土地改良法等の一部を改正する法律案
衆議院 農林水産委員会
平成3年法律第58号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院農林水産委員会
- H3.3.14趣旨説明農林水産委員会 34
- H3.3.28参考人招致農林水産委員会 558
- H3.4.9質疑・討論・採決・修正案趣旨説明・附帯決議・修正案農林水産委員会 6267
- H3.4.9附帯決議・委員長報告・採決本会議 1654
衆議院農林水産委員会
- H3.4.16趣旨説明農林水産委員会 10272
- H3.4.24質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案農林水産委員会 13292
- H3.4.25採決・委員長報告・附帯決議本会議 2654
提案理由
近藤元次 農林水産大臣 平成3年3月14日土地改良法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
土地改良事業につきましては「農業の生産基盤の整備を通じて、農業の生産性の向上、農業構造の改善等に大きく寄与してきたところであります。
また、近年における農村の混住化の進展、中山間地域における過疎化の進行等の中で、土地改良事業が農村地域の活性化、国土の保全等に果たす役割は、農業者のみならず、地域社会にとって極めて大きなものとなっており、今後ともますます増大することが見込まれております。
このような状況にかんがみ、土地改良事業の円滑かつ効果的な推進を図る観点から、国営及び都道府県営土地改良事業における市町村の事業費負担の明確化、事業実施方式の改善等を講ずるとともに、これとあわせて、水資源開発公団が行うかんがい排水事業及び農用地整備公団事業につきましても、市町村の事業費負担を明確化する等の措置を講ずるため、所要の改正を行うこととし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、農村の混住化の進展等の中で土地改良事業の地域社会に果たす役割等にかんがみ、国営及び都道府県営土地改良事業について、当該事業により市町村の受ける利益を限度として、都道府県が事業費の一部を市町村に負担させることができることとしております。
第二に、農用地の保有の合理化等を促進するため、不換地または特別減歩見合いの創設換地により、地域における農業の担い手たる農業者の経営規模の拡大に必要な農用地を創出することができることとするとともに、換地計画に係る地域の全部について工事が完了する以前においても換地処分を行うことができることとしております。
第三に、土地改良施設の更新を円滑に行うため、土地改良区が、国または都道府県が管理する土地改良施設の更新事業につき国または都道府県が行うべきことを申請することができることとしております。
第四に、土地改良区及び土地改良事業団体連合会の組織運営の強化を図るため、土地改良区の組合員以外の理事の定数を拡大するとともに、土地改良事業団体連合会の事業の拡充を図ることとしております。
第五に、水資源開発公団の行うかんがい排水事業及び農用地整備公団事業につきまして、これらの事業により市町村の受ける利益を限度として、都道府県が事業費の一部を市町村に負担させることができることとする等の措置を講ずることとしております。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第120回国会参議院農林水産委員会会議録第3号1頁(平成3年3月14日)〔近藤元次農林水産大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
我が国農業を取り巻く内外の厳しい状況下で、土地改良事業は、農業の生産性の向上に不可欠であるばかりでなく、近年の農村地域の混住化の進展、中山間地域における過疎化の進行等により、農村地域の活性化、国土・自然環境の保全等公益的機能を増大させてきている。よって政府は、本法施行に当たっては、次の事項の実現に努めるべきである。
一土地改良事業の進捗を図り、土地改良長期計画の進捗率を高めるため、必要な予算の確保に努めること。
二新たに制度化される市町村の事業費負担については、関係市町村の意思を尊重するとともに、財源の確保等各般の措置に遺憾なきを期すること。また、団体営土地改良事業における市町村の事業費負担の明確化について対応を検討すること。
三不換地又は特別減歩見合いの創設換地によって創出される農用地を農地保有合理化法人が取得する場合、地域における農業の振興に資するよう適切な指導を行うこと。また、換地計画に係る地域の全部についての工事完了以前における換地処分により、非農用地換地による清算金の事業費への早期充当が図られるよう適切な指導を行うこと。
四土地改良区における土地改良施設の更新手続の簡素化及び組合員外理事の選任については、その適正な運営がなされるよう指導すること。
五農村地域の混住化傾向に対処し、土地改良施設の維持管理が適切に行われるよう国及び地方公共団体による指導の強化及び助成に努めること。
六中山間地域における土地改良事業については、この地域の我が国農業における役割及び国土の保全に果たす機能の重要性等にかんがみ、事業が円滑に進むよう努めること。
七土地改良事業の工期の遅延、事業費単価の上昇等による農家負担の増大に対処するため、今後とも土地改良事業負担金の軽減に努めること。
まず、案文を朗読いたします。土地改良法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)最近の農業・農村を取り巻く厳しい状況のもとで、土地改良事業が国民食料の安定的供給、農業の生産性の向上、農村地域の活性化、国土の保全、防災等に果たす役割は、一層重要なものになっている。よって、政府は、本法の施行等に当たり、左記事項の実現に努め、土地改良事業の円滑かつ効果的な運営に遺憾なきを期すべきである。記
一市町村の事業費負担の明確化に当たっては、農家負担の軽減が図られるよう努めるとともに、事業費負担の実態を反映した地方財政措置の拡充を図ること。また、団体営土地改良事業における市町村の事業費負担の明確化について対応を検討すること。
二農地保有合理化法人を通じ換地実施地区外の農家に対して農用地を換地するに当たっては、換地場所の設定、換地後の作付体系等について事前における十分な調整を行うなど、事業参加者のコンセンサスを得て実施されるよう指導すること。
三土地改良施設の更新事業に係る同意徴集手続きの簡素化及び土地改良区の員外理事定数の拡大に当たっては、組合員の権利を保護し、その意見が十分反映される運用が行われるよう指導の徹底を期すること。
四第四次土地改良長期計画の策定に当たっては、国際化の進展等に対応した高生産性農業の実現と活力ある農村社会を形成するための農村地域の総合的整備に必要な事業量の確保を図ること。
五土地改良事業の工期の短縮、事業費単価の抑制を図るとともに、現在講じられている各種負担金対策については、これが地域の実情等を反映して十分機能し得るようきめ細かい運用に努めること。
六中山間地域における土地改良事業については、当該地域の立地条件、事業費負担能力等に配慮し、その円滑な推進に努めること。
七土地改良区の体質強化を図るため、水系等を基準とした合併を推進するとともに、土地改良施設の維持管理等に対する国及び地方公共団体の指導・助成の拡充に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112001071)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。