特定都市鉄道整備促進特別措置法案
参議院 運輸委員会
昭和61年法律第42号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院運輸委員会
- S61.3.5趣旨説明運輸委員会 4242
- S61.3.25質疑運輸委員会 5210
- S61.3.28質疑・附帯決議・採決運輸委員会 6228
- S61.4.1採決・委員長報告・附帯決議本会議 1642
参議院運輸委員会
- S61.4.10趣旨説明運輸委員会 74
- S61.4.17質疑運輸委員会 885
- S61.4.22質疑・採決・附帯決議運輸委員会 9129
- S61.4.23附帯決議・採決・委員長報告本会議 1235
提案理由
三塚博 運輸大臣 昭和61年3月5日特定都市鉄道整備促進特別措置法案について、その提案の理由について御説明を申し上げます。
現在、大都市の鉄道は、通勤通学時において、著しい混雑状況を呈しており、今後この混雑はさらに悪化することが見込まれております。
このような状況に対応して、従来から運転本数の増加や列車編成長の増大が図られてまいりましたが、一部主要線区については、このような方法による対応も既に限界に達しようとしており、今後都市鉄道の混雑緩和を抜本的に解決するためには、鉄道の複々線化工事等の大規模な輸送力増強工事を早急に実施することが必要であります。
しかし、これらの工事は、膨大な資金を要する割に、新たな利用者の獲得には必ずしもつながらず、採算性に問題のある投資であるため、鉄道事業者による速やかな実施が困難な状況にあります。
この法律案は、このような状況に対応して、特定都市鉄道整備積立金の制度を設けること等特別の措置を講ずることにより、工事の実施に伴う鉄道事業者及び鉄道利用者の負担の平準化を図りつつ、必要な輸送力増強工事を促進し、鉄道利用者の利便の向上を図ろうとするものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、鉄道事業者は、十年以内に完了する複々線化工事等の大規模な輸送力増強工事の計画を作成し、運輸大臣の認定を受けることができることとしております。
第二に、計画の認定を受けた鉄道事業者は、計画の期間内において、旅客運送収入の一定割合を非課税で運輸大臣が指定する法人に積み立てるとともに、取り戻した積立金は工事費の支出に充てなければならないこととしております。
第三に、運輸大臣は、当該積立金が旅客運送収入により確保されるよう、また計画期間の終了後にその資金が運賃を通じて鉄道利用者に還元されるよう、鉄道事業者の運賃について配慮することとしております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
第104回国会衆議院運輸委員会議録第4号23頁(昭和61年3月5日)〔三塚博運輸大臣発言・発言番号240〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の事項につき、適切な措置を講ずべきである。
一特定都市鉄道工事の工事費の支出に充てる資金の一部の運賃への上乗せ率等については、鉄道利用者の負担等に十分配慮し、適正かつ合理的なものとなるように定めること。
二特定都市鉄道整備事業計画の認定に当たっては、特定都市鉄道工事の工事費について適正な額となるよう厳正に審査を行うこと。
三特定都市鉄道整備事業計画の実施に当たっては、鉄道騒音対策等の沿線環境整備について万全を期すよう鉄道事業者を指導すること。
四特定都市鉄道整備積立金の管理等の業務を行わせる指定法人に対しては、当該業務が適正に行われるよう十分な指導、監督を行うこと。
政府は、次の事項につき、適切な措置を講ずるべきである。
一特定都市鉄道整備事業計画の認定に当たっては、特定都市鉄道工事の工事費について適正な額となるよう厳正に審査すること。
二本制度によるいわゆる上乗せ運賃についての認可・実施に際しては、制度の趣旨・内容の周知に努めるとともに、鉄道利用者の利用の実態、通学定期割引及び特別加算運賃制度等に十分配慮し、利用者の負担が適正なものとなるよう定めること。
三特定都市鉄道整備事業計画の実施に当たっては、鉄道輸送に伴う騒音防止対策等沿線環境整備について万全を期するよう鉄道事業者を指導すること。
四都市鉄道の新線建設を促進するため、開発利益の還元等の具体的方策について所要の措置を講ずるよう努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110401039)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。