刑法の一部を改正する法律案
参議院 法務委員会
平成7年法律第91号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会
- H7.3.17趣旨説明・質疑本会議 1660
- H7.3.28趣旨説明・参考人招致・質疑法務委員会 5179
- H7.4.11質疑・採決法務委員会 6192
- H7.4.13委員長報告・採決本会議 2036
参議院法務委員会
- H7.4.14趣旨説明・質疑本会議 1660
- H7.4.25趣旨説明・参考人招致・質疑法務委員会 8159
- H7.4.27質疑・採決法務委員会 9174
- H7.4.28委員長報告・採決本会議 2021
提案理由
前田勲男 法務大臣 平成7年3月17日刑法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
現行刑法は、明治四十年に制定された法律でありますが、今日までに十回余の一部改正がなされたものの、法文は当初のままの片仮名まじりの漢文調の古い文体である上、難解な用字用語が少なくありません。そのため、かねてから、一般国民が法文を読んで内容を十分に理解することが困難であるとの指摘があったところであります。加えて、第百二十回国会で成立した罰金の額等の引上げのための刑法等の一部を改正する法律の審議に際しましても、刑罰法令の現代用語化について政府は努力すべきである旨求められたところであります。このようなことから、国民の日常生活に深いかかわり合いを持つ法律である刑法の表記を平易化し、国民にわかりやすくすることは、早急に取り組むべき課題となっているものと認められるのであります。
この法律案は、以上のような事情を考慮いたしまして、刑法の表記を現代用語化して平易化し、あわせて刑罰の適正化を図るために必要な改正を行うこととしております。
改正の要点は、次の三点であります。
その第一は、刑法の表記を平易化することであります。
刑法の表記の平易化が緊急の課題となっており、なるべく早期に実現する必要があることにかんがみ、内容の変更を伴う改正は行わないとの基本方針のもとに、現行刑法の条文を、次に述べます二点を除き、可能な限り忠実に現代用語化して平易化することとしております。
その二は、尊属加重規定の削除であります。
尊属殺人に係る刑法第二百条につきましては、昭和四十八年四月四日、最高裁判所において違憲の判断がなされているところであり、今回の改正に当たり違憲状態を解消する必要がありますが、事案の実態や違憲判決後約二十二年にわたり通常殺人の規定が適用され、被害者が尊属である事情を踏まえ、事案に即して科刑が行われてきている実情にかんがみ、これを削除することとし、これとの均衡等を考慮し、尊属傷害致死、尊属遺棄及び尊属逮捕監禁についてもあわせて削除して、通常の傷害致死等の規定によることとしております。
その第三は、聾唖者の行為に関する規定の削除であります。
現行刑法第四十条は、聾唖者の行為については、これを罰せず、または刑を減軽することとしておりますが、この規定は、聴力及び発語能力を欠くため精神的な発育がおくれることが多いと考えられていたことを考慮して設けられたものでありますところ、現行刑法制定後の聾唖教育の進歩拡充等の事情にかんがみれば、今日においては、責任能力に関する一般規定を適用すれば足り、同条を存置しておく理由はなくなったと考えられますことから、これを削除することとしております。
以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、刑法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
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刑法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣
旨説明に対する質疑
第132回国会衆議院会議録第16号6頁(平成7年3月17日)〔前田勲男法務大臣発言・発言番号51〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=113201090)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。