航空法の一部を改正する法律案
参議院 交通・情報通信委員会
平成10年法律第75号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
藤井孝男 運輸大臣 平成10年4月24日ただいま議題となりました航空法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
国際民間航空条約に基づく航空安全に関する国際的な枠組みにつきましては、従来、航空機が登録国を中心に運航されていたことから、航空機の耐空証明を行うこと等の航空機の運航の安全確保に関する責務は航空機の登録国が負うものとされているところでありますが、近年、国際間で航空機のリースが行われるようになり、その結果、航空機が登録国以外の国で運航されるケースが出てきております。
このため、国際民間航空機関において、航空機の登録国と運航国との間の協定により、登録国が負っている航空機の運航の安全確保に関する責務を運航国に移転することができることとする国際民間航空条約改正議定書が一九八〇年十月に採択され、昨年六月に発効しているところであります。
これにより、今後、運航国の耐空証明等を受けた航空機が運航されることが予想され、我が国もそうした航空機の乗り入れを認める必要があります。
本法律案は、このような事情を踏まえまして、国際民間航空条約改正議定書の批准に合わせ、航空機の登録国が行った耐空証明等に加え、同議定書により締結された協定に基づき航空機の運航国が行った耐空証明等についても、我が国の航空法上の耐空証明等とみなすこととするものであります。
以上が、この法律案の提案理由であります。
次に、道路運送車両法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
今日、自動車は、平成九年度末における登録台数が七千万台を超えるなど国民各層に普及し、国民生活に欠くことのできないものとなっております。このようにモータリゼーションが成熟化する
中で、自動車の安全の確保と公害の防止を図りつつ、時代の要請に対応して諸制度を見直していくことが必要であります。
具体的には、近年、自動車の装置が異なる型式の自動車に共通して使われ、また、国際的に流通が進展している現状にあり、これらを踏まえた自動車の型式指定制度の見直しが求められているところであります。
また、エンジンやブレーキといった安全上重要な部位を取り外して行う分解整備については、これをみずから実施する場合、分解整備検査を受けることが義務づけられているところでありますが、受検者数が少なく、また、そのほとんどが自動車の整備についての技術を有している実態等にかんがみ、負担軽減を図るための制度の見直しが求められているところであります。
さらに、新規検査時に現車提示を省略できることとなる完成検査終了証については、近年、自動車の品質が向上しており、また、外国からの輸入車が増加していることから、これに対応してその有効期間の見直しが求められております。
これら事項については、平成九年三月に再改定された規制緩和推進計画及び同年十一月の「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」に盛り込まれており、これらの計画等の趣旨を踏まえ、制度の改善を行うことが必要であります。また、自動車の型式指定制度の見直しは、自動車の装置に関する国際的な相互承認の実施とあわせて実施することでより効果が高まるものと期待されるため、国連の相互承認協定への加入について、別途今国会での御審議をお願いしているところであります。
このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、自動車の型式指定制度の合理化を図るため、運輸大臣は、申請により自動車の装置をその型式について指定することとし、指定を受けた装置については、自動車の型式の指定に際して審査を行わないこととします。また、運輸大臣が行う指定に相当する認定その他の証明を外国において受けた装置についても、自動車の型式の指定に際して審査を行わないこととしております。
第二に、自動車の使用者が分解整備を行ったときに受けなければならない分解整備検査を廃止することとし、その代替措置として、自動車の使用者は、当該自動車について分解整備をしたときは、遅滞なく点検整備記録簿に整備の概要等を記載し、保存しなければならないことといたします。
第三に、完成検査終了証の有効期間を、自動車の性能の向上に合わせ六月から九月に延長することとし、その期間を省令で定めることとしております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
第142回国会衆議院運輸委員会議録第6号1頁(平成10年4月24日)〔藤井孝男運輸大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201066)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。