国民健康保険法の一部を改正する法律案
参議院 社会労働委員会
昭和63年法律第78号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会・社会労働委員会地方行政委員会連合審査会
- S63.3.22趣旨説明・質疑本会議 958
- S63.3.24趣旨説明社会労働委員会 3182
- S63.3.31質疑社会労働委員会 5260
- S63.4.5参考人招致社会労働委員会 667
- S63.4.13質疑社会労働委員会地方行政委員会連合審査会 1254
- S63.4.14質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案社会労働委員会 8263
- S63.4.15委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 1625
参議院社会労働委員会・社会労働委員会,地方行政委員会連合審査会
- S63.4.18趣旨説明・質疑本会議 1332
- S63.4.19趣旨説明・質疑社会労働委員会 944
- S63.4.26質疑社会労働委員会 11286
- S63.5.9質疑社会労働委員会,地方行政委員会連合審査会 1203
- S63.5.9参考人招致社会労働委員会 1348
- S63.5.10質疑社会労働委員会 14191
- S63.5.17討論・採決・附帯決議社会労働委員会 15209
- S63.5.18委員長報告・附帯決議・討論・採決本会議 1874
提案理由
藤本孝雄 厚生大臣 昭和63年3月22日国民健康保険法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
国民健康保険制度は、我が国の国民皆保険体制の基盤となる制度として重要な役割を果たしておりますが、制度を取り巻く社会経済が大きく変化し、人口の高齢化等を背景に医療費が増高する中で、運営上さまざまな問題を抱えるに至っており、その解決を図ることが重要な課題となっております。
そこで、保険料負担能力の低い被保険者の加入割合が高いという問題や医療費の地域差問題等、国民健康保険制度が当面している不安定要因に対して、国、都道府県及び市町村が共同して取り組む仕組みをつくることにより、国民健康保険事業の運営の安定化を図ることを目的として、この法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一は、指定市町村における国民健康保険事業の運営の安定化の推進であります。厚生大臣が指定する医療給付費等が著しく多額な市町村は、安定化計画を作成し、国及び都道府県の指導及び援助のもとに、給付費等の適正化等運営の安定化のための措置を講ずることとしています。この計画の実施状況を踏まえ、指定市町村の給付費等が特別の事情を勘案してもなお被保険者の年齢構成等をもとに定める基準を超える場合、その基準を超える著しく高い給付費等の一定部分について、国、都道府県、市町村が六分の一ずつ共同で負担するものとしています。
第二は、保険財政基盤の安定化措置であります。市町村の国民健康保険の財政基盤の安定のため、市町村は、保険料負担能力の低い被保険者の保険料軽減相当額を基礎として算定した額を一般会計から国民健康保険特別会計に繰り入れることとし、国はその二分の一を、都道府県はその四分の一をそれぞれ負担することとしております。
第三は、高額医療費共同事業の強化充実であります。高額な医療給付が市町村の国民健康保険の財政に与える影響を緩和するため、国及び都道府県は、国民健康保険団体連合会が行う高額医療費共同事業に対してその費用の一部を補助することができることとし、これにより同事業の強化充実を図ることとしております。
第四は、老人保健医療費拠出金の国庫負担の見直しであります。保険財政基盤の安定化措置等を通じ、国民健康保険の運営の安定化が図られることから、その財政運営への影響に配慮しつつ、特例的に高くなっている老人保健医療費拠出金に係る国庫負担率を調整することとしております。
こうした改正のほか、被保険者資格証明書の交付を受けている場合の療養について社会保険診療の扱いとするなど、その他所要の改正を行うこととしております。
以上申し上げました制度改正のうち、保険財政基盤の安定化措置、高額医療費共同事業に対する補助及び老人保健医療費拠出金に対する国庫負担の見直しの措置は昭和六十三年度及び六十四年度における措置としております。
最後に、施行期日でありますが、本年四月一日から施行することとしております。
以上が国民健康保険法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
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国民健康保険法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第112回国会衆議院会議録第9号5頁(昭和63年3月22日)〔藤本孝雄厚生大臣発言・発言番号33〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項につき、適切な措置を講ずるよう努力すべきである。
一長寿社会を展望した国民福祉の将来ビジョンを明確にするよう努めること。
二昭和六十四年度においても、昭和六十三年度と同様に地方公共団体の負担について、所要の財源措置を講ずること。
三改正後の国民健康保険事業の運営の状況を踏まえ、地方財政に支障が生じないよう、国民健康保険の安定的運営のために必要な助成に努めること。
四国民健康保険制度の長期的安定を図るために必要な措置について、国と地方の役割分担等を含め幅広く検討を行い、その結果に基づいて、昭和六十五年度から抜本改革を行うこと。
五医療保険制度の給付と負担の公平化を図るに当たっては、各制度において運営の安定化を確保するなどその条件整備に努めること。
六国民健康保険組合について、今後とも健全な運営が図られるよう十分配慮すること。
政府は、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。
一高齢化社会の展望に立った社会保障の将来構想を明らかにするよう努めること。
二昭和六十四年度においても、昭和六十三年度と同様に、地方公共団体の負担について、所要の財源措置を講ずること。
三改正後の国民健康保険事業の運営状況を踏まえ、地方財政に支障が生じないよう、国民健康保険の安定的運営のために必要な助成に努めること。また、国民健康保険組合についてて、今後とも健全な運営が図られるよう十分配慮すること。
四国民健康保険制度の長期的安定を図るために必要な措置について、国と地方の役割分担と権限、低所得者への対応等を含め、幅広く検討を行い、その結果に基づいて、昭和六十五年度から抜本改革を行うこと。
五医療保険制度の給付と負担の公平化を図るに当たっては、各制度において運営の安定化を確保する等、その条件整備に努めること。また、レセプト審査の充実、薬価基準の適正化、医療費通知の充実等、医療費適正化対策をより一層積極的に推進すること。
六高医療費市町村の安定化計画については、国民健康保険運営協議会の活用を図ること等により、被保険者の理解と協力が得られるよう努めること。
七診療報酬について、技術重視の診療報酬体系を確立し、その合理化を図ること。
八医療供給体制の適正な整備を図るため、各都道府県における地域医療計画の早期策定及びその適切な実施につき、必要な指導を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111201019)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。