農林漁業金融公庫法及び農業信用保証保険法の一部を改正する法律案
参議院 農林水産委員会
平成2年法律第5号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- H2.3.22趣旨説明・質疑・修正案趣旨説明・附帯決議・採決(修正)・修正案農林水産委員会 5145
- H2.3.22委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 670
参議院農林水産委員会
- H2.3.26趣旨説明・質疑・採決・附帯決議・議案(衆議院修正部分)農林水産委員会 1166
- H2.3.26附帯決議・採決・委員長報告本会議 556
提案理由
山本富雄 農林水産大臣 平成2年3月22日農林漁業金融公庫法及び農業信用保証保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
農業は、食糧の安定供給を初め、地域社会の活力の維持、国土・自然環境の保全等の重要な役割を果たしており、また、農村地域は、かかる農業と農業者の生活が一体的に営まれる場として重要な機能を担っております。
このような農業や農村地域の持つ役割を十全に発揮させていくためには、現下の農業をめぐる諸情勢のもとで、農業経営の体質を強化するとともに、農村地域の維持発展を図っていくことが一層重要となっているところであります。
とりわけ、土地利用型農業につきましては、生産性の高い農業経営を広範かつ緊急に育成することが喫緊の課題となっており、このため、経営面積の拡大等を通じた総合的な経営改善を推進することが必要となっております。
また、土地条件の制約等から総じて農業の生産条件が不利ないわゆる中山間地域につきましては、その地域の特性を生かした農業の発展を図ることが緊要となっており、農業生産基盤の整備等の各般の施策とあわせ、これらの地域の農林畜水産物の加工の増進等あるいはこれらの地域に存在する農林漁業資源の有効活用を促進していくことが必要となっております。
さらに、これに関連して、農業者の農外事業の適切な育成を通じ農家経済の安定を図ることが必要であると考えております。
政府といたしましては、このような課題に対処して、農林漁業金融公庫から所要の長期かつ低利の資金の貸し付けを行うこととするとともに、農林漁業信用基金が行う農業信用保険の対象を拡大する措置等を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
まず、農林漁業金融公庫法の一部改正についてであります。
第一に、土地利用型農業の経営改善を図るため、経営規模の拡大を促進することが特に必要な特定の農業部門につきまして、経営面積の拡大等を総合的に推進するのに必要な農地等の所有権または利用権の取得等に要する資金を、公庫が一括して貸し付けることとしております。その貸付条件につきましては、利率を年三分五厘等とするなど特に長期かつ低利のものとしております。
第二に、地勢等の地理的条件が悪く、農業の生産条件が不利な一定の地域における農業の健全な発展を図るため、公庫が、これらの地域における農林漁業の総合的な振興のための資金を貸し付けることとしております。
すなわち、これらの地域内で生産される農林畜水産物の加工及び販売の事業について、新商品の研究開発、需要の開拓等を行うのに必要な資金並びにこれらの地域内において、農地、森林等の農林漁業資源を公衆の保健の用に供するための施設を設置するのに必要な資金を貸し付けの対象としております。
このほか、貸付対象者の範囲の拡大、主務大臣指定施設資金の償還期限の延長等の融資内容の改善を行うとともに、公庫の余裕金の運用範囲の拡大、金利改定の簡素合理化等を図ることとしております。
次に、農業信用保証保険法の一部改正についてであります。
農業者の事業等に必要な資金のうち農家経済の安定に資するものにつきまして、その融通の一層の円滑化を図るため、これらの資金を農林漁業信用基金が行う農業信用保険等の対象に加えることとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第118回国会衆議院農林水産委員会議録第5号1頁(平成2年3月22日)〔山本富雄農林水産大臣発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。農林漁業金融公庫法及び農業信用保証保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)最近の農業・農山漁村をめぐる厳しい情勢に対処して、我が国農業の体質の強化と農山漁村地域の活性化を図ることが農政の緊急課題となっている。このような政策課題に対処し、農林漁業施策の充実が強く求められる中で、農林漁業金融の果たす役割はますます重要となっている。よって、政府は、今後とも農林漁業金融制度の拡充強化に努めるとともに、本法の運用に当たっては、左記事項に留意しつつ、制度本来の使命が十分に果たせるよう万全の措置を護ずべきである。記
一稲作等土地利用型農業経営体質強化資金については、経営改善に努める農業者等が幅広く活用できるよう適切な運用を図ること。
二中山間地域活性化資金については、資金創設の目的に沿い、農山漁村の地域の特性を十分に活かした運用を図ること。また、公庫資金と系統資金の融資分野については、それぞれの役割を分担しつつ、機能が十分発揮されるよう対応すること。
三公庫資金の貸付対象者として、いわゆる第三セクターが追加される分野については、農林漁業の振興と農山漁村の活性化に十分に活用されるよう適切な運用を図ること。
四農林漁業信用基金の行う保険対象事業については、農林漁業者等の資金需要の動向に即し、信用補完事業としての機能が十分に発揮されるよう今後とも本事業の適切な運用に努めること。
最近の我が国農林漁業をめぐる厳しい情勢の下で、農林漁業金融の果たす役割はますます重要となっている。よって、政府は、今後とも農林漁業金融制度の拡充強化に努めるとともに、本法の運用に当たっては、次の事項に留意しつつ、制度本来の使命が十分に果たせるよう万全の措置を講ずべきである。
一稲作等土地利用型農業経営体質強化資金については、構造政策の推進が急務となっている実情にかんがみ、経営改善に努める農業者等が幅広く活用できるよう適切な運用を図ること。
二中山間地域が農林漁業と国土保全の上で果たしている役割の重要性にかんがみ、それぞれの地域の特性を活かした農林漁業の振興と地域の活性化を図るための各般の施策を推進すること。
三中山間地域活性化資金については、資金創設の目的に沿い、農山漁村の地域の特性を十分に活かした運用を図ること。また、公庫資金と系統資金の融資分野については、それぞれの役割を分担しつつ、機能が十分発揮されるよう対応すること。
四公庫資金の貸付対象者として、いわゆる第三セクターが追加される分野については、農林漁業の振興と農山漁村の活性化に十分に活用されるよう適切な運用を図ること。
五農林漁業信用基金の行う保険対象事業については、農林漁業者等の資金需要の動向に即し、信用補完事業としての機能が十分に発揮されるよう今後とも本事業の適切な運用に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=111801006)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。