建設業法の一部を改正する法律案
参議院 建設委員会
平成6年法律第63号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会
- H6.6.3趣旨説明建設委員会 5172
- H6.6.6質疑・採決・附帯決議建設委員会 696
- H6.6.7委員長報告・採決・附帯決議本会議 2483
参議院建設委員会
- H6.6.14趣旨説明建設委員会 611
- H6.6.20質疑・採決・附帯決議建設委員会 7187
- H6.6.22委員長報告・採決・附帯決議本会議 24101
提案理由
森本晃司 建設大臣 平成6年6月3日次に、建設業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
二十一世紀を目前に控え、住宅・社会資本の整備に対する国民のニーズは多様化、高度化しており、その担い手である建設業者の責務はますます重大になっております。一方、今般の公共工事をめぐる一連の不祥事を契機として、公共工事の入札・契約制度の改革が進められているところであります。昨年末の中央建設業審議会の建議においては、一般競争入札の本格的採用とあわせて不良不適格業者の排除等建設業法の改正を要する事項につきましても積極的な提言がなされ、さらに、それを踏まえ、平成六年三月二十五日中央建設業審議会より建設業法の具体的な改善内容について建議がなされたところであります。
この法律案は、このような状況にかんがみ、建設業の許可要件及び建設業者に対する監督の強化、公共工事を施工しようとする建設業者に対する経営事項審査の義務づけ、特定建設業者に対する施工体制台帳の作成の義務づけ等を行うこととするとともに、許可の有効期間及び変更届の期限の延長、許可の更新の際の添付書類の一部を省略できることとする等所要の措置を講じようとするものであります。
次にその要旨を御説明申し上げます。
第一に、建設業の許可要件を強化することとしております。具体的には、許可の取り消しを受けた建設業者等の欠格期間を五年に延長するとともに、許可の取り消しを免れるために廃業の届け出を行った者に五年の欠格期間を設けることとするほか、欠格事由の範囲を拡大することとし、欠格事由となる刑罰を一年以上の懲役または禁錮の刑から禁錮以上の刑とするとともに、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に違反し、または刑法等の一定の罪を犯し、罰金の刑に処せられた場合を欠格事由に加えることとしております。
第二に、経営事項審査制度を改善することとしております。具体的には、公共性のある施設または工作物に関する建設工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者は、その許可を受けた建設大臣または都道府県知事の経営事項審査を受けなければならないこととするとともに、建設大臣または都道府県知事は公共性のある施設または工作物に関する建設工事の発注者が請求をしたときは、当該発注者に対して、経営事項審査の結果を通知しなければならないこととするほか、経営事項審査申請書等への虚偽の記載等について罰則を設けることとしております。
第三に、建設工事の適正な施工の確保及び請負契約の適正化を図るため、発注者から直接一定の建設工事を請け負った特定建設業者は、施工体制台帳及び施工体系図を作成しなければならないこととするとともに、公共性のある工作物に関する重要な工事で、国、地方公共団体等が発注者であるものについては、工事現場ごとに専任で設置する監理技術者を監理技術者資格者証の交付を受けている者のうちから選任しなければならないこととするほか、監理技術者等の職務を明確化し、その責務を明らかにすること、建設業者は経費の内訳を明らかにして建設工事の見積もりを行うよう努めなければならないこととする等の措置を講ずることとしております。
第四に、建設業者に対する監督を強化するため、都道府県知事は、建設大臣または他の都道府県知事の許可を受けた建設業者の当該都道府県の区域内における営業に関し指示または営業停止の処分を行うことができることとするとともに、建設大臣または都道府県知事は、建設業者に営業停止の処分または許可の取り消しを行ったときは、その旨を公告しなければならず、監督処分の結果について建設業者監督処分簿を備え、公衆の閲覧に供することとしております。
第五に、建設業の許可の簡素合理化等を行うこととし、許可の有効期間を三年から五年に延長するほか、許可の更新の際の添付書類の一部を省略できることとするとともに、変更等の届け出の一部の期限の延長を行うこととしております。
その他これらの改正に関連して罰則規定の整備等所要の改正を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第129回国会衆議院建設委員会議録第5号28頁(平成6年6月3日)〔森本晃司建設大臣発言・発言番号170〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
案文はお手元に配付しておりますが、内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知のとおりでありますので、案文の朗読をもって、この際、趣旨の説明にかえることとさせていただきます。建設業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。
一今回の法律改正が、不良不適格業者の排除の促進と建設工事の適正な施工の確保に資するよう的確な運用に努めるとともに、中小零細業者の排除をもたらさないよう十分配慮すること。
二経営事項審査の義務付けによって中小零細業者に過剰な負担がかからないよう、対象となる建設工事を政令で定めるに当たって十分配慮すること。
三技術者がより的確な施工管理技術を取得できるよう、監理技術者としての資格取得の促進に十分配慮すること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一今回の法律改正が、不良不適格業者の排除の促進と建設工事の適正な施工の確保に資するよう的確な運用に努めるとともに、中小零細業者の排除をもたらさないよう十分配慮すること。
二経営事項審査の義務付けによって中小零細業者に過剰な負担がかからないよう、対象となる建設工事を政令で定めるに当たって十分配慮すること。
三技術者がより的確な施工管理技術を取得できるよう、監理技術者としての資格取得の促進に十分配慮すること。
四許可有効期間の延伸を行うについて、一般国民消費者の業者選択などに支障が生じないよう、閲覧制度を充実するため、変更届の履行につき適正な指導を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=112901060)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。