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閣法第142回国会 第29号成立修正あり

原子力基本法及び動力炉・核燃料開発事業団法の一部を改正する法律案

平成10年法律第62号 原子力基本法及び動力炉・核燃料開発事業団法の一部を改正する法律
提出平成10年2月10日 内閣
付託衆議院 科学技術委員会
参議院 文教・科学委員会
成立
平成10年法律第62号
審議会議 12回・発言 1,670(政府答弁等 479)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院科学技術委員会

  1. H10.3.27趣旨説明科学技術委員会 47
  2. H10.3.27趣旨説明・質疑本会議 2226
  3. H10.4.1質疑科学技術委員会 5258
  4. H10.4.3質疑科学技術委員会 6236
  5. H10.4.10質疑・修正案趣旨説明・討論・附帯決議・採決・修正案・派遣委員意見聴取科学技術委員会 7434
  6. H10.4.14採決・委員長報告・附帯決議本会議 2952

参議院文教・科学委員会

  1. H10.4.22趣旨説明・質疑本会議 2219
  2. H10.4.23趣旨説明文教・科学委員会 17127
  3. H10.4.28質疑文教・科学委員会 18309
  4. H10.4.30参考人招致文教・科学委員会 1975
  5. H10.5.12派遣委員報告・質疑・討論・採決・附帯決議・公聴会文教・科学委員会 20246
  6. H10.5.13委員長報告・採決・附帯決議本会議 2664

提案理由

谷垣禎一 科学技術庁長官 平成10年3月27日

原子力基本法及び動力炉・核燃料開発事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。

 これまで、動力炉・核燃料開発事業団は、昭和四十二年に設立されて以来、原子力基本法に基づく原子力の開発機関として、高速増殖炉及び新型転換炉に関する開発、核燃料物質の生産及び再処理、核原料物質の探鉱等を行うことにより、我が国の原子力の開発及び利用の促進に寄与するといった重要な役割を担ってきたところであります。

 しかしながら、平成七年十二月に高速増殖原型炉「もんじゅ」において、また、平成九年三月にアスファルト固化処理施設において事故を起こし、さらに、それらに関連して虚偽報告や不十分な通報連絡といった一連の不適切な対応がなされました。

 このようなことから、同事業団を抜本的に改革することとし、その体質及び組織、体制について徹底的にチェックするため、組織論や危機管理等に関する有識者で構成する動燃改革検討委員会を設置し、その改革の方向について検討を行ったところであります。

 本法律案は、動燃改革検討委員会報告書、原子力委員会高速増殖炉懇談会報告書等を踏まえ、これまでの動力炉・核燃料開発事業団の業務を抜本的に見直し、整理縮小するとともに、経営の刷新や機能強化を図り、核燃料サイクルの技術的な確立に向けた開発や、これに必要な研究を行う法人として再出発させるために必要な措置を講ずるものであります。

 次に、本法律案の要旨を御説明いたします。

 第一に、改組後の法人の名称を核燃料サイクル開発機構に改めることとしております。

 第二に、立地地元重視の観点から、同機構の主たる事務所を茨城県に置くこととしております。

 第三に、同機構における業務運営の透明性を確保するとともに、社会等との乖離を未然に防ぐため、内閣総理大臣の認可を受けて理事長が任命する委員により構成される運営審議会を設置することとしております。

 第四に、同機構は、これまでの業務のうち、新型転換炉に関する開発、ウラン濃縮を含む核燃料物質の生産を行う等の業務を整理縮小することとし、核燃料サイクルを技術的に確立するために必要な、高速増殖炉、核燃料物質の再処理、高レベル放射性廃棄物の処理及び処分等に関する開発及びこれに必要な研究を行うとともに、その成果の普及を行う等の業務を行うこととしております。

 なお、これまで同事業団が行ってきた新型転換炉に関する開発等の業務につきましては、同機構の業務の特例として、適切な期限を設けて業務の廃止に向けた準備を行うとともに、その後においても、当分の間、それら業務に伴い発生した放射性廃棄物を管理する業務、施設を廃止する業務やその措置に関する技術の開発等を行うこととしております。

