日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法の実施のための関係法律の整備に関する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和62年法律第87号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- S62.7.28趣旨説明・質疑大蔵委員会 194
- S62.7.28趣旨説明・質疑本会議 726
- S62.7.29質疑大蔵委員会 2246
- S62.8.18質疑大蔵委員会 3104
- S62.8.19質疑・討論・附帯決議・採決大蔵委員会 4191
- S62.8.20採決・委員長報告・附帯決議本会議 1057
参議院大蔵委員会
- S62.8.21趣旨説明・質疑本会議 635
- S62.8.25趣旨説明・質疑大蔵委員会 2315
- S62.8.27質疑・討論・採決・附帯決議大蔵委員会 3257
- S62.8.28附帯決議・採決・委員長報告本会議 842
提案理由
宮澤喜一 大蔵大臣 昭和62年7月28日ただいま議題となりました日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法案及び日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法の実施のための関係法律の整備に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
我が国の現下の経済情勢を見ますと、国民生活に緊要な社会資本の整備の促進を図ることにより、内需拡大の要請にこたえるとともに地域の活性化に資することが重要な課題となっております。
他方、国債整理基金の状況を見ますと、昭和六十一年度と同様に日本電信電話株式会社の株式の順調な売り払いが行われれば、国債の償還等国債整理基金の円滑な運営に当面要する資金を上回る資金が同基金に蓄積されることが予想されます。
このような状況にかんがみ、現下の経済情勢に緊急に対処するため、国債整理基金の円滑な運営に支障の生じない範囲内で同基金に蓄積された資金の一部を活用する無利子の貸付制度を設け、社会資本の整備の促進を図ることとしているところであります。
これは、厳しい財政事情のもとで、建設国債の増発を可能な限り抑制するよう工夫したものであります。また、この資金については、日本電信電話株式会社の株式売り払い収入の性格を踏まえ、最終的には国債の償還財源に充てることとしております。
日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法案は、以上申し述べましたうち、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入による国債整理基金の資金の一部を運用し、社会資本の整備の促進を図るための国の融資に関する特別措置を講ずるとともに当該資金の運用等に関し必要な事項を定めるものであります。
すなわち、第一に、国は、当分の間、公共事業に要する資金を、別に法律で定めるところにより、地方公共団体等に対し無利子で貸し付けることができることとするほか、特定の民活事業に対し、日本開発銀行等を通じて無利子で資金を貸し付けることができることとする等の措置を講ずることとしております。
第二に、従来の補助または負担を必要とする公共事業の場合には、この補助または負担については、別に法律で定めるところにより、当該貸付金の償還時において行うこととしております。
第三に、無利子貸し付けの財源に充てるたか、国債整理基金特別会計から一般会計を通じて産業投資特別会計へ資金の繰り入れを行うことができることとする等の措置を講ずることとしております。なお、この繰り入れに相当する金額については、後日、産業投資特別会計から一般会計を通じて国債整理基金特別会計へ繰り戻すこととしております。
第四に、以上の国の無利子貸し付け等に関する政府の経理は、産業投資特別会計において、新たに社会資本整備勘定を設けて経理することとする等の措置を講ずることといたしております。
次に、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法の実施のための関係法律の整備に関する法律案は、ただいま御説明申し上げました特別措置法に定める措置を実施するために必要な関係法律の整備を図るため、奄美群島振興開発特別措置法等三十九法律及び関係特別会計法六法律について所要の規定の整備を行うものであります。
以上が議題となりました二法案の提案の理由及びその内容でございます。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第109回国会衆議院大蔵委員会議録第1号2頁(昭和62年7月28日)〔宮澤喜一大蔵大臣発言・発言番号14〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について十分配慮すべきである。
一わが国の置かれている現下の内外社会経済情勢にかんがみ、引き続き適切かつ機動的な財政金融政策の運営等により、均衡かつ調和ある経済発展に努めること。
一今後とも公債の償還に支障なきよう、所要の償還財源の確保に努め、もって公債に対する国民の信頼の保持に万全を期すること。
一日本電信電話株式会社の株式の売払収入の一部を原資とする貸付金については、内需拡大・地域活性化という目的に資するため、真に緊急かつ必要な事業に対して重点的に配分するとともに、その回収に当たっては万全を期すること。
一六十二年度以降の日本電信電話株式会社の株式の売払いに当たっては、上場後における巨大な規模の株式売却となることにかんがみ、既存の株主に対する影響及び株式市場全般に対する影響を考慮の上、市場価格に準拠した適正な価格で売却するよう努めること。
政府は、次の事項について十分配慮すべきである。
一内外の社会経済情勢にかんがみ、均衡かつ調和ある経済発展に資するため、引き続き適切かつ機動的な財政金融政策の運営に努めること。
一公債に対する国民の信頼を保持するため、今後においても、所要の償還財源の確保に努め、公債の償還に支障なきよう万全を期すること。
一昭和六十三年度以降の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用に当たっては、国民共有の資産としての同株式の性格を踏まえ、諸般の要請に応え、その効果が広く国民に均霑するよう配意すること。
一日本電信電話株式会社の株式の売払収入の一部を原資とする貸付金については、内需拡大・地域活性化という目的に資するため、生活関連社会資卒の整備等を含め、真に緊急かつ必要な事業に対して重点的に配分するよう努めること。
一昭和六十二年度以降の日本電信電話株式会社の株式の売払いに当たっては、上場後における巨額の株式売却となることにかんがみ、株式市場全般に対する影響を考慮の上、適正な価格で、公正に売却することに努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110901002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。