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国会審議›第108回国会›閣法第42号
閣法第108回国会 第42号成立

特許法等の一部を改正する法律案

昭和62年法律第27号 特許法等の一部を改正する法律
提出昭和62年2月16日 内閣
付託参議院 商工委員会
衆議院 商工委員会
成立
昭和62年法律第27号
審議会議 5回・発言 484(政府答弁等 211)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会

  1. S62.5.14趣旨説明・質疑・採決・附帯決議商工委員会 3221
  2. S62.5.15委員長報告・採決・附帯決議本会議 1736

参議院商工委員会

  1. S62.5.20趣旨説明商工委員会 411
  2. S62.5.21質疑・附帯決議・採決商工委員会 5240
  3. S62.5.22附帯決議・委員長報告・採決本会議 1259

提案理由

宮澤喜一 大蔵大臣 昭和62年5月14日

 まず、特許法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。

 近時における目覚ましい技術開発の進展に伴い、特許出願内容はますます高度化・複雑化の度合いを深めており、技術開発成果の十分な保護の観点から、多面的かつ漏れのない形での特許権の付与が求められております。

 また、国際技術交流の活発化等に伴い、工業所有権の分野においても制度の国際的調和の必要性が増大しております。

 さらに、医薬品等の一部技術分野においては、政府の法規制に基づく許認可等を得るための実験、審査等に相当の長時間を要するため、特許制度の前提である一定期間の権利の専有による利益がその間享受できないという問題が生じております。

 加えて、工業所有権に関する事務の総合的機械化計画等を予定どおり推進するため、特許特別会計の財政的基盤を確保する必要があります。

 本法律案は、以上のような工業所有権制度をめぐる最近の情勢に対処するため、工業所有権関係四法について所要の改正を行うものであります。

 なお、昭和六十年九月から工業所有権審議会において慎重な審議が重ねられた結果、昨年十二月に「多項制の改善、諸期間の弾力化等制度の国際化・国際調和等のあり方に関する答申」が提出されており、本法律案はこの答申にかなう内容となっております。

 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一は、特許出願等に関し多項制を改善するものであります。我が国では従来から特許等の権利請求の範囲を複数の項で記載し得るいわゆる「多項制」を採用してまいりましたが、その記載内容及び方法に制約があることから、最近ますます高度化し、複雑化する技術開発の成果を漏れなく保護するには不十分なものであることが明らかになってきております。このため、技術開発の成果の十分な保護を図り、あわせて出願手続の負担の軽減等に資するべく、多項制について所要の改善を行うものであります。

 第二は、制度の国際的調和等を図るため、各種手続期間の弾力化等を行うものであります。具体的には、工業所有権の保護に関するパリ条約に基づく優先権を主張した者が提出すべき証明書の提出期限の延長、異議申し立て期間の延長等を行うものであります。

 第三は、特許権の存続期間の延長制度の創設であります。これは、安全性の確保等を目的とする法規制に基づく処分であって当該処分の目的、手続等から見て当該処分を的確に行うには相当の期間を要するものを受けることが必要であるため、特許発明を実施することが二年以上できなかったときは、五年を限度として特許権の存続期間の延長を認めるものであります。

 第四は、手数料等の改定を行うものであります。これは、出願料、特許料その他の手数料等の金額または限度額について、工業所有権に関する事務の総合的機械化計画を予定どおり推進するために必要な経費等を勘案して、所要の引き上げを行うものであります。

 本法律案は、これらの事項について所要の措置を講じるため、特許法、実用新案法、意匠法及び商標法についてそれぞれ所要の改正を行うものであります。

第108回国会衆議院商工委員会議録第3号2頁(昭和62年5月14日)〔宮澤喜一大蔵大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

立法資料のある条文

この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)

附帯決議

衆議院 商工委員会昭和62年5月14日

政府は、本法施行に当たり、最近における工業所有権制度をめぐる内外の諸情勢の変化を踏まえ、工業所有権制度の国際的調和の進展に積極的に取組むとともに、特許行政の健全かつ効率的な運用と審査要処理期間の短縮化並びに特許情報提供サービスの改善等を図るため、ぺーパーレスシステム構築計画を着実に推進すべきである。また、特許出願及び実用新案登録出願についてのいわゆる多項制の改正について、出願人等関係者にその周知徹底を図りつつ、特許行政実務の円滑な処理に支障を生ずることのないよう審査基準等運用方針を明確にするとともに、技術革新の急速な進展等に迅速かつ的確に対処するため、審査・審判機能の充実、強化等に一層努めるべきである。

参議院 商工委員会昭和62年5月21日

政府は、本法施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一特許及び実用新案の出願につき多項制の改善を行うにあたり、出願人等関係者にその周知徹底を図るとともに、特許審査の処理が円滑に行われるよう審査基準等運用方針を明確にすること。

二最近の出願件数の急増等もあって滞積している未処理の出願を極力迅速に処理するため、審査官・審判官等の必要な人員の確保及び待遇改善等に努めるとともにペーパーレス計画を着実に推進すること。

三工業所有権制度に関して今後開催が予想される国際会議等の場においては、工業所有権制度の国際的調和の進展に積極的に協力しつつもわが国の主張がその成果に十分反映されるよう努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110801042)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。