 第五に、同機構の業務の運営につきましては、安全の確保を旨としてこれを行うものとし、適切な情報の公開により業務運営における透明性を確保するとともに、適正かつ効率的に業務を運営するよう努めなければならないこととしております。

 以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。

第142回国会衆議院科学技術委員会議録第4号1頁(平成10年3月27日)〔谷垣禎一科学技術庁長官発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 科学技術委員会平成10年4月10日

政府は、動力炉・核燃料開発事業団による度重なる事故及び不祥事を重く受けとめ、本法の施行に際しては、原子力基本法の精神を尊重するとともに、次の事項に関し、特に配慮すべきである。

一核燃料サイクル開発機構における情報の公開については、「情報公開指針(ガイドライン)」を積極的に運用し、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすことが明らかである情報、その他不開示とすることについて合理的であると認められるものを除き、できうる限り速やかに開示し、社会的信頼の回復に努めること。

一高速増殖炉、使用済燃料の再処理、放射性廃棄物の処理・処分等の核燃料サイクルに係る政策については、今後とも、国民的議論を継続し、その合意形成に努めること。

一原子力施設の安全の確保のため、安全審査機能の強化・拡充に努めるとともに、原子力防災については、周辺住民の不安感が高まっていることに鑑み、・地元自治体の要望も踏まえつつ、より実効性の高い防災体制の整備に向けた検討を進めること。

一核燃料サイクル開発機構の運営に当たっては、安全の確保に万全を期するとともに、職員の意識改革を図り、地元重視を基本として、透明性のある運営に努めること。また、大学、民間企業等との幅広い連携に努めるとともに、開発成果の民間への移転の促進を図ること。

一理事長の任命に当たっては、幅広い裁量権が付与されることに鑑み、強力なリーダーシップを発揮できる人材を選定すること。また、運営審議会の委員の選定に当たっては、その設置の趣旨を踏まえ、広く外部の意見を業務運営に反映させるため、幅広い分野から人選すること。

一原子力施設の立地地域においては、地域の振興にきめ細かな配慮をするとともに、業務の整理縮小に当たっては、地元自治体等と協議を行い、それらの理解を得つつ、雇用の安定にも配慮し、円滑に行うこと。

参議院 文教・科学委員会平成10年5月12日

政府及び核燃料サイクル開発機構は、動力炉・核燃料開発事業団による度重なる事故及び不祥事を重く受けとめ、本法の施行に際し、次の事項に関し特に配慮すべきである。

一原子力開発利用に係る安全の確保に万全を期すよう努めること。

一核燃料サイクル開発機構における情報の公開については、「情報公開指針」の積極的な運用等により、適時・的確かつ信頼性の高いものとし、公共の安全に関する情報や業務の財務状況に関する情報については、特に配意すること。特に事故時にあっては、関係自治体等に対し、迅速かつ分かり易い形での情報提供を行うこと。

一整合性のある原子力開発を行うため、高速増殖炉、使用済燃料の再処理、放射性廃棄物の処理・処分等の核燃料サイクルに係る政策については、今後とも国民的議論を継続し、その合意形成に努めること。

一核燃料サイクル開発機構の運営に当たっては、同機構は自らに付与される明確な裁量権と責任について十分に認識し、地元重視を大前提として、立地地域の住民の信頼が得られるよう地域社会との共生に努めるとともに、透明性ある運営に努めること。

一原子力防災については、原子力施設周辺住民の不安が十分に解消されるよう、地元自治体の要望にも配慮しつつ、人材や資材の適切な確保を含め、より実効性の高い防災体制の整備に向けた検討を進めること。

一本法の施行によって動燃改革が完了するものではないことを十分に認識しつつ、今後とも役職員の意識改革を徹底し、その体質を改善し、真の動燃改革が達成されるよう努めること。

一原子力の研究開発利用に際し、国民の理解と協力が不可欠であることに鑑み、学校教育等においてその適切な理解の増進が図られるよう努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201029)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。