不動産特定共同事業法案
参議院 建設委員会
平成6年法律第77号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
森本晃司 建設大臣 平成6年6月3日ただいま議題となりました不動産特定共同事業法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
不動産特定共同事業は、一般の投資家から不動産の出資等を受けてその不動産の賃貸等の取引を行い、当該取引から生ずる収益の分配等を行うものでありますが、土地の有効利用や都市開発事業を推進する上で、社会的にも意義の大きい事業手法として、今後その健全な発展が期待されております。
しかしながら、不動産特定共同事業をめぐる状況は、経営基盤の脆弱な会社が不動産特定共同事業を行い得ること、投資家がみずから入手できる情報には限りがあること等から、悪質な業者との契約により投資家が不測の損害をこうむる危険性も増大しております。
政府におきましては、このような状況にかんがみ、投資家の利益の保護を図るとともに、不動産特定共同事業の健全な発達に寄与するための措置について、かねてから種々検討を重ねてまいりましたが、ここに成案を得るに至りましたので、この法律案を提出することといたした次第であります。
次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、内外の不動産特定共同事業を営む者について、許可制度を実施し、資本または出資の額が一定額以上であること等、その業務を健全に遂行するに足りる人的及び財産的な要件等を備えている法人に限りこの許可を受けることができるものとすることにより、不適格者の参入を排除することといたしております。
第二に、不動産特定共同事業者の業務に関する規制といたしまして、不当な勧誘等の禁止、許可または認可に係る約款に基づいた契約の締結、契約の成立前及び成立時における所要の書面の交付、投資家に対する財産の管理状況についての報告書の交付等についての所要の規定を設けることにより、不動産特定共同事業者の業務の適正な運営を確保することといたしております。
第三に、不動産特定共同事業者に対する監督につきましては、その経営が健全に行われることを確保するため、指示、業務停止命令等について所要の規定を設けるとともに、この法律またはこの法律に基づく命令に違反する行為に関し、罰則規定を設けることといたしております。
なお、この法律は、公布の日から一年以内に施行するものといたしておりますが、この法律の施行の際現に不動産特定共同事業を営んでいる者については、この法律の施行後六カ月間は、この法律に基づく許可を受けた不動産特定共同事業者とみなすこととするなど、所要の経過措置を設けることといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第129回国会衆議院建設委員会議録第5号28頁(平成6年6月3日)〔森本晃司建設大臣発言・発言番号170〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112901059)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。