産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律案
参議院 商工委員会
昭和63年法律第33号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
田村元 通商産業大臣 昭和63年3月22日産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
二十一世紀を間近に控えた今日、世界経済は技術革新による産業社会の変革の新たな局面を迎えております。とりわけ、エレクトロニクス、新素材、バイオテクノロジー等の先端的分野における技術革新の進展には目覚ましいものがあり、内外の産業社会の変革に大きな影響を与えております。技術革新は、経済社会の発展の原動力であり、我が国経済が今後とも一層の発展を遂げていくためには、みずから創造的な技術開発の積極的な推進を図っていくことが不可欠であります。
一方、国際経済社会に目を転じますと、折からの貿易摩擦等の影響もあり、我が国が海外の基礎研究に多くを依存し、その成果を活用して経済的成功をおさめてきたという、いわゆる技術ただ乗り論等の批判があります。我が国としましては、こうした国際的批判にこたえるとともに、技術革新による世界経済の発展のために、その国際的地位にふさわしい役割を担っていくことが必要であります。このため、我が国みずから先導的分野における技術開発を積極的に推進し、技術開発を通じた国際社会への積極的貢献を図ることが喫緊の課題となっております。
本法律案は、このような我が国産業技術をめぐる内外の諸情勢にかんがみ新エネルギー・産業技術総合開発機構に産業技術に関する研究開発、研究基盤施設の整備、国際的な共同研究に対する助成等の業務を、国際的に協調しつつ総合的、計画的かつ効率的に行わせるための措置を講ずること等により、産業技術の向上と産業技術の分野における国際交流の進展を図り、もって国民経済の国際経済環境と調和のある中長期的な発展に寄与することを目的として立案されたものであります。
次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一は、新エネルギー総合開発機構に産業技術に関する研究開発を行うこと、機構みずからが高度な産業技術に関する研究開発に必要な相当の規模の施設及び設備を整備して研究者等の共用に供すること、こうした研究基盤施設を整備して研究者等の共用に供するために必要な資金を供給するための出資を行うこと、外国の研究者が参加する研究開発に対する助成を行うこと等の業務を追加し、同機構の名称を新エネルギー・産業技術総合開発機構に改めることであります。
第二は、通商産業大臣が新エネルギー・産業技術総合開発機構に右に述べた新規業務を行わせるための基本方針を定め、これを機構に指示するとともに、公表するものとすることであります。
第三は、産業基盤整備基金の業務に、新エネルギー・産業技術総合開発機構の出資に係る研究基盤整備会社が行う民間からの資金の借り入れを円滑化するために、当該資金についての債務保証の業務を追加することであります。
第四は、新エネルギー総合開発機構の根拠法である石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律につきまして、同機構の目的規定に新規業務に係る目的を追加する等、新規業務の追加に必要な改正を加えることであります。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第112回国会衆議院商工委員会議録第4号18頁(昭和63年3月22日)〔田村元通商産業大臣発言・発言番号139〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111201031)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。