租税特別措置法及び所得税法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和60年法律第7号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- S60.2.15趣旨説明・質疑本会議 1024
- S60.2.20趣旨説明大蔵委員会 54
- S60.2.22質疑大蔵委員会 6246
- S60.2.26質疑大蔵委員会 7307
- S60.2.27参考人招致大蔵委員会 8128
- S60.3.6質疑大蔵委員会 9234
- S60.3.8質疑・討論・採決・附帯決議大蔵委員会 10232
- S60.3.9委員長報告・討論・採決・附帯決議本会議 1338
参議院大蔵委員会
- S60.3.20趣旨説明・質疑本会議 839
- S60.3.26趣旨説明・質疑大蔵委員会 6259
- S60.3.27参考人招致大蔵委員会 753
- S60.3.28質疑・討論・採決・附帯決議大蔵委員会 8354
- S60.3.29附帯決議・委員長報告・討論・採決本会議 1059
提案理由
竹下登 大蔵大臣 昭和60年2月15日次に、租税特別措置法及び所得税法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
租税特別措置につきましては、最近における社会経済情勢と現下の厳しい財政事情に顧み、既存の租税特別措置の整理合理化を行うとともに、利子配当等の課税の適正化を図る等所要の措置を講ずることといたしております。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、企業関係の租税特別措置につきましては、昭和五十一年度以来連年厳しい見直しを行ってきておりますが、昭和六十年度におきましても、特別償却制度及び準備金制度等の整理合理化を行うことといたしております。また、登録免許税の税率軽減措置等につきましても所要の整理合理化を行うことといたしております。
第二に、利子配当等の課税につきましては、郵便貯金を含む非課税貯蓄制度の限度額管理の適正化を図るため、住民票の写し等所要の書類の提示による氏名、生年月日及び住所の告知、その確認についての証印制度を導入する等の措置を講ずるとともに、総合課税の対象となる利子配当等につきましても、本人確認制度の整備を図るほか、源泉分離選択課税制度の適用期限の定めを廃止する等の措置を講ずることといたしております。
なお、少額貯蓄等利用者カード制度は、廃止することといたしております。
第三に、技術研究開発を推進するため、試験研究費の額が増加した場合の特別税額控除額に加えて、基盤技術の開発研究用資産について取得価額の七%相当額の特別税額控除を認める措置を講ずるとともに、中小企業者等の試験研究費について、その六%相当額の特別税額控除を認める措置を講じ、試験研究費の額が増加した場合の特別税額控除との選択適用を認めることといたしております。
第四に、民間活力の活用等の観点にも配慮しつつ、高度利用地区等における特定の優良な再開発建築物について割り増し償却を認める措置を講ずることとするほか、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の課税の特例等につき所要の見直しを行った上、存置する等の措置を講ずることといたしております。
第五に、法人が支払いを受ける利子配当及び割引債の償還差益につき源泉徴収された所得税額については、五年間の臨時措置として当該事業年度の法人税額を限度として控除することとし、控除し切れなかった部分の金額については、翌事業年度以降の法人税額から四年間にわたり繰り越して控除し、この期間内に控除し切れなかった部分の金額は、四年目に全額還付する措置を講ずることといたしております。
その他、協同組合等の法人税の配当軽課税率の引き上げ等を行うとともに、特定外国子会社等に係る所得の課税の特例制度について所要の整備を行うほか、老年者年金特別控除、農業協同組合等の留保所得の特別控除、交際費等の損金不算入措置並びに揮発油税及び地方道路税の税率の特例措置等適用期限の到来する租税特別措置について、実情に応じてその適用期限を延長する等所要の措置を講ずることといたしております。
以上、法人税法の一部を改正する法律案並びに租税特別措置法及び所得税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
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法人税法の一部を改正する法律案(内閣提出)
及び租税特別措置法及び所得税法の一部を
改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対
する質疑
第102回国会衆議院会議録第10号2頁(昭和60年2月15日)〔竹下登大蔵大臣発言・発言番号10〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について所要の措置を講ずべきである。
一税体系のあり方については、国民の理解と信頼を確保し得るよう一段と公平化に努め社会経済情勢の変化に即応した幅広い意見を聴取し見直すこと。なお、所得税の負担のあり方についても、社会経済情勢の変化に応じて、適宜見直しを行うこと。
一退職給与引当金、貸倒引当金等の繰入率等について引き続き検討すること。なお、退職給与の保全措置についても引き続き検討すること。
一準備金、特別償却等各種の租税特別措置については、その整理合理化に更に努力すること。
一利子・配当課税のあり方については、利子・配当所得の特異性等に留意しつつ、更に検討すること。
一変動する納税環境、財政再建・財源確保の緊急性及び業務の複雑化にかんがみ、高度の専門的知識を要する職務に従事する国税職員については、年齢構成の特殊性等従来の経緯及び税務執行面における負担の公平確保の見地から、処遇の改善はもとより中長期的見通しに基づく定員の一層の増加等につき格段の努力をすること。
一入場税の減税効果が入場料金に反映されるよう、適切に配慮すること。
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一税体系のあり方については、所得税負担のあり方を含め、国民の理解と信頼が得られるよう一層の公平確保に努めるとともに、社会経済情勢の変化に即応した幅広い意見を聴取しつつ、適宜見直しを行うこと。
二退職給与引当金、貸倒引当金等の繰入率等について、引き続き実態に応じて検討すること。なお、退職給与の保全措置についても、検討を進めること。
三準備金、特別償却等各種租税特別措置については、産業構造の変化に即応して、既に政策目的を達したもの、政策効果の少ないものは、整理合理化を行うとともに、新規の政策税制を設けることは厳に抑制すること。
四利子・配当課税のあり方については、郵便貯金を含め、本人確認、名寄せの厳正な方途の確立を図り、その適正・公平な課税がなされるよう、引き続き検討を行うこと。
五複雑困難であり、かつ高度の専門的知識を要する職務に従事する国税職員について、変動する納税環境、財政再建の緊急性、業務の一層の複雑化及び税務執行面における負担の公平確保の見地から、職員の年齢構成の特殊性等従来の経緯等に配慮し、処遇の改善、職場環境の充実及び中長期的見通しに基づく定員の一層の増加等につき特段の努力をすること。
六入場税の減税効果が入場者の負担軽減につながるよう、適切に配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110201016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。