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閣法第104回国会 第59号成立修正あり

核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案

昭和61年法律第73号 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律
提出昭和61年3月7日 内閣
付託衆議院 科学技術委員会
参議院 科学技術特別委員会
成立
昭和61年法律第73号
審議会議 12回・発言 1,791(政府答弁等 692)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院科学技術委員会

  1. S61.4.17趣旨説明・質疑本会議 2156
  2. S61.4.22趣旨説明・質疑科学技術委員会 11357
  3. S61.4.24質疑・参考人招致科学技術委員会 12263
  4. S61.5.6質疑科学技術委員会 14205
  5. S61.5.8質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・修正案科学技術委員会 15169
  6. S61.5.9委員長報告・討論・採決本会議 2771

参議院科学技術特別委員会

  1. S61.5.12趣旨説明科学技術特別委員会 8162
  2. S61.5.14質疑科学技術特別委員会 9224
  3. S61.5.16参考人招致・質疑科学技術特別委員会 10215
  4. S61.5.19参考人招致・質疑科学技術特別委員会 11208
  5. S61.5.20質疑・討論・附帯決議・採決科学技術特別委員会 12110
  6. S61.5.21附帯決議・委員長報告・討論・採決本会議 1832

提案理由

河野洋平 科学技術庁長官 昭和61年4月17日

核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

 この法律案は、大別して二つの内容から成っております。

 第一は、放射性廃棄物の廃棄の事業に関する規制の創設であります。

 エネルギー資源に乏しい我が国にとって、石油にかわるエネルギー源としての原子力の重要性は極めて大きなものがあります。原子力の研究開発に乗り出してから約三十年が経過し、今や原子力は、我が国の主要なエネルギー源の一つとして、確固たる地位を占めるに至っております。しかし、一方、原子力の開発利用の進展に対応し、原子力活動に伴って生ずる放射性廃棄物の処理処分を適切かつ確実に行うことが、原子力の開発利用を着実に進めていく上で極めて重要な課題となっております。

 このため、原子力委員会及び原子力安全委員会におきまして、かねてより精力的な検討が行われてきたところでありますが、昨年十月には、放射性廃棄物の処理処分のあり方及びその安全規制の基本的考え方について提言がなされたところであります。また、現在、青森県におきまして、各原子力施設に保管されている低レベル放射性廃棄物を集中的に処分する計画や、海外に委託した使用済み燃料の再処理に伴って生ずる放射性廃棄物を受け入れ貯蔵する計画がまさに具体化してきていることは、御高承のとおりであります。

 この法律案におきましては、原子力両委員会の提言を踏まえ、放射性廃棄物の処理処分に対する安全規制に万全を期するため、放射性廃棄物の廃棄の事業に関する規制を新たに設けることとした次第でございます。

 第二は、原子力施設の検査体制等の充実であります。

 原子力の開発利用の進展に伴い、原子力施設の建設も増加してまいりましたが、特に今後は、高速増殖炉等の新型原子炉の建設や、濃縮施設、再処理施設等の核燃料サイクル諸施設の建設が本格化することが目前に迫っております。また、あわせて、核燃料物質の運搬等の増加にも対応する必要がございます。このような状況に対応し、適時に厳格かつ入念な検査等を実施し、原子力利用の安全を確保していくことが求められております。

 このため、これらの検査等のうち、基準が明確で手法も確立しているものにつきましては、国の厳格な指導監督のもとに検査等を行う中立公正な機関を活用することにより、検査等の体制の充実を図ることとした次第でございます。

 次に、本法案の要旨を述べさせていただきます。

 第一に、放射性廃棄物の廃棄の事業に関する規制につきましては、放射性廃棄物を埋設の方法により最終的に処分する廃棄物埋設の事業や、放射性廃棄物を最終的な処分がされるまでの間管理する等の廃棄物管理の事業を行おうとする者は、それぞれ内閣総理大臣の許可を受けなければならないことといたします。内閣総理大臣は、その許可を行うに際しましては、慎重な安全審査を行うとともに、原子力委員会及び原子力安全委員会の意見を聞き、これを十分に尊重して許可を行わなければならないことといたしております。

 また、廃棄物埋設の事業の許可を受けた者に対しては、埋設しようとする廃棄物及びその廃棄物埋設施設が技術上の基準に適合することにつき内閣総理大臣の確認を受けなければならないこととし、廃棄物管理の事業の許可を受けた者に対しては、廃棄物管理施設について、その建設に先立って、設計及び工事の方法につき内閣総理大臣の認可を受け、かつ、使用前に内閣総理大臣の検査に合格することを義務づけることとする等の規制を行うことといたしております。

 なお、廃棄事業者を原子力損害の賠償に関する法律上の原子力事業者と位置づけ、廃棄の事業に係る原子力損害賠償責任を一元的に負わせることといたしております。

 第二に、原子力施設の検査体制等の充実につきましては、原子力施設の検査業務のうち、その基準が明確で、手法も確立されている溶接検査について、国の指定する中立公正な検査機関が行えるようにするとともに、核燃料物質等の運搬の際の確認、放射性廃棄物に関する確認の業務のうち定型的な業務につきましても同様に、国の指定する中立公正な確認機関が行えるようにすることといたします。また、指定機関の指定基準、指定機関に対する監督等につきまして、所要の規定を整備することといたしております。

 以上が核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)

     ────◇─────

 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

第104回国会衆議院会議録第21号5頁(昭和61年4月17日)〔河野洋平科学技術庁長官発言・発言番号32〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

参議院 科学技術特別委員会昭和61年5月20日

政府は、本法施行に当たり、放射性廃棄物の処理処分が適切かつ確実に行われるため、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一昭和六十一年三月四日付原子力委員会決定(「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」等の一部改正について)を踏まえ、放射性廃棄物の処理処分は、原則的には発生者の責任であることを常に念頭において、本法に基づく行政処分その他本法の運用を行うこと。

二放射性廃棄物の発生者に対し、廃棄事業者が行う事業に要する費用の負担及び廃棄事業者への適切な支援を確実に行うよう厳重に指導すること。

三放射性廃棄物の運搬及び廃棄事業の実施に当たっては、特に環境を損なうことのないよう、安全の確保のため厳格な指導監督を行うとともに、国による適切なチェック体制を確立すること。

四埋設による最終的な処分を行うことが可能な低レベル放射性廃棄物の範囲についての政令を定めるに当たっては、国際原子力機関の見解を踏まえ、原子力委員会及び原子力安全委員会の意見を守って、安全性の確保に遺漏なきを期すること。

五廃棄の専業に関する安全規制を実施する上で重要な各種基準を、速やかに整備すること。

六廃棄事業所の立地に当たっては、住民の意見及び生活環境への波及効果等に最大の考慮を払いつつ、地元の理解と協力を得るよう廃棄事業者を指導すること。

七高レベル放射性廃棄物の安全な処理処分に関する調査研究を強力に推進すること。

参議院 本会議昭和61年5月21日

以上、御報告申し上げます。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110401059)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。