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国会審議›第112回国会›閣法第50号
閣法第112回国会 第50号成立

消防法の一部を改正する法律案

昭和63年法律第55号 消防法の一部を改正する法律
提出昭和63年3月8日 内閣
付託参議院 地方行政委員会
衆議院 地方行政委員会
成立
昭和63年法律第55号
審議会議 6回・発言 437(政府答弁等 188)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院地方行政委員会

  1. S63.3.30趣旨説明地方行政委員会 555
  2. S63.4.21質疑・採決・討論・附帯決議地方行政委員会 7231
  3. S63.4.27附帯決議・委員長報告・採決本会議 1596

衆議院地方行政委員会

  1. S63.4.28趣旨説明地方行政委員会 134
  2. S63.5.13質疑・採決・討論・附帯決議地方行政委員会 15185
  3. S63.5.17採決・委員長報告・附帯決議本会議 2449

提案理由

梶山静六 自治大臣・国家公安委員長 昭和63年3月30日

ただいま議題となりました消防法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。

 昭和五十八年三月の臨時行政調査会の答申で、検査・検定制度について改善合理化を図る必要があるとの基本的視点に立って、適用範囲の見直し及び基準の明確化を図る具体的項目の一つとして「危険物、準危険物及び特殊可燃物について、指定品目の見直しを行う」旨の指摘がなされたところであります。

 この法律案は、このような臨調答申の趣旨を踏まえ、危険物の判定基準の合理化等を図るため、危険物の定義を明確にするとともに、試験による危険物の判定の方法を導入する等の所要の改正を行うものであります。

 また、あわせて、危険物の保安を確保するため、製造所等の許可の取り消し、危険物取扱者試験の受験資格、危険物保安統括管理者及び危険物保安監督者の解任命令等に関し所要の改正を行うものであります。

 以上がこの法律案を提出いたしました理由であります。

 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。

 第一に、危険物の範囲等に関する事項についてであります。

 まず、危険物の定義を明確にするとともに、試験による危険物の判定の方法を導入するものとしております。

 すなわち、第一類の危険物は酸化性固体とし、酸化力の潜在的な危険性及び衝撃に対する敏感性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。

 第二類の危険物は可燃性固体とし、原則として、火炎による着火の危険性及び引火の危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。

 第三類の危険物は自然発火性物質及び禁水性物質とし、原則として、空気中での発火の危険性及び水と接触して発火し、または可燃性ガスを発生する危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。

 第四類の危険物は引火性液体とし、原則として、引火の危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。

 第五類の危険物は自己反応性物質とし、原則として、爆発の危険性及び加熱分解の激しさを判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。

 第六類の危険物は酸化性液体とし、酸化力の潜在的な危険性を判断するための試験により危険物であるか否かを判定することといたしております。

 次に、危険物の指定数量は、危険性を勘案して政令で定めることといたしております。

 そのほか、危険物の範囲の見直しに伴い、準危険物及び特殊可燃物等について新たに指定可燃物として規制を行うこととする等規定の整備を図ることといたしております。

 第二に、製造所等の許可の取り消し等についてであります。違反処理の公平適正化を期するため、一定の場合には新たに市町村長等が製造所等の許可を取り消すことができるものとし、あわせて市町村長等が製造所等の使用の停止を命ずることができる要件について整備することといたしております。

 第三に、危険物取扱者試験の受験資格の緩和についてであります。広く一般の国民に危険物の知識及び技能の普及を図る見地から、乙種危険物取扱者試験の受験資格として危険物取り扱いの実務経験は要しないこととしております。

 第四に、危険物保安統括管理者及び危険物保安監督者の解任命令についてであります。最近における危険物施設の事故の実態にかんがみ、危険物施設における保安体制の確立を図るため、市町村長等は製造所等の所有者等に対し危険物保安統括管理者及び危険物保安監督者の解任を命ずることができることとしております。

 そのほか、罰則その他について所要の規定の整備を図ることといたしております。

 なお、これらの消防法の改正は、原則として公布の日から施行することといたしておりますが、

危険物取扱者試験の受験資格の緩和については昭和六十四年四月一日から、危険物の範囲等に関する事項については公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。

 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

第112回国会参議院地方行政委員会会議録第5号1頁(昭和63年3月30日)〔梶山静六自治大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

参議院 地方行政委員会昭和63年4月21日

附帯決議(案)政府は、次の諸点について善処すべきである。

一本法に基づく政・省令の制定に当たっては、危険物の安全対策に十分配慮し、法の運用に万全を期すること。また、危険物の判定試験の公正性を確保するため適当な対策を講ずること。

二危険物質に係る災害の発生や都市災害に的確に対応できるよう消防力の基準の達成及びその拡充に努めるとともに、特に、危険物の保安管理に当たっては、事故処理体制についてのマニュアル確立、保安要員の確保、施設基準・運搬基準の整備等一層の強化を図り、住民の安全確保に遺憾なきを期すること。

三消防職員の処遇の改善を図るため、その定員の確保、勤務時間の短縮など勤務体制の改善、執務環境の整備、公務災害の防止等の推進に努めること。なお、消防職員の団結権問題については、引き続き誠意をもって検討すること。

衆議院 地方行政委員会昭和63年5月13日

政府は、危険物の安全対策と消防力の充実を図るため、次の事項について所要の措置を講ずべきである。

一本法に基づく政・省令の制定に当たっては、危険物の安全対策に十分配慮し、法の運用に万全を期すること。また、危険物の判定試験の公正性を確保するための適切な対策を講ずること。

二危険物質に係る災害の発生等に的確に対応できるよう消防力の基準の達成及びその拡充を推進するとともに、特に危険物の保安管理に当たっては、事故処理体制についてのマニュアルの確立、保安要員の確保、施設基準・運搬基準の整備等を図り、住民の安全確保に遺憾のないよう努めること。

三消防職員の処遇の改善を図るため、その定員の確保、勤務時間の短縮など勤務体制の改善、執務環境の整備、公務災害の防止等を推進すること。また、消防職員の団結権問題については、引き続き誠意をもって検討を進めるとと。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111201050)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。