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国会審議›第145回国会›閣法第42号
閣法第145回国会 第42号成立

電気事業法及びガス事業法の一部を改正する法律案

平成11年法律第50号 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する法律
提出平成11年2月19日 内閣
付託衆議院 商工委員会
参議院 経済・産業委員会
成立
平成11年法律第50号
審議会議 7回・発言 389(政府答弁等 161)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会

  1. H11.3.30趣旨説明・質疑本会議 2022
  2. H11.4.16趣旨説明商工委員会 94
  3. H11.4.20質疑・討論・附帯決議・採決商工委員会 10159
  4. H11.4.22委員長報告・採決・附帯決議本会議 2542

参議院経済・産業委員会

  1. H11.5.11趣旨説明経済・産業委員会 105
  2. H11.5.13質疑・採決・討論・附帯決議経済・産業委員会 11181
  3. H11.5.14採決・委員長報告・附帯決議本会議 2041

提案理由

与謝野馨 通商産業大臣 平成11年3月30日

電気事業法及びガス事業法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

 我が国経済の体質を強化し、より一層の活性化を図っていくためには、我が国経済全体の構造改革を進めていくことが不可欠であります。電気事業及びガス事業におきましては、これまでの制度改正により、競争原理の導入等を図るため、規制緩和等の措置を講じてきたところであります。

 しかしながら、我が国の経済構造改革を進める上で、産業活動の基盤である電気及びガスの供給については、安定供給等公益的課題の確保を前提とした上で、一層の事業の効率化が要請されているところであります。

 こうしたことから、政府といたしましては、さらなる参入規制や料金規制等の見直しを行い、両事業の一層の効率化、電気及びガスの使用者の利益の一層の増進、ひいては、強靱で活力に満ちた日本経済の実現を図ることを主な目的として、本法律案を提出した次第であります。

 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、電気事業法の改正であります。

 その改正の第一点は、電力会社による独占供給が認められている電気の小売供給について、大口の需要家に対しては、電力会社以外の供給者による電気の小売を可能とするものであります。その際、電力会社と新規参入者との競争を有効に働かせるために、電力会社が保有する送電ネットワークを新規参入者が利用するための、公正かつ公平なルールを整備いたします。

 第二点は、自由化の対象とならない部門の料金規制について、現行の認可制から、料金の引き下げなど需要家の利益になるような場合には、届け出制による変更を可能とするものであります。また、料金メニューを多様化し、需要家の選択肢が拡大されるよう、選択メニューの設定が可能な要件を拡充いたします。

 第三点は、電力会社が電気事業以外の事業を行う際の許可制を廃止し、電気事業に必要な設備を譲渡する際の許可制を届け出制とするものであります。

 第二に、ガス事業法の改正であります。

 その改正の第一点は、平成六年の法改正により自由化された大口の需要家に対するガスの小売供給における競争を一層有効に働かせるため、通商産業大臣が指定する一般ガス事業者が保有する導管ネットワークを新規参入者が利用するための、公正かつ公平なルールを整備するものであります。また、簡易ガス事業者が一般ガス事業者の供給区域内において事業を開始する際に意見を聞いていた地方ガス事業調整協議会を廃止いたします。

 第二点は、現在認可制となっている一般ガス事業者及び簡易ガス事業者のガス料金につき、電気事業と同様に、料金引き下げなど需要家の利益となるような場合には、届け出制による変更を可能とするものであります。また、選択メニューの設定が届け出により可能となるよう、選択約款制度を創設いたします。さらに、簡易ガス事業において、業務用等の大口需要家に対する料金を、当事者間の交渉が可能な料金といたします。

 第三点は、電気事業と同様に、ガス会社がガス事業以外の事業を行う際の許可制を廃止することとし、ガス工作物の変更を行う際の許可制を届け出制に変更するものであります。

 以上が、本法律案の趣旨であります。(拍手)

     ————◇—————

 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

第145回国会衆議院会議録第20号1頁(平成11年3月30日)〔与謝野馨通商産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 商工委員会平成11年4月20日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について、適切な措置を講ずべきである。

一国民生活と産業活動の基盤となる電気及びガス事業の制度改革が、エネルギーセキュリティーの確保と地球環境問題等に配意したエネルギーのベストミックスや高度な供給信頼性の維持等の公益的な課題への取り組みを損なうことがないよう、競争と公益的課題の達成の両立を図りつつ推進すること。

二今改正において導入される諸制度の詳細設計に当たっては、新規参入の拡大が有効な競争を促進し業務の合理化・効率化に資するものとなるよう、公正かつ公平なルールの整備を行うこと。特に、電力会社が保有する送電ネットワークの開放については、料金算定条件等について対等な競争条件が確保されるものとするとともに、系統運用やベースロード電源の活用に支障を生じることがないよう適切な制度構成を図ること。

三制度改正により期待される一般電気事業者及び一般ガス事業者の経営努力等の成果が、小口需要家の料金等に適切に反映されるよう制度の運用を図ること。

四地球環境問題への対応等の観点から、発電分野における自由化の拡大が地球環境への負荷の増大を招くことがないよう、太陽光や風力発電等の自然エネルギーを利用した電力の売買を促進するための施策について、引き続き積極的に推進すること。

五施行後三年経過時に予定される今改正の検証と制度の見直しに向けて、電力・ガス事業における我が国に適合した制度改革のあり方等について、十分な状況把握に努めること。

参議院 経済・産業委員会平成11年5月13日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一電気・ガスが国民生活及び産業活動を支える重要なエネルギーであることにかんがみ、事業の効率化を進めるに当たっては、エネルギーセキュリティ、地球環境問題等に配慮したエネルギーのベストミックスを図りつつ、安定供給の確保等の公益的課題への取組が損なわれることがないよう配意すること。

二本制度改正の具体的設計に当たっては、新規参入の拡大が有効な競争を促進し業務の合理化・効率化に資するものとなるよう、公正かつ公平なルールの整備を行うこと。特に、電力会社の送電ネットワーク及びガスの導管の利用に係る料金算定根拠を明確にするなど、利用条件の透明性の確保を図ること。なお、託送の利用が電力会社の系統運用やベースロード電源の活用に支障を来すことのないよう適切な制度設計に努めること。

三本制度改正により期待される一般電気事業者及び一般ガス事業者の経営の合理化・効率化等の成果が、小口需要家の電気・ガス料金等に適切に均てんされるよう制度の運用を図ること。

四負荷平準化を更に進めるため、蓄熱式空調システム、ガス冷房等の負荷移行手段の更なる普及促進に積極的に取り組むとともに、夏季ピーク時の需要抑制について国民の理解と協力が得られるよう引き続き情報提供等に努めること。

五地球環境問題への対応等の観点から、発電分野における自由化の拡大が二酸化炭素排出の増加など環境負荷の増大を招くことがないよう、太陽光発電や風力発電等の自然エネルギーの普及・促進を積極的に支援するとともに、自然エネルギーを利用した電力の売買を促進するための施策について、引き続き積極的に推進すること。併せて、途上国における自然エネルギー開発への取組支援に対し、先導的な支援・貢献に努めること。

六施行後三年経過時に予定される本改正の検証と制度の見直しに向けて、大口及び小口需要家並びに供給事業者等から広く意見を聴取するとともに、諸外国の実情把握に努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114501042)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。