地方自治法等の一部を改正する法律案
参議院 地方行政・警察委員会
平成10年法律第54号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院地方行政委員会
- H10.4.2趣旨説明・質疑地方行政委員会 1070
- H10.4.7質疑・採決・附帯決議地方行政委員会 11100
- H10.4.9委員長報告・採決・附帯決議本会議 2730
参議院地方行政・警察委員会
- H10.4.23趣旨説明地方行政・警察委員会 12194
- H10.4.30質疑・採決・附帯決議地方行政・警察委員会 13151
- H10.4.30委員長報告・採決・附帯決議本会議 2450
提案理由
上杉光弘 自治大臣・国家公安委員会委員長 平成10年4月2日おはようございます。連日御苦労さまでございます。
ただいま議題となりました地方自治法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
この法律案は、地方制度調査会の答申にのっとり、大都市の一体性及び統一性の確保の要請に配慮しつつ特別区の自主性及び自立性を強化するとともに、都から特別区への事務の移譲を行い、あわせて都と特別区との間の役割分担の原則を定めるほか、所要の規定の整備を行おうとするものであります。
以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。
第一は、地方自治法の一部改正に関する事項であります。
まず、都と特別区との役割分担の原則に関する事項として、都道府県と市町村の役割分担の規定に準じて、都と特別区との役割分担の原則に関する規定を設けることとしております。
すなわち、都は、特別区の存する区域において、特別区を包括する広域の地方公共団体として、都道府県が処理するものとされている事務、特別区に関する連絡調整の事務のほか、市町村が処理するものとされている事務のうち、人口が高度に集中する大都市地域における行政の一体性及び統一性の確保の観点から、当該区域を通じて都が一体的に処理する必要のある事務を処理するものとし、特別区は、基礎的な地方公共団体として、都が処理するものを除き、一般的に、市町村が処理するものとされている事務を処理するものとすることとしております。
次に、特別区の廃置分合または境界変更に関する事項として、その手続について一般の市町村の廃置分合または境界変更に準じた取り扱いをすることとしております。
また、特別区における事務の処理に関する事項として、都知事は、主として特別区の区域内に関する事務について、都の規則により、特別区の区長に委任して管理し及び執行させるものとする規定、都は、条例で特別区の事務について特別区相互の間の調整上必要な規定を設けることができるものとする規定などを削除することとしております。
さらに、特別区財政調整交付金に関する事項として、都は、都と特別区及び特別区相互間の財源の均衡化を図り、並びに特別区の行政の自主的か
つ計画的な運営を確保するため、市町村民税法人分、固定資産税及び特別土地保有税の一定割合を特別区財政調整交付金として交付するものとする等、特別区財政調整交付金の内容を規定することとしております。
第二は、関係法律の整備に関する事項であります。
まず、地方財政法の一部改正に関する事項として、年度間の財源調整のために積み立て等を要する一般財源の範囲に特別区財政調整交付金を加えるものとするほか、特別区の起債制限に係る都との連動を緩和するための改正を行うこととしております。
次に、地方税法の一部改正に関する事項として、都はゴルフ場所在の特別区に対してゴルフ場利用税交付金を交付するものとすること、及び鉱泉浴場所在の特別区は入湯税を課するものとするほか、特別区が法定外普通税の新設及び変更について都の同意を得なければならないものとする規定を削除することとしております。
さらに、都から特別区への事務の移譲に関する関係法律の一部改正に関する事項として、都から特別区への事務の移譲に関し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律などの関係法律について、所要の改正を行うこととしております。
最後に、地方自治法別表の規定の改正等所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、地方自治法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第142回国会衆議院地方行政委員会議録第10号1頁(平成10年4月2日)〔上杉光弘自治大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、今回の都区制度改革の経緯及び趣旨を関係者に徹底するとともに、東京二十三区の清掃事業が八百万区民の生活に直結した一日たりとも揺るがせにできない事業であることにかんがみ、清掃事業の都から特別区への事務移管について、車庫や清掃工場等の条件整備が促進されるよう十分配意すること。また、移管後の清掃事業の運営の在り方や事業に従事する職員の身分の取扱い等については、関係者間における協議が促進されるよう配意するとともに、その結論を尊重するよう努めること。右決議する。
二十一世紀にふさわしい地方自治を実現するため、政府は、左記の事項について善処すべきである。
一都区制度のあり方については、第二十二次地方制度調査会答申等の趣旨を踏まえ、さらに引き続き検討すること。また、大都市制度については、指定都市制度を含め、その適切なあり方を検討すること。
二地方分権を推進する観点から住民に身近な行政を都から特別区へ移譲することの重要性にかんがみ、特別区が基礎的な地方公共団体としての体制を一層確立するよう、さらに行財政面における権限移譲に努めること。
三都の清掃事業の特別区への移管に際しては、関係者において事業の運営のあり方及び職員の身分の取扱い等について特段の慎重な配慮が必要であることにかんがみ、政府においても、その円滑な実現のための協力を惜しまないこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114201080)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。