S60.3.26委員長報告・採決・附帯決議本会議 1641
参議院環境特別委員会
- S60.3.27趣旨説明・質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案環境特別委員会 3217
- S60.3.29附帯決議・委員長報告・採決本会議 1059
提案理由
石本茂 環境庁長官 昭和60年2月22日ただいま議題となりました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
公害健康被害補償法は、相当範囲にわたる著しい大気の汚染または水質の汚濁の影響により健康が損なわれた人々に対して、その迅速かつ公正な保護を図るため、各種補償給付の支給等を実施することとしております。これらの実施に必要な費用のうち慢性気管支炎等の非特異的疾患に係るものにつきましては、大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設等を設置する事業者から徴収する汚染負荷量賦課金を充てるほか、自動車に係る分として、昭和四十九年度から昭和五十九年度までの間におきましては、自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を充てることとされてまいりましたが、今回、昭和六十年度から昭和六十二年度までの間の措置を定めるため、この法律案を提案した次第であります。
次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
今回の法律案は、昭和六十年度から昭和六十二年度までの間において、政府は、引き続き、大気の汚染の原因である物質を排出する自動車に係る費用負担分として自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を公害健康被害補償協会に対して交付することとするものであります。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第102回国会衆議院環境委員会議録第2号4頁(昭和60年2月22日)〔石本茂環境庁長官発言・発言番号14〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。公害健康被害補償法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たって、次の諸点につき適切な措置を講ずべきである。
一昭和六十三年度以降における費用徴収方法については、固定発生源と移動発生源の寄与を考慮し、汚染の原因者負担の原則にのつとるとともに、発生源の公害防除の努力が十分反映されることを重点においた方策の確立に努めること。
二幹線道路周辺における環境の改善を図るため、バス・トラック等の自動車に係る騒音、排出ガス等の規制を含め、総合的な交通公害対策を推進すること。
三大都市圏における二酸化窒素に係る環境基準の達成が急務である現状にかんがみ、窒素酸化物総量削減の実効性を確保するため、地域の実情に応じた関連諸施策を推進するなど環境改善に一層努めること。
四最近における都市型複合汚染に対処するため、窒素酸化物等についても健康被害との因果関係を究明し、その結果に基づいて地域指定の見直しを行うこと。
五大気汚染の改善が進んでいない指定地域等における工場・事業場の新増設に際しては、特に汚染防止に十分配慮し、健康被害の防止に努めること。
六補償給付の改善を行うとともに、転地療養事業等の公害保健福祉事業の充実、強化を図ること。
七国立水俣病研究センターについては、なお一層体制の整備に努めるとともに、研究成果をふまえて水俣病の治療体制の充実についても検討すること。
八将来の健康被害の発生を防止するため、新親の健康被害物質に対する監視と継続的調査を行うとともに、公害健康被害に関する調査・研究については、その結果を公表し、本制度の適正化に資すること。
九本制度の対象となっていない騒音、振動等による健康被害及び財産被害についても、その実態の把握に努め、被害者の補償措置を早急に確立するよう検討すること。
政府は、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一昭和六十三年度以降における費用徴収方法については、汚染の原因者負担の原則にのっとるとともに、発生源の公害防除の努力が十分反映されることを重点においた方策の確立に努めること。
二幹線道路周辺における環境の改善を図るため、自動車に係る騒音、排出ガス等の規制を強化するとともに、物流及び土地利用の適正化を含めた総合的な交通公害対策を推進すること。
三最近における都市型複合汚染に対処するため、窒素酸化物等についても健康被害との因果関係を究明し、その結果に基づいて地域指定の見直しを行うこと。
四補償給付の改善を行うとともに、公害保健福祉事業の実施については、関係地域住民並びに患者の意見を尊重してその充実、強化を図ること。
五二酸化窒素及び浮遊粒子状物質に係る環境基準の達成状況にかんがみ、前者については総量削減の実効性の確保のため地域の実情に応じた関連諸施策を推進し、後者については、多岐にわたる発生源の把握とその対策の確立に努めること。
六大気汚染の改善が進んでいない指定地域等における工場・事業場の新増設に際しては、特に汚染防止に十分配慮し、健康被害の防止に努めること。
七将来の健康被害の発生を防止するため、新規の健康被害物質に対する監視と継続的調査を行うこと。
八本制度の対象となっていない騒音、振動等による健康被害及び財産被害についても、その実態の把握に努め、被害者の補償措置を早急に確立するよう検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110201012)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。