内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律案
参議院 大蔵委員会
平成9年法律第110号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- H9.10.30趣旨説明・質疑本会議 716
- H9.11.5趣旨説明・質疑大蔵委員会 233
- H9.11.7質疑・採決・附帯決議大蔵委員会 3188
- H9.11.11委員長報告・採決・附帯決議本会議 1011
参議院大蔵委員会
- H9.11.18趣旨説明大蔵委員会 37
- H9.11.27質疑・採決・附帯決議大蔵委員会 4180
- H9.11.28採決・委員長報告・附帯決議本会議 741
提案理由
三塚博 大蔵大臣 平成9年10月30日まず、内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律案につきまして御説明申し上げます。
さきの通常国会において成立した改正外為法が来年四月より施行されます。本法律案は、国境を越える資金移動の活発化、多様化に対応し、所得税、法人税、相続税その他の内国税の適正な課税の確保を図ることを目的として、対外取引及び国外にある資産の国税当局による把握に資するため、一定の国外送金等についてその調書の提出等に関する制度を整備するものであります。
以下、その大要を申し上げます。
まず、銀行等の金融機関または郵政官署は、一定の金額を超えるその顧客の国外送金及び国外からの送金等の受領について、一定の事項を記載した調書を税務署長に提出することとしております。
次に、国外送金等を行う者は、一定の場合を除き、その氏名または名称、住所等を記載した告知書を金融機関の営業所等または郵便局の長に提出をし、当該提出を受ける長は、その者の氏名または名称及び住所を公的書類等により確認することとしております。
また、当該調書の提出に関する調査に係る税務職員の質問検査権、当該調書の提出義務違反等についての罰則等、所要の規定を設けることとしております。
第141回国会衆議院会議録第7号5頁(平成9年10月30日)〔三塚博大蔵大臣発言・発言番号9〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一国外送金等調書の提出制度及び民間国外債の非課税措置に係る本人確認制度の運用に当たっては、外為法の改正による国境を越える資金移動の自由化の趣旨を踏まえつつ、適正・公平な課税が確保されるよう、適切な運用に努めること。
一内外資金交流の一層の活発化、外為取引形態の多様化、外為業務の担い手の拡大・多様化等新たな事態の下で、今後、これらの二制度が適切に機能を果しているかどうか注視し、税に対する国民の理解と信頼が損なわれることのないよう、必要に応じ制度の見直しも含め適切な対応に努めること。
一二制度の運用に当たっては、金融関係者の事務負担や利用者の便宜にも十分配慮するとともに、費用対効果を考慮に入れつつ、制度が実効性のあるものとなるよう税務当局における執行体制の十分な整備等必要な措置を講じること。
一税の捕捉という観点で、プライバシーの問題にも十分考慮しつつ、納税者番号制度についても今後検討すること。
一諸外国税制担当者との広範かつ十分な意思疎通に努め、国際的な税制の整合性の観点に配慮し、税制に関する協調を強化すること。
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一国外送金等調書の提出制度及び民間国外債の利子非課税措置に係る本人確認制度の運用に当たっては、外為法改正による国境を越える資金移動の自由化の趣旨を踏まえ、適正・公平な課税の確保に努めること。また、本制度の実施状況を十分注視しつつ、必要に応じ制度の適切な見直しを行うこと。
一本制度の運用に当たっては、金融関係者の事務負担や利用者の便宜にも十分配慮するとともに、費用対効果を考慮に入れつつ、制度が実効性のあるものとなるよう税務当局における執行体制の十分な整備等必要な措置を講じること。
一クロスボーダー取引を利用した租税回避等に対処するため、諸外国の税務当局との広範かつ十分な意志疎通を図り、税制に関する協力関係を強化すること。
一税の捕捉を図り課税の公平を実現する観点から、プライバシーの問題や経済取引への影響等にも十分配慮しつつ、今後、納税者番号制度の導入について更に掘り下げた検討を行うこと。
一金融取引の自由化、国際化に対応して、いわゆるグローバル・スタンダードの観点をも踏まえつつ、金融・証券税制について適切な見直しを行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114101002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。